AIがプレイヤーを助ける新時代DCG『ゼノンザード』発表会をリポート!人間代表VS最強AI、世紀の対決の行方は……?

2019-02-20 16:07 投稿

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ZENONZARD(ゼノンザード)

AI がキミを一流にする。

バンダイがAIの企画・開発・運営を行うHEROEZと共同開発中の新ブランド“AI CARDDASS”。その第1弾として登場する新作アプリ『ゼノンザード』が、2019年夏にサービスインすることが発表された。

こちらの発表会には、バンダイ代表取締役社長の川口勝氏、HEROZ株式会社代表取締役の高橋知裕氏、株式会社ストレートエッジ代表取締役の三木一馬氏、特別ゲストとしてモデルで女優の佐野ひなこさんが登壇。AI技術を用いた異色のカードゲームのシステムやキャラクター、世界観の紹介を行った。

また発表会に続いては、一般観覧客を動員してのイベント“ザ・ゼノンショウ”も開催された。こちらは、事前に行われた人間代表決定戦を勝ちぬいたYouTuberのくすきさんが対戦特化型最強AIに挑戦するというステージイベント。本稿ではこちらの様子についてもお伝えしていく。

発表会では世界観や新たなコードマンがお披露目に

発表会イベントは、バンダイの川口社長による挨拶からスタート。設立から31年を迎えるバンダイのカード事業部の活動内容に触れながら、新たにAIを中心とした事業を立ち上げたことを報告した。

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AIを活用した新規ブランドの第1段となるスマホ向けカードゲーム『ゼノンザード』では、カードゲームというジャンルが持つ、新規参入へのハードルを下げるべく、AIがさまざまなサポートを行ってくれるという。

またサポートだけでなく、AIは敵としてプレイヤーの前にも立ちはだかる。川口社長は「言うなれば“人間対AI”という形になる」と、これまでにない新しい形のカードゲームになることを強くアピールした。ここでのポイントは、対戦相手はプログラムに沿って動くCPUではなく、学習し続けるAIであるという点にあるようだ。

続いては、AI開発を担当するHEROZ株式会社の高橋氏が登壇。HEROZはさまざまな分野でAIを使ったサービス提供を行っており、昨今話題になった“プロ棋士 VS AI棋士”の取り組みにも携わっている企業だ。

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今回の『ゼノンザード』のプロジェクトの話を持ち掛けられた際、興味深さのあまり、その場でOKをしたそうだ。しかしカードゲームは囲碁や将棋と違い、目に見えない情報が多数存在するゲームであるため、開発はチャレンジングなものになったという。

最後に、高橋氏は「AI技術を用いて、カードゲーム、ひいてはエンターテインメント全体に新たな一手を投じたい。『ゼノンザード』の活躍にご期待ください」とコメントをし、場を締めくくってくれた。

その後、『ゼノンザード』プロデューサーの小谷氏と、株式会社ストレートエッジ代表取締役の三木氏から、作品の詳細な部分についての説明が行われた。

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『ゼノンザード』が舞台とする世界は、AIが活躍し、その中でも高度な機能を獲得した人型AI“コードマン”と呼ばれているものも出現している近未来。そんな中、全世界の“コードマン”と人間を組み合わせ、頂点を決める大会が開催されることに。その統一ルールとして採用されたものがゼノンザードだった。

『ゼノンザード』を世界を創るのは、人気ライトノベル『ブギーポップは笑わない』を代表作とする小説家の上遠野浩平氏と、『ソードアート・オンライン』などの人気ライトノベルに編集者として携わった三木氏。

上遠野氏からは「さぁッ! カードを手にし、コードマンを選択せよッ! その果てに待つ限界領域の【魔女】を打倒したとき、君はゼノンザードを支配する滅ぼすも自由となるだろうッ!」 と、意味深な内容を含んだメッセージも届いており、期待感を高めてくれるコメントとなっていた。

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また、発表会では新たな“コードマン”の紹介映像が公開された。これまで、本作には男女2体のコードマンが発表されていたが、ここで新たに4体が発表され、合計6人のコードマンの名前と、声を担当するキャストが明らかになった。

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さらに、会場では『ゼノンザード』の広報担当のミーナもお披露目。流行りのVTuberライクな存在に、会場はどよめきにも盛り上がりに包まれた。

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AIがプレイヤーを徹底的にサポート

続いて行われたのは、ゲームの詳細なシステム紹介。

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まず紹介されたのはデッキ作成機能。デッキ作成は、カードゲームにおいて中核となる要素であり、そのため初心者にとってはここがまず最初のハードルとなる。そんなデッキ作成も、本作ではAIがサポートをしてくれるという。

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またAIがサポートしてくれるという点で、おそらくもっとも効果を発揮するであろう分析機能も紹介された。こちらは、試合後に「どの手が悪かったのか」、「どのターンがいい動きだったか」など、AIがプレイングの分析を行ってくれる機能。さらに、ターニングポイントとなったシーンから試合をやり直して、もし違う行動をすればその後どうなっていたかを確認できる機能も用意されているという。

こちらはコアユーザーにとってはかなりうれしい機能。とくに、ターニングポイントとなった箇所からリプレイが出来るというのは、実践を伴ったトライアンドエラーとなるので、プレイの見直しとして有意義に働いてくれることだろう。

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ほかにも、AIがバトル中にアドバイスしてくれたり、上位プレイヤーの試合観戦やバトルログの共有、また共有されたバトルログの途中からプレイ出来たりといったシステムの実装も予定されているという。AIを活用することで実装される各種システムは、これまでのカードゲームでは難しかったものが多く、既存のコンテンツとは一味違うゲームとして楽しむことができると予想される。

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▲ゲームシステムの紹介もなされた。詳しいゲームルールは公式ホームページにも掲載されているので、そちらを参照してほしい。

『ゼノンザード』公式ホームページはこちら

また、2019年3月には、カードセット“ゼノンザード デッキコード:01”の発売が決定。初公開となる2種のデッキセットに加え、カードスリーブ、ライフカウント用のダイスなどが、特別価格の1000円で発売される。

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そして4月には、クローズドβテストを開催。参加人数などは現在調整中で、ここでもらった意見はリリース時に可能な限り反映させるとのことだ。

6月に開催される国内最大級のesportsイベント“RAGE”への参戦も決定しているという。発表会イベントに行われたショウイベント“ザ・ゼノンショウ”で行われたようなショウバトルを、直接来場者の前で披露するそうだ。

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さらに、夏にはテレビアニメ1話分に相当するプロモーションアニメの公開も予定されている。キャラクターデザインに桂 憲一郎氏、監督には及川 啓氏を迎え、8bitがアニメ制作を担当するとのこと。この発表に合わせ、アニメに登場するキャラクターのデザインもお披露目されたので、こちらも紹介しておこう。

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人間代表VS最強AI! AIは人間を超えられるのか?

発表会の後に行われた“ザ・ゼノンショウ”では、人間代表のくすきさんが対戦特化型AIの“ストライオ・ザナクロン”と対戦を行った。くすきさんが勝利すれば、くすきさんにファイトマネーとして100万円が支払われるほか、会場観覧者にもアマゾンギフト券がプレゼントされるとあり、会場からはくすきさんを応援する声が多く上がっていた。

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そうして始まった試合は、序盤からくすきさんがミニオンを展開して有利な盤面を作り続けたが、さすがは対戦特化型AI、場の展開が間に合わないと判断したのか、くすきさんのライフを直接狙う戦法を採用してあっさりと逆転勝利。今回の人間代表と最強AIとの戦いは、AIに軍配が上がる形で幕を下ろした。

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『ゼノンザード』は初心者にも上級者も楽しめる

ここでは、発表会終了後に行われた本作のキーマンへの囲みインタビューの内容をお届けする。

――AIの導入により、誰でもプレイしやすいゲームになるよう意識されているということですが、本作はカードゲーム初心者向けのコンテンツとなるのでしょうか?

小谷プロデューサー(以下、小谷) 初心者、上級者、両方に向けた作品となります。カードゲームというゲームジャンルの敷居そのものは非常に高いものですが、そのハードルを越えればそれに見合った楽しさが待っています。初心者の方にはそこを突破するためにAIを使ってもらい、そのあとハマってくれた方、上級者の方にはAIを活用してさらに濃いプレイングが楽しめるものにしていきたいと思っています。

――今回【AI CARDDASS<エーアイ カードダス>】の第1弾として、スマートフォンアプリを選んだ理由とは? また、バンダイのタイトルならではといった部分はどこになりますか?

川口 AIを活用するプロジェクトであるという点、そしてTCGを遊んでくれているメインユーザー層(20代)と親和性の高いプラットフォームとして、スマートフォンアプリを選択しました。バンダイらしさという点では、実際のカードを商品としてお届けするという施策も行って参ります。この、アプリとリアルの連携というのはウチだからできるものだと思っています。

――3月発売のデッキコード1に続き、リアルカードと連動させる機能を実装させる予定はありますか?

小谷 現状、リリース後はデジタル部分のみで運営を行っていく予定です。ただ、無料配布で配ったリアルカードが好評をいただいており、今後も出してほしいという声も聞こえてきておりますので、場合によってはそういった展開も検討したいと思っています。

――AIだからこそ得られる楽しさ、メリットとはどういった点にあるのでしょうか?

小谷 やはり、プログラムに沿って動くだけのCPUでは、状況ごとによって生まれる選択、プレイングに偏りが出てきてしまいます。ですが、AIは莫大なユーザーのデータをディープラーニングによって学習し、環境や状況に捕らわれずに選択やプレイングが行えますので、そこが最大の特徴となります。

機械とは思えない、一貫性のあるプレイを見せた対戦特化型AI“ストライオ・ザナクロン”。すでにその強さをまざまざと見せつけてくれたが、AIはさらに学習を重ね、リリース時にはいまよりも強くなっていることが予想される。果たして、この強敵を打ち破れるプレイヤーは人類の中に現れるのか!? リリースが待ち遠しい!

ZENONZARD(ゼノンザード)

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
このゲームの詳細を見る
ジャンルカードゲーム
メーカーバンダイ
公式サイトhttp://www.aicarddass.com/zenonzard/
公式Twitterhttps://twitter.com/zenonzard
配信日配信終了
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