【スマホとゲーム機どっちで遊ぶ?#78】スマホ版は育成要素などをなくして読み物に特化!石田スイ原作のADV『ジャックジャンヌ』

2023-07-30 13:00 投稿

青春と歌劇の物語

スマートフォン・タブレットと別機種で配信されている作品を比較していく企画の第78回。

今回扱うのは、『東京喰種トーキョーグール』や『超人X』を生んだマンガ家・石田スイが原作、キャラクターデザイン、イラスト、シナリオを手掛けるアドベンチャーゲーム『ジャックジャンヌ』。

比較に使用したのはiOS版とニンテンドースイッチ版。ゲーム紹介ではiOS版の画像を使用していく。

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【価格】
iOS:1200円(税込)
Android:1200円(税込)
ニンテンドースイッチ:8580円(税込)
※スマホ、スイッチともに無料版も配信

『ジャックジャンヌ』とは
・男性が男女両方を演じる歌劇学校を舞台にした青春ADV
・主人公は自身の性別を隠して入学した女性
・石田スイによスチルが多数存在

スマホ版とスイッチ版の違い
・スイッチ版の育成要素やリズムアクションがスマホでは登場しない
・スマホ版はゲーム要素を減らしたぶん読み物として集中しやすい
・値段はスイッチ版に比べてスマホ版が大幅に安価

歌劇に挑む少年たちとの青春を

『ジャックジャンヌ』は、マンガ家の石田スイが原作やキャラクターデザイン、作中のイラストからシナリオまでを手掛けたアドベンチャーゲーム。

男性が男女両方の役を演じるユニヴェール歌劇学校を舞台に、女性であることを隠して入学した主人公が仲間たちと交流し、競い合いながら主役を目指す物語が描かれる。

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▲主人公の立花希佐は女性だが、とあることをきっかけにユニヴェール学園に足を踏み入れることとなる。

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▲学友たちと交流しつつ、定期的に開かれる公演に向けてレッスンを重ねていく。

他機種版との違いは後述するが、スマホ版の『ジャックジャンヌ』は育成要素などのゲーム性が排除され、サウンドノベルに近い作品となっている。

交流するキャラクターを選んで絆を深めていくという要素は残しつつ、より物語に集中しやすくなっている。

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▲バックログやオート、既読スキップ(設定で未読もスキップ可)などの基本的な機能はひと通り揃っており、タップ操作で各種アクションが行える。

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▲序盤から豊富なスチル(一枚絵)が展開。ビジュアル面でも魅力的だ。

ゲームはカレンダーに沿って進行し、月曜日から金曜日は各種レッスンの様子が描かれ、土日や個別のキャラクターと交流を深めることができる。

日々のイベントで発生する選択肢の結果や土日の行動によって絆を深めていけば、各キャラクターとの個別イベントも発生していく。

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▲交流を重ねていけばスチル付きのイベントが発生することもある

スマホ版の『ジャックジャンヌ』は読み物に特化しているため選択による物語の分岐などはないものの、そのぶん攻略的な部分に頭を使わず物語に集中できるようになっている。

作中では大きな舞台に向けて練習する様子だけでなく、舞台本番で演じる姿も描かれ、練習場面では断片的に描かれていた物語がしっかりと描かれる。

失敗していたセリフを本番でちゃんと言えるのか、練習時に指導を受けていた内容を反映できているかなど、主人公たちの成長を見守るような視点で楽しめるのも本作ならではのポイントだ。

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▲公演では衣装もバッチリ本番仕様になり、舞台上だけでなく舞台裏のドタバタも含めて楽しめる。

スイッチ版はゲーム性強し

前述の通り、スマホ版の『ジャックジャンヌ』はスイッチ版にあった育成要素やリズムアクションといったゲーム要素が排除され、読み物に特化したものとなっている。

スマホ版では自動的に練習時のイベントが流れるだけだった月曜日から金曜日に関しては、スイッチ版では複数用意されているレッスンのメニューをこなし、パラメータを上げていく育成パートとなっている。

パラメータや親密度によって各キャラクターとの仲が深まるイベントが発生するほか、パラメータは公演本番での評価にも影響を与える。

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▲画像はスイッチ版。本番までの期間で体力にも気をつけながらパラメータを仕上げていくため、時間のなさに焦りながら練習する主人公たちの視点に近づけるとも言える。

また、スマホ版では本番の歌唱シーンはミュージックビデオが流れるのを眺めるだけなのに対し、スイッチ版ではリズムアクションをプレイすることになる。

リズムアクションの難度は3種から選択でき、その成績が公演の評価にも影響する(どの難度を選ぶかは影響しない)。

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▲画像はスイッチ版。リズムアクションは2種類存在し、曲によってタイプが変化する。ここのみならず、スマホ版はタッチ操作も可能だ。

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▲スマホ版は操作がないぶん、画面演出を見るのに集中できる。

スイッチ版では育成状況や公演の結果によってシナリオにも変化が発生するが、スマホ版ではそれらの要素がないぶん細かな分岐は発生しなくなっている。

とくに、パラメータ不足などで最下位になるなどの展開はスイッチ版ならではの要素と言えるだろう。

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▲画像はスイッチ版。敢えてパラメータを伸ばさないパターンを見る楽しみもある。

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▲画像はスイッチ版。優勝を自分の手でつかむおもしろさがあるのに加え、やり込みの目安となるトロフィーシステムも用意されている。

ゲーム性を選ぶか読み物として楽しむか

『ジャックジャンヌ』のスマホ版はゲーム性に関わる要素がカットされており、自分でプレイするゲームというよりは用意された物語を選択的に楽しむ作品となっている。

分岐の有無もあってボリューム面ではスイッチ版に軍配が上がるが、そのぶんスマホ版は値段がかなり抑えられ、手軽に楽しめるのもポイント。

シンプルにシナリオを楽しみたい場合はスマホ版、プレイボリュームやゲーム要素を通して没入感を高めたい場合はスイッチ版を選ぶといいだろう。

スイッチ版、スマホ版ともに序盤の新人公演本番までを楽しめる無料版が配信されているので、気になった場合はまずこちらから試してみるのがオススメだ。

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