『FFBE』シリーズ新作は懐かしさを感じるタクティカルRPG『WAR OF THE VISIONS FFBE 幻影戦争』先行プレイリポート

2019-07-29 12:00 投稿

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ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

タクティカルRPGがスマホで“本気で遊べる”時代

スクウェア・エニックスより2019年内リリース予定の新作スマホアプリ『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(以下、FFBE幻影戦争)』。

本作はその名の通り『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス(以下、FFBE)』の派生作品でありつつ、スマホで本格的なタクティカルRPGが楽しめる点が最大の魅力になっている。

先日のインタビューの際には、本作のプロデューサーより、“『FF』のナンバリングシリーズの派生として『ファイナルファンタジータクティクス(以下、FFT)』があったように、『FFBE』にとってのそれが『FFBE幻影戦争』になるように”と、開発に込められた思いが語られた。

マス目状に区切られたマップ内でユニットを動かし、敵の軍勢を撃破していくタクティカルRPG(シミュレーションRPG)をスマホで手軽にプレイしたかったという人にはもちろん、往年の『タクティクスオウガ』や『FFT』ファンにとっても注目すべきタイトルと言えるだろう。

本稿では今夏のクローズドベータテスト開始を目前に、『FFBE幻影戦争』を先行プレイしてわかった魅力をお届けしていく。

ゲームの見どころ
・『FFBE』でおなじみの世界…だがそこは戦乱の世
・高低差のあるマップ、“チェイン”や“LB”も健在のアクティブ戦略バトル
・視点切り替えやオートバトルなど、本気バトルも周回プレイもストレスレス設計

※本記事内の画面はすべて開発中のものとなります

『FFBE』でおなじみの世界……だがそこは戦乱の世

本作の舞台は、『FFBE』にも登場した“ラピス”という世界において、かつてあったとされる“アードラ大陸”。

主人公のモント・リオニスは、周囲を列強に囲まれる小国・リオニスの王子として戦乱の世に立ち向かっていくことになる。

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▲ふだんはやや自信なさげで、争いを好まない性格のモント。しかし、国民に危機が迫ったとなれば国王である父を説き伏せ、みずから最前線に向かうこともいとわないという、見どころのある青年だ。

そんなリオニスが、大国ひしめく“アードラ大陸”の中で独立を維持し続けてこられた理由のひとつに、リオニス王家に伝わる“指輪”の存在がある。

“指輪”の所有者には、想いを具現化してそれを使役する力が授けられるため、王族は代々それを戦力とすることで他国の侵略を跳ね除けてきたのだった。

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▲“ラピス”の世界では、人々などの想いが具現化したものをすなわち“ビジョン”と呼ぶ。たとえば、歴戦の猛者の想いを“ビジョン”として呼び出せば、強力な助っ人となるのだ。

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▲本作では、『FFBE』に登場するキャラクターたちの一部も“ビジョン”として呼び出し、パーティーに編成可能。2Dビジュアル、3Dモデルとも本作用に新規に描き下ろされた姿で参戦する。

メインストーリーでは、モント率いるリオニスを主軸とし、戦乱の世でくり広げられる群像劇が描かれていく。

序盤の段階での彼らにとって、“敵”と呼べるのは隣国のフェネスのみ。しかし、大国ホルンやウェズエットとも国境を接しているリオニスは、一度その均衡が崩れればひとたまりもない立場にある。

そんな過酷な勢力争いの最中には、他国の姫君との運命的な出会いもあり、古き良きファンタジーRPGの要素を随所に感じることが出来る。

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▲ひょんなことからモントが出会う、ホルン王国の姫・マシュリー。モントに窮地を救われておいて、なお気高さを失わない芯の強さを持つ。

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▲リオニスとは友好的な関係を築いていたホルン王国だが、その姫君がリオニスとは敵対関係にあるフェネスの国王に嫁ぐことになったと知り、リオニス陣営は大きく揺れ動くことに……。

また、モントには、優れた剣の腕前を持つ双子の弟・シュテルがいる。

リオニスの王位は弟のシュテルが次ぐべきという声も多く、モントとのあいだに徐々に溝が生まれる。こうした肉親同士の血生臭い関係性などは、まさに“戦記モノ”と呼ぶにふさわしい雰囲気を漂わせている。

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▲温厚なモントとは対照的に、シュテルは直情型。その性格から、彼は徐々に父王・エルデとの確執を深めていく……。

『FFBE』本編では伝承としてのみ残る“アードラ大陸”と、そこで行われた“幻影戦争”。モントたちがいったいどのような運命をたどっていくのか、ぜひ本作をプレイしてひも解いていこう。

高低差のあるマップ、“チェイン”や“LB”も健在のタクティカルバトル

コマンドバトルRPGの『FFBE』からはガラリと雰囲気が変わり、バトルシステムにタクティカルRPG形式を採用している本作。

手持ちの5体とフレンドの1枠を加えた総勢6ユニットを個別に動かし、敵の軍勢を殲滅していく戦略性の高さは、コンシューマーゲームさながらだ。

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▲こちらが本作のバトル画面。ユニットは待機時から攻撃にいたるまで、すべて3Dモデルで表示される。

マップ内には高低差が存在しており、高い位置から低い位置に向かって攻撃することで一部の遠距離攻撃の場合に射程が伸びる効果がある。

側面や背面から攻撃することでも同様のボーナスがかかるので、いかにユニットを有利な位置に移動させていくかが腕の見せどころだ。

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▲敵に後ろを取られないためには、行動終了時のユニット方向選択も重要。

ただし、移動や攻撃をする際には“CT”というポイントを消費してしまう。

本作では敵味方に別れたターン制ではなく素早さによって行動順が決まり、敵味方が入り乱れて戦うことになるのだが、この“CT”を温存しておけばその分早く行動順が回ってくる。

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▲中には詠唱から発動までに一定時間を要する魔法などもあるため、無闇に移動や攻撃をせず“CT”を温存しておくのもひとつの戦略になりそうだ。

また、敵味方問わずHPが0になったユニットは、一定ターンその場に倒れ続けた末にクリスタルへと姿を変える。

倒れたユニットは障害物となって移動の妨げになるが、クリスタル化した後でユニットに取得させることでHP回復などの恩恵を受けられる。

これらのタクティカルRPGではなじみ深いシステムに加え、本作のバトルには『FFBE』らしさを感じる要素も。

まずは“チェイン”。こちらは斬撃や刺突など、同一属性の攻撃を与え続けることでダメージ倍率がアップしていくシステムだ。

また、ユニットは攻撃を当てるごとに“AP”が溜まっていき、これを消費することで固有の大技である“リミットバースト(LB)”を放つことが可能となる。

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▲“リミットバースト”中の演出も、もちろん3Dモデルで描写。美麗なエフェクトが戦闘を盛り上げる!

そのほかシリーズには欠かせない“召喚獣”も、ひと味違った形でバトルに関わってくる。

“召喚獣”による召喚魔法はマップ全体に影響を及ぼすものとなっており、さながらフィールド効果のような使い勝手に。

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▲マップや出現する敵に合わせて最適な召喚魔法を選んでいくことで、バトルを有利に進めることができるだろう。

視点切り替えやオートバトルなど、本気バトルも周回プレイもストレスレス設計

本格的なタクティカルRPGが楽しめるのと同時に、それをスマホでも手軽かつ軽快に遊べるような工夫が多数取り入れられていることも魅力のひとつ。

綿密な戦略を組み立てるためにはマップ全体を見渡す作業が欠かせないが、本作のバトルでは視点を好みの角度や距離に切り換えることが可能だ。

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▲マップ全体を俯瞰視点で見下ろしながらユニットを行動させることも。各ユニットのステータスや位置をチェックしたい場合は、左下の“MAP”と書かれたアイコンをタップすればオーケー。

また、ユニットを移動する際はタップで移動先を指定する方法のほかに、バーチャルパッドでの移動も利用できる。

どちらの操作方法もつねに受け付けてくれているので、コンシューマーゲームとスマホゲームのどちらに慣れている人でも問題なく楽しめるだろう。

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▲画面内をスワイプすれば、バーチャルパッドが出現。グリグリ動かして最適な位置取りを探そう。

こうした操作性の良さからどっぷり軍師気分に浸れることはもちろん、クエストではオートバトルも選択可能。

“宝箱優先”や“アビリティ不使用”といった詳細設定のほか、倍速機能やアビリティ演出のカット、アイテムを消費することによるバトルスキップ機能なども完備しているため、移動中などのスキマ時間にも遊びたい人にとってはうれしいところだ。

支援機能なども駆使してクエストを周回した後は、豊富に用意されているユニット育成要素や高難度クエストなどにも挑んでいこう。

ユニットにはそれぞれ固有のアビリティボードがあり、ボードを埋めていくことで使えるアビリティが増えていく。

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▲こちらがアビリティボード画面。ひとつのユニットが装備できるアビリティの数には制限があるほか、そのユニットが備えているジョブによって装備可能かどうかが決まるようだ。

育成したユニットを編成し、“レイドバトル”などの協力クエストや、“デュエル”といった対人戦に挑んでいけば、より深く中毒性のある戦略バトルが楽しめることだろう。

戦略を組み立てるおもしろさはマルチ要素でさらに加速!

今回は紹介しきれなかったが、本作のユニットたちには現在判明しているだけでも19種以上のジョブが用意されており、彼らが装備できる武器や防具もさまざまに存在する。

また、詳細は不明だがユニット画面にて“PartyAbillity”という項目も確認できたので、最適なジョブやユニット同士の組み合わせを探る楽しみは尽きそうにない。

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▲装備集めも重要な育成要素のひとつ。中には『FF』シリーズや『FFBE』でおなじみの武器なども……?

さらには、ほかのプレイヤーたちと交流するための“ギルド”機能や、ゲーム内チャットも利用できる模様。

ひとりでじっくりとメインストーリーや強敵戦を進めていくことはもちろん、ほかのプレイヤーと情報交換をしたり、対人戦を視野に入れた戦略を練ったりと、プレイスタイルに合わせて幅広い遊びかたができそうだ。



今回ひと通り遊んでみて感じたのは、本作は『FFBE』の欠片を随所に感じながらも、まったく雰囲気の異なるファンタジーであるということ。

戦乱の世、各国の策略、きな臭い人間たち、肉親を巻き込む争いなど、『FFBE』に比べて生々しさすら感じるストーリーは、まさに『タクティクスオウガ』のようなテイストに近い。同作でくり広げられた複雑な国家間の対立や、そこに生じる群像劇などに魅力を感じていた人には、きっと『FFBE幻影戦争』でつづられる物語も刺さるハズだ。

また、キャラクターデザインも『FFT』を手がけた皆葉英夫氏が代表を務めるCyDesignation(サイデザイネイション)が制作していることもあり、イラストを忠実に再現した3Dモデルも相まって、趣き深くも洗練された仕上がりになっている。

一方で、バトル部分はコンシューマーライクかつ『FFT』ライクなシステムをベースとしつつも、“チェイン”や“LB”、独特な扱いになっている“召喚獣”はプレイに新たな奥行きを与えてくれていた。ユニット自体も、ジョブやサブジョブ、アビリティなどの育成を始め、武器や防具をクラフトしたり“ビジョンカード”という強化アイテムを装備したりすることで、さまざまな可能性を見せてくれそうだ。

シリーズファンはもちろん、「スマホでガッツリやり込めるタクティカルRPGを待っていた!」という人も、ぜひ事前登録したうえで続報を心待ちにしてほしい。

ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
メーカースクウェア・エニックス
公式サイトhttps://www.jp.square-enix.com/WARS/
公式Twitterhttps://twitter.com/WOTV_FFBE
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