【新作】怪絵に秘められた人々の心理を解くアドベンチャー 『ブタをやった日』

精神を蝕む原因を探し出せ

家庭内暴力に苦しむ子どもや復讐するため最悪の決断をくだす親。衝動的に人の命を奪った男や歪ん愛情に狂ってしまう女など、さまざまな理由に苦悩し最悪の決断をしてしまった人々。

その理由を加害者と被害者、いずれかの立場になって原因を突き止めていくのが本記事で紹介するアドベンチャー『ブタをやった日』だ。

本作は『怖い絵』シリーズをはじめとする謎解きゲームを多く手掛けるデベロッパーの最新作。独特なタッチで描かれたイラストは、脳裏に焼き付くトラウマ級の世界観だぞ!!

最悪の結末とその理由を解く15のケース

本作で描かれるのは基本的に究極の決断をくだした加害者、もしくはくだされた被害者いすれかの目線で見た事後の世界だ。

その大半は救いのない最悪の結末であり、ハッピーエンドは存在しないと考えなければならない。

そんな15のケースに挑み、そこに至るまでの理由を紐解いていくのだ。

ゲームの仕組みは4段階で描かれる当事者の言葉を参考に、イラストから該当するポイントをタップし、“ここ”と表示されるふきだしで決定するシンプルなもの。

不正解でもペナルティはなく、くり返しチャレンジできる点は『怖い絵』シリーズ同様の遊びやすさだ。

精神的恐怖を抱かせる恐ろしいイラスト

すでにご覧いただいている通り本作最大の特徴は、極限状態に追いこまれてしまった当事者たちの不安定な心理的状況を描いた恐ろしいイラストだ。

数えきれないほどホラーゲームをプレイしている筆者も、その世界観を直視するのをためらってしまうほど強烈なものがあり、すべて攻略し終えたいまも脳裏にしっかり焼き付いている。

正直、苦手な人にとってはトラウマレベルの内容なので覚悟してほしい。

大きな音で驚かされるわけでもなければ、派手な演出で何者かに襲われるわけでもない。

ただ1枚のイラストから真相が明かされていくのだが、淡々と語られるその内容を知れば知るほどおぞましく感じられていくのだ。

何ひとつ理解できないものから同情してしまうものまで、15あるケースの中にはさまざまな人生が詰めこまれている。

“何をやってしまったのか”

1部過激な思想や表現もあるのでプレイするかどうかはキミ次第、覚悟してその真相と向き合ってもらいたい!!

P.N.深津庵
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