【新作】開花する感情と不安をスマホだからこその操作感で描くパズルアドベンチャー『Song of Bloom』

発想力が試される刺激的な世界

不可解なサインと全身真っ白な人間。その手に握られているのはスマホのようだ。

見覚えがあるという多数のサインは特定の法則によって反応し答えようとする。

本記事で紹介する『Song of Bloom』は、目に映るサインを参考に謎を解き、その過程で描かれる感情を花に乗せ紡いでいくパズルアドベンチャー。

スマホだからこその操作性と興味を引く独特な世界。ずっと触れていたくなる唯一無二の体験がここにある。

1度触れたらクセになる気持ちいい操作性

画面にポツンと佇む種に触れると木の幹が成長。そこに宿したつぼみに秘められた謎を解き1つずつ開花させていく。

つぼみに触れると飛び出すヒント。すべて異なる刺激的なパズルをタップやホールド、端末を振ったり傾けるなどスマホだからこその操作性と仕掛けが気持ちよすぎてたまらない。

何かを述べれば筆者の体験したドキドキを読者から奪ってしまいかねない。

初見プレイの醍醐味を大切にしたいと感じさせる作品は多いが本作のそれは圧倒的である。

全部の謎解きが刺激的でユーモアの塊。アーティスティックな世界観は控えめに言って最高なのだ。

1つ1つの挙動と変化が脳を刺激して離さない。

クリアーするまで絶対に止めたくないという欲求が高まり、約1時間でいっきに駆け抜けてしまった。

カレンダーをめくる手触り、指先に伝わる心地よい振動。謎解きが好きな人はもちろん、マンネリ気味な謎解きに飽き飽きしている人は絶対にプレイすべきだ。

アスタリスクに触れ開花する心の叫び

各謎解きパートの目標は＊（アスタリスク）を探し出すこと。それに触れることでつぼみが開花し新たなつぼみが枝に宿る。

ゲームとしての達成感はその都度得られるのだが、同時にプレイヤーを悩ませるのが心の叫びとも感じられるメッセージだ。

本作のリリース通知を受け取ったのが2019年12月のこと。年末のバタバタとした時期と重なり、記事に着手したのが年明けのいまになってしまったが、そのぶんこの世界に込められたメッセージとしっかり向き合うことができた。

すでに多くのメディアでも取り上げているのでご存知のかたもいるだろうが、それでも「どうしようかなぁ」と悩んでいるのであれば、これを期に思い切って購入してもらいたい。

最後に語られるメッセージに何を感じたか。

その行きつく答えが筆者と同じであったらうれしい限りだ。

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

Song of Bloom

対応機種	iOS
価格	250円［税込］

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ジャンル	アドベンチャー／パズル
配信日	配信中
コピーライト	© Philipp Stollenmayer