6周年を迎えてなお拡大する人気の秘訣とは?『にゃんこ大戦争』プロデューサーに直撃インタビュー

2018-11-30 12:00 投稿

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にゃんこ大戦争

愛されて6周年!

ポノスより配信中の『にゃんこ大戦争』(以下、『にゃんこ』)と言えば、スマホ向けタワーディフェンスゲームの草分け的存在。

“キモかわいい”キャラクターと骨太なゲーム性で長年に渡って根強い人気を誇る本作は、最近も児童向けのコミック誌に取り上げられるなどファン層をさらに拡大中。アプリゲームを代表する作品のひとつとして、多くのファンから愛されている。

にゃんこ大戦争

そんな『にゃんこ』が、この11月でついに6周年。11月17日にはこれを記念したリアルイベントが開催されるなど、ゲームの内外で6周年に向けたさまざまな取り組みがスタートし、注目を集めている。

そこでファミ通Appでは、本作のプロデューサーを務めるポノスの石橋廣樹氏にインタビューを敢行。石橋氏が『にゃんこ』に関わるようになってからの5年間を振り返るとともに、今後の展望についてお話を伺った。

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▲『にゃんこ大戦争』プロデューサーの石橋廣樹氏。

20年愛されるゲームを目指して

――『にゃんこ』6周年を迎えて、いまの率直なお気持ちをお聞かせください。

石橋廣樹氏(以下、石橋)ユーザーに愛されたおかげで迎えられた6周年だと思います。いままでは「とにかくがんばって長く続けよう」という気でやっていましたが、6年目にも入ると「10年20年と愛されるゲームにしていくにはどうすればいいか」、と考えるようになってきました。いつまでも愛されるゲームにしたいという気持ちが大きいです。

――この6周年にいたるまで、運営できた秘訣はどこにあるとお考えですか。

石橋 あまり肩肘張らずにやってきたのが、長く愛されている秘訣だと思っています。もちろん現場ではいろいろたいへんな思いもしてるのですが……(笑)。まわりのゲームに足並みを揃えるのでなく『にゃんこ』らしさを大事に、自分たちのやりかたでやってきたのがいちばん大きかったのではないでしょうか。

――石橋さんが『にゃんこ』を手がけたきっかけを教えてください。

石橋 スマホ版の『にゃんこ』は、もともとはiモード時代にあったアプリを移植したものです。もとのゲームはいまのような運営型ではなく、すぐにエンディングを迎えるゲームでした。それを長く遊んでもらえるようにしていったのが6周年の歴史です。

――スマホ版を制作するにあたり、具体的にはどのような部分が変わっていったのでしょうか。

石橋 リリース時には3章分が用意されていたんですが、それだけだとすぐやりきってしまうゲームなんです。それですごい強敵、いわゆる降臨ステージを作ったり、チャレンジしてもらえる要素を作っていきました。それがユーザーに受け入れられた結果、ゆるいゲームであると同時に、プレイヤースキルを要求するゲームにもなりました。一般的なゲームに慣れたお客様にも受け入れられる、骨太なゲームになっています。

――実際に遊んでいるとそれは感じますね。やりこんでいくとなかなか歯ごたえのあるゲームになっていくのも『にゃんこ』の魅力だと感じます。

石橋 ゲームらしいゲームになっていく感じですね。ライトユーザーにはちょっとしんどい部分もあるかと思うんですけど、まずはステージクリアーを目指しつつ、徐々に骨太なプレイも楽しんでもらえるようなゲームになっていると思います。

――ライトユーザーにとっては終わりがある、区切りがあるというのもプラス要因になりそうですね。

継続して遊んでもらうために

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――この6周年を振り返ってみて、思い出深かったことがあれば教えてください。

石橋 私は『にゃんこ』がはじまって1年半ほど経ってから携わっているのですが、その当時はある程度完結されたタイトルで、ブームにはなりつつも、ユーザーが卒業していってしまう状態だったんです。そこからずっと遊んでもらえるゲームにするために、強い敵を出したり、コンテンツが枯渇しないようたくさん難しいステージを作っていったり……。かなりの範囲を私がやっていた時期が1、2年ほどありました。

――運営型のスマホゲームならではの苦労ですね。実際の作業をおひとりで担当されていたのでしょうか?

石橋 もちろんひとりではないんですが、かなりの範囲を担当していました(笑)。その時期は、ユーザーに継続的にプレイしてもらうためにがんばった時期だったので思い出深いですね。ずっとプレイしてきてくれたユーザーにも感謝しています。

――『にゃんこ』では早い段階より、スマホゲームをはじめとする他社IPとのコラボを展開していた印象があります。こうしたコラボは、継続的にプレイしてもらうための施策として始めたのでしょうか。

石橋 最初のころは、『にゃんこ』を気に入った他社の方からお声かけいただくことが多かったですね。いっしょに取り組ませていただく中でいろいろ楽しめるイベントができたので、結果としてそれも功を奏したと思います。

――個人的には、初期からネコカンのもらえる動画広告などを実装していたのも印象的です。当時の運営型スマホゲームとしては珍しい仕様ではないでしょうか。

石橋 いまではちょこちょこ見かけるようになっていますね。これは収益化と言うよりも、楽しんでもらうためのものとして導入したんです。動画広告そのものを楽しみつつ、無料でネコカンが手に入るような仕組みとして導入しました。

リアルイベントと若いファンたち

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▲このインタビューの収録は6周年記念イベントの当日。インタビューしている部屋から少し離れたホールには、大勢の『にゃんこ』ファンが集まっていた。

――6周年記念のオフラインイベントについてお伺いします。今回は抽選形式での開催となりましたが、今後もこのようなオフラインイベントは続けていくのでしょうか。

石橋 いままではゲーム内イベントの拡充に力をいれていましたが、おかげさまでユーザーからの認知も増えてきました。今後はユーザーへの感謝の気持ちを、こうしたリアルイベントで還元していけたらいいな、と思っています。

――今回のイベントでは6周年を記念したグッズも多数販売されていました。今後もグッズ展開は続けていくのでしょうか。

石橋 そうですね。お子さんにグッズで楽しんでもらいたいというのもありますし、大人にもさりげなく持ってもらいたいというのもあります。持っていて恥ずかしくない、『にゃんこ』好きな人が持っていただけるようなグッズを展開していきたいです。

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▲会場で販売されていた『にゃんこ』グッズ。

――リアルイベントの来場者を見ると、小さいお子さんからの人気が非常に高いように感じます。こうしたファン層を獲得する狙いなどはあったのでしょうか。

石橋 正直なところ全然意識していないです(笑)。逆に子供向けを意識していないことがポイントになったのではないかと思っています。

――意識したものではなく、想定外のヒットだったのですね。

石橋 押し付けがましくないゲーム性というのが『にゃんこ』の特徴だと思っています。低年齢層の方々にもたくさん遊んでいただいていますが、媚びないかたちで自分の考える“楽しさ”を提供していけば、お子さんもついてきてくれる。実際、子ども向けに作られたゲームって彼らは見抜いちゃうんですよ。大人も楽しめるようなゲームだからこそいい結果につながったのではないかと思います。

今後の『にゃんこ』

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――6周年を迎えて、今後どのようなゲームを目指していくか、ビジョンがあれば教えてください。

石橋 冒頭にもお話しましたが、長く遊んでいただくというのを念頭に置いて考えています。焦らずに……課金施策とか、ゲームのインフレとか、そういうゲームの寿命を縮めるようなことがなるべく起こらないようにやっていきたいですね。何度も遊んでいただけるようなゲームを目指していきます。またゲーム内に限らず、さまざまな楽しみを提供できる作品にしていきたいですね。

――今後の展開について、お伺いできますでしょうか。

石橋 展開としていま考えているところはないですが、一区切り付いたところではありますね。『にゃんこ』がスマホゲーム業界に登場してから6年、クオリティの高いゲームがいろいろ出てきて、アプリとして古くなってきている部分があります。いまのユーザーのニーズに合うよう、もっとゲームを遊びやすくする改善をやっていく予定です。今の市場にあった、ライトな人にも遊んでもらえるようにしていきたいと考えています。

――UI面で言えば、御社では今年に入ってからも『ゆるゲゲ』など、タワーディフェンス系の新規タイトルを展開しています。これらのゲームからフィードバックするかたちでUIを最適化していくことも今後あるのでしょうか。

石橋 同じようなゲームではありますが、芯の部分は違うものだと考えています。『にゃんこ』は骨太なところを残していきたいというのもあるので、ある程度プレイスタイルは差別化してやっていきたいですね。

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――ほかにはどのような展開を考えていますか?

石橋 やっぱり斜め上の展開をお見せしたいという思いはあります(笑)。いい意味でユーザーさんを裏切れるような、ちょっと考えもしなかった施策を入れていきたいなと。今回の“にゃんこクラブ”などは、ほかのゲームではなかなか見ないような施策だと思うので、そういうのは入れていきたいですね。ゲーム内外問わず、『にゃんこ』らしいおもしろい取り組みがあればやっていきたいですね。費用対効果は度外視で(笑)。

――最後に、ユーザーの皆さんに向けてメッセージをお願いいたします。

石橋 『にゃんこ』6周年記念の大型キャンペーンが11月23日から始まっています。“そろそろ、仕掛けるかにゃ。”というキャッチフレーズには、いままで大掛かりなキャンペーンをやってこなかったというのもあって、そろそろ前に出ていこうか、という意味を込めています。

配信開始から長い月日が経って、遊んでいたけど一度やめちゃっている方も多いと思うんです。いい意味でおもしろさは変わっていませんし、これまで積み重ねたコンテンツもあるので、この機会にまたプレイしてみてほしいですね。今後も変わらないおもしろさを提供していきたいと思っていますので、ぜひ続けて遊んでいただければ幸いです!

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にゃんこ大戦争

対応機種iOS/Android
価格無料(アプリ内課金あり)
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ジャンルシミュレーション
メーカーポノス
公式サイトhttps://www.ponos.jp/games/thebattlecats/
公式Twitterhttps://twitter.com/PONOS_GAME
配信日配信中
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