【新作】家族はどこへ!?誰もいない我が家を調べ真実を知る1995年を舞台にしたアドベンチャー『Gone Home』
2018-12-31 11:00 投稿
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Gone Home
異色のアドベンチャーゲームついにスマホへ!!
1995年6月7日、海外生活を送っていたケイティは1年ぶりに我が家へ。家族が出迎えてくれると思っていた彼女だが、驚くことにそこはもぬけの殻になっていた。
明かりを灯し生活感を残した一軒家で何があったのか、自分の知らない家族の1面を感じながら真相に迫っていくのが、本記事で紹介する『Gone Home』だ。
本作は2013年8月にリリースされたPC版を皮切りに、2016年1月にはPlayStation4とXbox One、2018年の今年9月にNintendo Switchへと移植。満を持して12月にiOS版がリリースされた探索アドベンチャーゲームだ!!
ゲームの見どころ
●正統にして異色なティーンエージャーの物語
●1995年当時の小ネタが凝縮された大豪邸
●万人受けはしないがオススメしたい名作
正統にして異色なティーンエージャーの物語
誰もいなくなってしまった我が家に点在する遺留品から家族の知られざる想いに触れ、プレイヤー自身がプロファイリングしていく探索アドベンチャー。
いっけんするとホラーゲーム感が強いがまったくそういった要素はない。
父親が関わっていた仕事や母親の苦悩、妹の葛藤など、さまざまな過去を通じて家族の在りかたと不在の理由に迫っていく。
屋敷の中には施錠されたロッカーや金庫のようなものがある。
その暗号を探して解錠する手順は謎解きゲーム的なアプローチではあるが、基本的には情報を集めて歩くだけの内容で際立ったゲーム性はない。
しかし、人間誰しも家族に言えない心に秘めた想いあるはずだ。
それを暴いていくプロセスは中途半端なホラーゲームよりも緊張感が高く、シンプルな操作性もあってどんどんこの世界に没入していくだろう。
本作はおもに妹サマンサが残した手記を中心に描かれている。
新しい高校に馴染めなかった彼女が、さまざまな苦難の中で出会ったかけがえのない同性の友だち。
次第に心を通わせ特別な感情を抱いていくのだが、とある出来ごとをきっかけに両親はふたりの仲を引き裂こうと動き出す。
なお、本作は全編日本語字幕付き、プレイヤーが操るケイティの回想やカセットテープに残されていた内容はフルボイスで語られていく。
そうした点はさすが多くのプラットフォームに移植されてきた話題作。とくに思春期の妹が抱える心理的な描写はテキストとボイス、いずれも等身大のサマンサを感じされるみごとなローカライズだぞ。
1995年当時の小ネタが凝縮された大豪邸
本作の物語はフィクションだが1995年という年代をリアルに再現している。
ブラウン管テレビやオーディオコンポなどの家電はもちろん、1979年公開の『007 ムーンレイカー』や1991年公開の『JFK』と思われる手書きのラベル付きのビデオテープ。壁には1993年から放送が始まった海外ドラマ『X-FILE』を連想させるポスターなど、“これってアレだよな”と深掘りしてしまう小ネタが多いのだ。
また、劇中で手に入れる手記などに“ニンテンドー”や“ストリートファイター”といったワードがくり返し登場する。
誰かは伏せておくがゲームが大好きだったようで、この屋敷の中にもSNES(国内でいうスーパーファミコン)のソフトが残されているのだ。
さすがにラベルは架空のゲームだし日本ではなじみのないフォルム。知らない読者もいるとは思うが、各所に詰め込まれた1995年当時の小ネタは最高に胸熱な要素だったぞ。
万人受けはしないがオススメしたい名作
1995年当時をテーマにしている本作にはもうひとつ、妹や母親が残した多くの書類からフェミニズム思想が強く感じられる。
男女同権の実現と性差別のない社会をめざしてパンクバンドが起こしたムーブメント“ライオット・ガール”がそれであり、まさに1990年前半から始まるそれも本作の重要なテーマになっていると多くのユーザーが語っている。
いま以上の認知されていなかったマイノリティを抱えるサマンサ。彼女が残した心の叫びはゲーム終了後も考えさせられるものだった。
単調に感じる探索や圧倒的な文字量で描かれる本作は、やはりゲーム性が薄く淡々とした展開になりがち。
そして、ここまで述べてきた通り1995年当時を連想させるテーマが多く、それらを知っているか否かで本作への興味度合いが違ってくるだろう。
万人受けしない尖った作品ではあるが、長く愛され多くのプラットフォームに移植されてきたのも事実。本記事を読んでこの世界に興味が湧いた人はぜひ購入(600円)を検討してもらいたい!!
P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら
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Gone Home
対応機種 | iOS |
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価格 | 600円[税込] |
ジャンル | アドベンチャー |
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メーカー | Annapurna Interactive |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | © The Fullbright Company™, Gone Home®, and the Fullbright Light Bulb Logo are trademarks of The Fullbright Company LLC. |
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