波乱のスタートながらも“プロデューサー”と共にステージを乗り切る

2025年2月8日、愛知県のライブハウス・名古屋クラブクアトロにて、“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初陣公演-”名古屋公演が開催された。 こちらは、昨年開催されたツアーライブの追加公演として発表されたライブイベント。当初は、初期メンバーでまだステージに立っていなかった松田彩音さん(花海佑芽役)と、追加メンバーである春咲暖さん (秦谷美鈴役)、陽高真白さん(十王星南役)が参加予定となっていた。残念ながら松田さんの体調不良による休業のため、パフォーマンスを観ることはできなくなってしまったが、代打として長月あおいさん (花海咲季役)の参加が決定し、“花海姉妹”の絆を感じられる展開だ。しかし、今回の名古屋公演では、前日に春咲さんの新型コロナウイルスの陽性が確認され、長月さんと陽高さんのふたりでのステージとなった。

長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 波乱のスタートとなったが、“姉妹”の絆、そして応援する“プロデューサー”の絆で乗り切った公演の模様をレポートする。

実力派アイドルを演じるふたりのパフォーマンスが、観るものすべてを魅了する

ゲームの舞台である“初星学園”の学長“十王邦夫”の開演の挨拶、サポートを務める“根緒亜紗里”の諸注意に続いて、オーバーチュアではステージ前の垂れ幕にこれまでのライブを振り返る映像が流れる胸熱な演出。

そして、オープニングはテーマソング“初”からスタートする。ふたりだけのパフォーマンスながら、“プロデューサー”の力強いの応援でボルテージは急上昇。

01.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

02.Campus mode!!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

続く、“Campus mode!!”もオープニングパートを精一杯盛り上げるべく、満面の笑顔と大きな振りでパフォーマンス。2曲とも、春咲さんの収録済みの音声でカバーし、3人の歌声が響くステージとなった。

MCでは自己紹介に続いて、今回はさまざまな事情でふたりのステージになってしまったが、参加できなかったメンバーの分まで楽しみたいと言及。悔しい思いの“プロデューサー”もいるとは思うが、晴れない気持ちを吹き飛ばすようなライブにしたいと気合いを見せると、大きな声援が送られる。 また、ライブデビューが後発ということで「いろいろ頼っちゃおうかなー」と陽高さんが長月さんに話を振ると、初めてのステージにも関わらず、陽高さんがまったく緊張していない様子だったと振り返る。長月さんは、そのおかげでひさびさのステージだったが自分も緊張せずに本番を迎えられたと、陽高さんの胆力を称賛していた。

03.小さな野望：陽高真白(十王星南役)

04.Fighting My Way：長月あおい (花海咲季役)

MC明けは、陽高さんのソロ曲“小さな野望”。シンフォニックで荘厳な曲調と力強い歌声が印象的な1曲は、優雅さも感じられるダンスも加わり“プロデューサー”を圧倒する。

続いては、長月さんのソロ曲“Fighting My Way”。デビュー曲ながら難易度高めのK-POP風ナンバーを、可愛らしく余裕感もあるパフォーマンスで盛り上げる。

MCでは、陽高さんが“小さな野望”について振り返り、パーフェクトなパフォーマンスを目指したいとがんばっていたが、本番まで不安が抜けなかったと吐露。しかし、ステージに立って“プロデューサー”の声を聞いたら、しっかりと歌うことができたと感動を語った。長月さんは期間を空けてひさびさのパフォーマンスだったが、ダンスなどもアップデートしたと言及。こういった挑戦をすることでさらに強くなれると思うので、これからも高見を目指して大切に歌いたいとアピールした。 今回は名古屋公演ということで、長月さんは初声公演やアイマス関連のトークイベントでも訪れており、“花海姉妹”の出身地が愛知県ということもあり「ただいまー！」と挨拶すると、会場から「おかえりー！」と声が上がる。陽高さんは、初の名古屋ということで初陣公演でアイドルとして初訪問できたことに感動を語りつつ、当日は降雪で「寒い！」という感想を漏らすと、会場からは笑いが起こっていた。

05.Choo Choo Choo：陽高真白(十王星南役)

06.EGO：長月あおい (花海咲季役)

陽高さんが歌うのは、オシャレなダンスナンバー“Choo Choo Choo”。K-POP感のある独特のメロディとテンポ感、英語ラップも見事に決めるクールなパフォーマンスに大きな拍手が上がる。

長月さんは、ノリノリでジャズテイストも感じられるクラブナンバー“EGO"で魅了。セクシーさと可愛らしさも感じられるパフォーマンスで盛り上げた。

MCでは、陽高さんが“Choo Choo Choo”について触れ、今回のフルコーラス初披露について「かっこいいよね！？」とはしゃぐ様子に大きな声援が上がった。ステージ裏で観ていた長月さんはステージ上のカメラワークにも触れ、「超（かっこよくて）やばかった！」と興奮気味に語った。一方、自身が歌った“EGO”については、これまでもライブでは歌ったものの、3月のCDリリースまではフルコーラスでなかなか聞けない曲なので「レアですよ！」とアピールし、会場を盛り上げた。 続いては、ふたりのステージ衣装についても触れられ、定番の「回ってー！」コールに合わせてステージ上で、クルっと回ってアピール。長月さん曰く、ステージ衣装を着るために陽高さんがかなりストイックに体づくりをしていたことに言及。また、長月さん自身の衣装については、かなり複雑な作りなのに完全再現されており、衣装担当さんのレベルの高さも語った。

07.Our Chat：陽高真白(十王星南役)

08.がむしゃらに行こう！：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

MC明けは、陽高さんの新曲“Our Chant”をサプライズ披露。ストリングスが印象的なイントロに始まり、パワフルで荘厳なシンフォニックロックは、曲中に熱い語りのパートも盛り込まれるなど、まさに王者の風格と言った1曲で“プロデューサー”を圧倒する。

続いては、パーティー感溢れるスウィングナンバー“がむしゃらに行こう！”。ステージ上のふたりの笑顔のパフォーマンスに、再び春咲さんの音声も加わり、会場と一体になってノリノリで盛り上がった。

MCでは、“がむしゃらに行こう！”は皆で盛り上がれる曲で楽しかったと語ると、続いて新曲“Our Chant”についても言及。歌だけでなくラップや台詞パートなど、さまざまな要素が盛り込まれており、陽高さんも「贅沢な1曲だよね！」と笑顔を見せた。

09.ENDLESS DANCE：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

10.White Night! White Wish!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

11.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

アンコール前のラストを飾ったのは、“ENDLESS DANCE”。“花海佑芽”、“秦谷美鈴”、“十王星南”の3人のユニット曲として直近で発表されたばかりのできたてホヤホヤのナンバー。ロックサウンドに彩られたオシャレなダンスナンバーは、余裕感も感じられるふたりのクールなパフォーマンスが合わさりボルテージは急上昇。今回は長月さんが歌っているということもあって、かなりレアな初披露となった。

アンコール1曲目は“White Night! White Wish!”。疾走感と神々しさも感じられるシンフォニックロックは、アイドルたちの笑顔と華やかな歌声に“プロデューサー”の声援も加わり、最高潮の盛り上がりを見せる。

最後の挨拶では、いろいろなハプニングが起きた中、観てくれている“プロデューサー”への感謝を長月さんが述べつつ、参加できなかったふたりのためにもしっかりとステージの景色を目に焼き付けたかったと熱い思いを語る。“初陣公演”は始まったばかりなので、まずは直前で体調を崩した春咲さんの復帰を祈りつつ、最後まで走り抜けたいとやる気に満ちた表情だ。 陽高さんはライブが始まるまでは毎日のように緊張していたが、いざ始まってみると本当に楽しい思いしかないと満面の笑顔。今回、残念ながら不参加となってしまった松田さんからの応援の言葉や長期間に渡って練習を頑張っていた春咲さんの思いを背負ってステージに立てたと熱い思い語りつつ、これからも頑張りたいと決意を見せた。 ラストを飾るのは1曲目と同じく“初”。初のステージながら堂々とした陽高さんと、代打としてしっかりとフォローした長月さんの絆を感じるパフォーマンスで魅了し、陽高さんのコールに合わせての「アイマスですよ、アイマス！」でふたりが退場。“十王邦夫”と“根緒亜紗里”による一丁締めで昼公演が終了した。

ふたりきりでも精一杯のパフォーマンスでライブを盛り上げ、大成功を収めた初公演

夜公演も諸注意に続いて、“初”、“Campus mode!!”の2曲がオープニングを飾る。昼公演の時点でも自信に満ちたパフォーマンスだったが、プラスして余裕さも感じられる内容で、大きな声援に包まれて盛り上がった。

MCでは、改めてオープニングの2曲のコールを受けながらパフォーマンスできた喜びを陽高さんが身振り手振りを交えつつテンション高く語り、長月さんが「昼公演からテンションがおかしい！」と思わずツッコミを入れるほどのはしゃぎ様。いつも相手役を務めている春咲さんへ尊敬の念をふたりが語ると会場からは笑いが起きる。さらに、陽高さんは今回の公演に合わせて“十王星南”に少しでも近づけようと同じ色のエクステを身に着けていることも紹介しつつ、さすがに金髪にはできなかったとのことで「ごめんね」と笑顔を見せる。

MC明けは、陽高さんの“小さな野望”、長月さんの“Fighting My Way”と、特徴的なソロデビュー曲が続く。“Fighting My Way”では、アウトロの部分で長月さんが会場にいっしょに歌うよう呼びかけると、“プロデューサー”の大合唱が巻き起こり凄まじい盛り上がりとなった。

MCでは、陽高さんの“小さな野望”について、伴奏と“十王星南”の声が背中を押してくれるような曲だとしみじみ語ると、長月さんから「いいこと言うじゃん！」と同意。そんな、長月さんは前述したようにアウトロの部分のコール＆レスポンスについて触れ、スタッフとの打ち合わせでは初めての試みなので最初は“プロデューサー”も戸惑うと思うが、定番化させていこうというある種の実験的な試みだったことを言及。にも関わらず、多くの“プロデューサー”がしっかりと声を合わせて歌っており、「流石、私のプロデューサー！」と称賛の声を上げた。 また、名古屋公演にちなんで、“プロデューサー”のおすすめの名物や食べてみたいものなどについても語り合い、ライブが終わった後、改めてふたりで名古屋の食を堪能したいと盛り上った。

続いては陽高さんの“Choo Choo Choo”、長月さんの“EGO”とオシャレでクールなダンスナンバーのコンボ。ダンスホールと化した会場で、“プロデューサー”たちも腕を振り上げてノリノリで盛り上がる。

MCでは、陽高さんが“Choo Choo Choo”のフルコーラス初公開について、ティザーPVと同じ衣装で再現しセクシーでカッコイイパフォーマンスができた手応えを語ると、会場からも声援が上がる。長月さんは、曲中の腕を振り上げるダンスについて、自身がクラブに行ったことがないためイメージが湧かず、それをダンスの先生にも指摘されていたようだが、会場の“プロデューサー”がノリノリでバッチリ合わせていたことに言及し「凄い楽しかった！」と笑顔を見せた。

07.Our Chant：陽高真白(十王星南役)

08.Howling over the World：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

クールダウンした会場を、陽高さんが新曲“Our Chant”のダイナミックなパフォーマンスで盛り上げると、疾走感溢れるロックナンバー“Howling over the World”へ。春咲さんの声も加わった3人のハモりや、力強い歌声とダンスがミックスされた熱いパフォーマンスで会場を圧倒する。

MCでは、長月さんが“Howling over the World”をふたりで歌うというレアなシチュエーションについて言及したり、陽高さんは打ち合わせをしていないにも関わらず頻繁に目が合ったりして「熱かった！」とうれしそうだ。“Our Chant”については、昼公演と同じく曲の豪華さを語りつつ、ラスボス感のあるような曲と例えると、長月さんがダンスも壮大だったと感想を述べ完成度の高さを称賛した。

アンコール前のラストは昼公演と同じく“ENDLESS DANCE”で、“プロデューサー”といっしょにノリノリになって楽しんで会場を熱狂させると、アイドルたちが一旦退場。

アンコールで再びふたりが登場し、“White Night! White Wish!”で盛り上げたところで、最後の挨拶が行われる。

長月さんは、今後もしかしたらないかもしれない“花海咲季”と“十王星南”のふたりのステージで、本来とは違う形のライブになってしまったものの貴重な機会になったと感慨深げな様子。また、スタッフや“プロデューサー”と協力して、ここにはいないふたりとともに4人でステージに立っているつもりでがんばったと語ると、大きな声援が送られる。 陽高さんは、今回、“十王星南”のペンライトに染まる会場を夢見てライブに臨んだが、実際に観て「まるで星空のようだ」としみじみと感想を語る。そして、改めて昼夜の公演を汗だくで駆け抜けてきたが本当に楽しかったと興奮気味に語り、「これはやめられない！」と口にして名残惜しそうな様子だった。 ラストの“初”は、“初陣公演”のスタートを終えることができる達成感に満ちたふたりの笑顔で感動的な1曲となり、最後は長月さんのコールに合わせた「アイマスですよ、アイマス！」でふたりが退場。“十王邦夫”と“根緒亜紗里”のナレーションに合わせた一丁締めでライブは終了した。

松田さんの不参加は事前に発表されていたものの、直前で春咲さんも体調不良となり波乱の幕開けとなった初陣公演。しかし、ふたりの思いを背負った長月さんと陽高さんが、最高のパフォーマンスで盛り上げ見事にライブを完成させた。また、長月さんも語っていたように、残念な結果ではあるものの、ふたりだけのステージというレアなイベントで、ひと味違ったパフォーマンスが楽しめた点はケガの功名といったところだろうか。 しかしながら、昼夜公演の終了後にはゲームプロデューサーの小美野日出文氏も登壇し改めて謝罪を行っており、その顔はベストのライブができなかった申し訳なさと悔しさが感じられるものだった。残り2公演については現状のところ不明だが、当初から参加予定だった春咲さんが無事復帰できることを祈るばかりだ。 なお、こちらの公演は有料配信も行っており、現在、アーカイブ視聴することが可能となっているので、ぜひこちらもチェックしていただきたい。 ⇒

01.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 02.Campus mode!!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 03.小さな野望：陽高真白(十王星南役) 04.Fighting My Way：長月あおい (花海咲季役) 05.Choo Choo Choo：陽高真白(十王星南役) 06.EGO：長月あおい (花海咲季役) 07.Our Chant：陽高真白(十王星南役) 08.がむしゃらに行こう！：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 09.ENDLESS DANCE：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 10.White Night! White Wish!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 11.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

01.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 02.Campus mode!!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 03.小さな野望：陽高真白(十王星南役) 04.Fighting My Way：長月あおい (花海咲季役) 05.Choo Choo Choo：陽高真白(十王星南役) 06.EGO：長月あおい (花海咲季役) 07.Our Chant：陽高真白(十王星南役) 08.Howling over the World：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 09.ENDLESS DANCE：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 10.White Night! White Wish!：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役) 11.初：長月あおい (花海咲季役)、陽高真白(十王星南役)

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