【新作】滅びし世界に再び生命を創り出す博士とアンドロイドのSFアドベンチャー『World for Two』

生命の神秘に触れ合う希望の物語

ある日発生した大洪水によってあらゆる生命が死滅。運良く研究所に逃れることができた博士は、再び世界を在りし日の姿に戻すため、研究をサポートするアンドロイドを創り出す。

本記事で紹介する『World for Two』は、生命が消失してしまった世界に新たな息吹をもたらす再生と創造のSFアドベンチャーだ。

DNAの組み合わせで派生する40種を越える生命体

本作は同人ゲームやインディーゲームの展示、頒布イベントで知られる“デジゲー博2017”に出展され、当時数多くのメディアから注目を集めていた作品である。

大洪水によって滅びてしまった世界には、人工的に生成するDNAと生命から採取するDNAの2種類があり、それらを組み合わせてアメーバから始まる40種類以上の生命をその手で創造していくのが本作の目的だ。

その手がかりとなるのが、沼地や森林など各エリアにある火を灯す台座だ。

そこに固有の火を与えることで放出する輝きを資源に人工的なDNAを生成できるようになる。

そしてもうひとつ、地上に放たれた生命のDNA採取はまず、分断された配列を正しく組み合わせて友好的であることを伝達。その後、直接触れることで1個体3回までDNAを採取できるようになる。

2種類のDNAを研究所の装置に与え、正しい配合だと新たな生命が誕生。シーラカンスやサメ、カニや鳥など、さまざまな生命を地上に送り出し、そこからさらなるDNAが採取できるようになる。

どんな組み合わせがあるのかはまったく説明がないが、図鑑に書かれている派生表を見れば大体のことは理解できるので安心だ。

丸投げ感のあるDNAの組み合わせ要素だが、生命そのものが死滅してしまった世界だと考えれば、そう簡単に新たな生命が生まれるわけもない。

そんな世界で創造主の如く、1度は滅びた生命を自分の手で蘇らせていく。

絶望から希望を手繰りで寄せていく展開は最高に気持ちがいいぞ。

一途なアンドロイドと博士の秘めたる想い

博士とアンドロイドの拠点である研究所には、各種生成装置のほかに、書籍や彼自身の過去を感じさせる写真など、在りし日の世界を感じさせるさまざまな情報を得ることができる。

ゲーム攻略にまったく関係のないのだが、この世界を補完する数少ない貴重な情報だ。

とくに注目すべきは、博士が生命を蘇らせようとしている本当の理由だ。

心を持たないはずのアンドロイドは、多彩な生命と地上に残された文明の跡に触れる過程でとある違和感に気づき、博士は隠し続けてきた研究の真の目的を打ち明ける。

“World for Two”

本作のタイトルにある“2人”と何を意味しているのか。

限られた情報をどう捉えるか、プレイヤーの解釈次第で物語の重みが代わっていくのもおもしろい。

時間の経過とともにさまざまな表情を見せる美しい景色。心地よいBGMを楽しみながら、生きていくことの意味をじっくり考えてみよう。

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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World for Two

対応機種	iOS／Android
価格	無料（アプリ内課金あり）

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ジャンル	アドベンチャー
メーカー	Seventh rank
配信日	配信中
コピーライト	© Seventh rank Inc.