【新作】ギリシャ神話に関連した精神世界をさまよう少女のパズルアドベンチャー『Path to Mnemosyne』

2020-04-25 11:00 投稿

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Path to Mnemosyne

謎が謎を呼ぶ奇作ついにスマホへ

「キミがここにいるのは、思い出すことを選んだからだ」

姿なき男性の声が洞窟のような場所に立つ少女に呼びかけ、手助けをするから頭を空っぽにするのだと旅のアシストを申し出る。

本記事で紹介する『Path to Mnemosyne』は、2018年にリリースされたPC版をきっかけに、Nintendo Switchやプレイステーション4など、さまざまなプラットフォームに移植されたアドベンチャーゲーム。

記憶を失った少女と不可解な言葉をくり返す男、精神世界を連想させる奇妙な空間の最果てで少女が何を見るのか。

考察が捗る奇妙な物語の幕開けだ。

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ゲームの見どころ
●パズルを解読し記憶の断片に触れていく少女の物語
●相反するレーテとムネモシュネが示す世界の考察

パズルを解読し記憶の断片に触れていく少女の物語

本作は記憶喪失の少女がモノクロで奇妙な空間を歩み、先の見えない終着点を目指していくパズルアドベンチャー。

神秘的だがどこか不安な気持ちになるサウンド三半規管を刺激する奇妙な空間が、ゲーム序盤からプレイヤーの精神を狂わせていく。

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前後の移動とジャンプを基本に、特定の場所で左右にフリックすると装置が回転するなど操作はシンプル。

背景のどこかに隠されたヒントを探し、青い魂を回収して行く手を塞ぐトビラを解錠。音の鳴る装置の法則を解読するなど多彩なパズルに挑んでいく。

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ステージ構成は画面の奥に進むシンプルなものだが、絶え間なく変化する空間構成は刺激的で飽きることはない。

“思考を開放しろ”“頭を空っぽにするんだ”と呼びかける男の声に突如現れ否定する女の声

2人の声に耳を傾け記憶の断片を集めながら最果てを目指していこう!!

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相反するレーテとムネモシュネが示す世界の考察

本作のエンディングは2種類、ゲーム中のとあるアイテムを回収できたか否かで最後の選択肢に変化が生じる。

しかし、そのどちらにたどり着いても意味がわからないというプレイヤーも多く、それが本作への評価を揺さぶっていると筆者は思う。

そこで注目してもらいたいのが、ムネモシュネとレーテ、本編中に登場する2つの重要なワードである。

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これはいずれもギリシャ神話に関係するもので、ムネモシュネとは記憶を神格化した女神の名前であり、黄泉の国を流れる川の1つ。その水を飲めば“すべてを記憶して前知の領域に達する”と言われている。

そしてレーテもまた、黄泉の国を流れる川の1つであり、その水を飲むと“前世の記憶を失う”というされているのだ。

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つまり、生前の記憶を消すレーテ記憶するムネモシュネ

どちらの川を渡るかでエンディングが分岐していると考えれる。

それ以外にも切断された舌ケルベロスを連想させる装置、道を包囲する巨大な蛇など、ギリシャ神話に関連するものが随所にあるので注目してもらい。

いずれも筆者なりの考察で正しい解釈とは限らないが、こうした情報を踏まえて本作をプレイすると新しい発見があるはずだ。

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P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

Path to Mnemosyne

対応機種iOS/Android
価格iOS:610円[税込]
Android:560円[税込]
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ジャンルアドベンチャー
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