とにかく面白いインディーゲームが大集合!“BitSummit Let’s Go!! (ビットサミット レッツゴー!!)”出展中の注目スマホ向けゲームレポート

2023-07-15 13:30 投稿

制作者のこだわりが詰まった個性豊かなゲームに注目!

インディーゲームの祭典、“BitSummit Let’s Go!! (ビットサミット レッツゴー!!)”(以下、ビットサミット)が2023年7月14日~16日の期間限定で、京都市勧業館 みやこめっせにて開催中!

ビットサミットは国内外から集まったインディーゲーム開発者たちが製作したゲームをお披露目する場で、個人・小規模開発ならではの個性的な作品が出展されている。

本記事では、そんなビットサミットに出展されたアプリゲームの中から、とくに印象的だったスマホ向けゲーム4タイトルを紹介していこう。

白鍵上のコンチェルト

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『白鍵上のコンチェルト』は、楽曲に合わせて流れてくるノーツを最適なタイミングで叩くリズムゲームに近いが、実際のゲームジャンルは演奏シミュレーション。

具体的なゲーム内容は、流れてくるノーツはタイミングよく叩くだけでなく、ピッチを合わせる必要がある。画面中央のレーンから逸れた位置にピッチの表示があり、これをレーンに沿うように上下に動かさないと成功にならないのだ。今回はPC版でのプレイだったが、左手でキーボードを操作してノーツを叩き、右手でマウスを上下に動かしてピッチを調整するという操作性になっていた。

実際に触れてみると、たしかにリズムを合わせるというよりは、曲を奏でている演奏に近いプレイフィールだ。

ちなみにスマートフォンの場合でも操作性はほぼ同じで、画面左側をタップしてノーツを叩き、右側でピッチを調整する形になるとのこと。

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▲赤丸で囲った部分がピッチ。上の画面の場合、マウスを上に動かしてピッチをレーン上に乗せて初めてノーツを叩けるようになる。

難易度の高い曲になると大量のノーツ&ピッチ合わせが複雑になり、両手を慌ただしく動かしながらリズムに乗っていく手応えのある演奏を楽しめた。

使用するコマンド自体は少なくまとめつつ、しっかりと手応えのあるシステムが絶妙で、上手く演奏できたときの高揚感が魅力的なゲームだ。演奏シミュレーションだと操作が複雑すぎて実際にその楽器に触れている人以外には難しすぎたりするが、本作はその点はちょうどいい塩梅だと感じた。

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また、演奏時にはパートナーを選ぶことになるのだが、こちらも個性的な内容になっている。

キャラによって使用する楽器やジャンルが異なり、プレイできる曲自体も変わる仕組み。ヴィオレッタというキャラならヴァイオリンで『G線上のアリア』などの曲が、フォルティノならピアノでクラシックなど異なる演奏ジャンルが楽しめるのだ。

ほかにもジャズが好きなキャラなどもいたので、幅広いタイプの楽曲をプレイできるゲームになりそうだ。

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MonstaBox(モンスタボックス)

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『MonstaBox(モンスタボックス)』は、ボード上でモンスタボックスの戦いがくり広げられる、パズル対戦ゲーム。非常に個性的な内容でカジュアルに遊べる内容ながらもしっかり奥深さがある、対戦ゲームが好きな人にはとくに注目してほしいタイトルだ。

プレイ時は、まず自分だけのサイコロ状のモンスタボックスを作るところから始まる。任意のモンスターと、5つの呪文を選択してバトルで使う6面ボックスのカスタマイズをしていく。イメージとしてはカードゲームのデッキ構築に近い。

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お互いにボックスを作ったら、バトルがスタート。盤面には自分の作ったボックスがセットされ、ターン制で交互に行動をしていく。

1ターンにつき7マスまで上下左右に動くことができ、好きなタイミングで上の面になっているアクションを実行できる。使いたい呪文が上の面にきたらMPを消費して発動し、相手への妨害や攻撃を仕掛けるのが基本の流れだ。

実際に触れてみると、自分の使いたいコマンドが上にくるように動きかたを調整したり、呪文に使うMPを管理したりと最初は少し難しく感じた。しかし慣れてくると奥深さがあり、「そんな手もあるのか!」と驚くようなプレイングも出てきておもしろみが増していく。

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個人的に思う本作のキモとなるのは、呪文のコンボ。

呪文には相手を凍らせて移動時に強制的に2マス動くようにする、触れるとダメージを受ける毒沼を作る、相手がマスを通過できなくするといった妨害効果が豊富に用意されている。

これを組み合わせると毒沼を作り、相手を凍らせ、任意の方向に押し出す呪文で毒沼に突き落とすといったコンボが完成するのだ。毒沼に落ちないよう2マス離れていたのに、凍結&プッシュのコンボで落とされたときは賢いプレイングに驚かされた。

カードゲームのようなコンボを、ボックスを動かしつつ実現するという工夫が加わることで、狙った通りに進むと大きな達成感を得られるのがバトルの魅力だ。

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▲毒沼の発生や、相手のマスにあるアイテムをウンチに変えて使えなくするといったいい意味で酷いカードも。ローカルでゲラゲラ笑いながら遊ぶのに向いている。

また、勝利条件も独特で、相手のHPを0にしてKOしてもそこで終わりにはならない。KOするとマスにスターが落ちるので、これを回収して、なおかつスターのセットされた面を上に持ってきて初めて勝利となる。

つまり、KOされたとしても、その後の動き次第では逆転も可能なのだ。スター回収後にダメージを受けるとドロップするため、スター付近を毒沼で固めたり、そもそも近づかせないなど悪足掻きが勝利につながることも。やりかた次第では、KOされた後のカウンターコンボを狙うといったプレイスタイルも作れそうだ。

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現時点でもバトルの手応えは十分な『MonstaBox(モンスタボックス)』だが、今後リリースに向けて呪文の追加や、モンスターのスキン変更といった要素を追加することも検討しているという。また、大会も開催予定とのことなので、興味を持った人は今後の展開にも注目だ。

シェオルの森-黄昏の魔獣使い-

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『シェオルの森-黄昏の魔獣使い-』は、硬派な落ち物パズル。個性的なシステムを導入しつつ、パズルならではの奥深さ、難しさをしっかりと詰め込んだタイトルだ。

大量の毒虫を壺の中に入れて互いに戦わせると、残った毒虫は強力な神霊になるという、古代中国から伝わる呪術“蟲毒”から着想を得た、結界内のモンスターを錬成していくデザインが特徴的。

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プレイを開始すると、結界内に数種類のモンスターが詰め込まれる。このうち任意の数匹を自分の使い魔にして、残りの魔獣を狩ってレベルを上げていくのが基本的な流れ。

同種のモンスターが連結しているとまとめて消せるため、少ない手数で全消しを目指す王道のパズルゲームの楽しさも盛り込まれていた。

結界の構築、魔獣が消えるときのエフェクトなどは爽快感を得られる作りで、演出面でのこだわりも感じさせる。

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▲結界内から、好きな魔獣を選んで使い魔にする。

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▲使い魔を使役し、消したい魔物をタップすると連結されている敵がまとめて消滅。消滅の演出が心地いい。

魔獣を倒すたびに使い魔はレベルが上がるのだが、これを錬成してさらに巨大な魔物を作り出すのがパズルの見どころ。

錬成時は使い魔の合計レベルが一定に達して、なおかつ横2列、四角の形に4体など決められた形に並べて初めて錬成できる。これがけっこう難しく、レベルを上げることを意識すると使い魔が離れてしまい錬成できなくなったりと、手数がどうしても増えてしまう。

どうすれば効率的にレベルを上げ、錬成できるのか。じっくり考えながら遊ぶパズルの妙が詰め込まれている。

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▲横2列に並べるとようやく錬成可能に。ここまで使い魔を運ぶのにも工夫が必要。

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▲錬成すると巨大な魔物になり、2種類の敵を同時に攻撃できるようになる。

最適解はどんな動きか、より強い魔獣を作るためにはどの手順で進めるべきか。悩みに悩んで、強力な魔獣を作り出せたときの達成感はひとしおだ。

難易度高めの硬派なパズルゲームなので、しっかり頭を使って遊ぶゲームが好きな人は注目してほしい。

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迷い猫の旅3 -Stray Cat Doors 3-

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本作は、全世界で累計700万ダウンロードを突破したアドベンチャーゲームのシリーズ最新作。ステージクリアー型の謎解きアドベンチャーで、簡単操作でさまざまな謎を解きながら進めていくことになる。

まず目を引くのがかわいらしいビジュアルで、タイトルにもなっているだけにネコのデザインはとくにこだわりを感じられる。見ているだけで癒されるデザインだ。

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操作方法はシンプルで、行きたい方向にタップし、キャラクターやオブジェクトを調べながら先に進んでいく。そうして入手したアイテムを選択して障害物を取り除いたり、進んだ先で起こった出来事を謎解きで対処していくのが基本的な流れだ。

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肝心の謎解きは、難しすぎず、それでいてしっかり考えて答えを出せるちょうどいいバランスだと感じた。

人によって体感する難度は変わってくると思うが、おおよそ2~3回試行錯誤すれば解けるかなという難しさになっている。ひとつの謎のボリュームは軽めで、つぎつぎと新しいエリアや登場人物が増えていくため、テンポよく進められた。

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謎解きのステージはゲームに登場するキャラクター達が見る夢がテーマの空間らしいが、癒される見た目で新たなキャラに出会うたびに好きになっていく。

謎を解いて橋を架けたら嬉々としてシチューの中に入っていく野菜たちなど、登場キャラも個性的で見応えがある。頭を唸らせながら謎を解くというより、気楽に遊べて癒されるゲームだ。

テキストを多く使わず、キャラの動作で伝えたいことを理解する、世界観をじっくり味わうタイプの内容なので、見た目に惹かれた人なら間違いなくハマるだろう。

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