【新作】文字を組み合わせた漢字で道を切り開く新感覚の脳トレ系脱出ゲーム 『文字部屋脱出』

漢字に宿る力が脱出のカギ!!

「文字が不思議な力を持つ世界」

迷路のような閉鎖空間で目覚めた主人公に、謎の光がそう呼びかける。

『文字部屋脱出』は、各所に隠されている文字を使い、漢字に秘められた意味を具現化して秘密を解き明かしていく。

昨年リリースされた、これまでにないアプローチの脱出ゲームだ。

漢字の意味を学び操る新感覚の脱出体験

謎の発光体曰く、主人公が迷い込んでしまったのは、現実世界ではない閉鎖された空間のようだ。

そこでは、さまざまな物体に文字が宿り、組み合わせることで漢字を生み出すことができるという。

たとえば、“糸”に“氏”を合わせれば“紙”になり、“重”に“カ”で“動”といった具合に、それぞれ意味のある文字を作ることができるのだ。

百聞は一見にしかず、まずは冒頭の文字融合を見てもらいたい。

その後、門を開いた主人公の前には1本の木が現れる。

それに触れて“木”のパワーを吸収したら、道を塞ぐ“坂”に使ってみよう。

そう、テレビ番組などでよく目にする、脳トレ系でもおなじみのアレなのだ。

本作のおもしろいところは、“宝”に“八”を使って、“穴”と“玉”に分離させ、壁に穴を空けて新たなルートを作るなど、漢字を魔法のように使って世界に変化をもたらす点にある。

とある場面で入手する“火”と使えば、“木”を燃やして“灰”を手に入れるなど、単純な文字遊びで終わらないところも魅力だぞ。

また、画面の右下には、ダンジョンRPGを連想させるマップがある。

これは、プレイヤーが歩くことで盤面に書き加えられ、さまざまな場所を何度も行き来するシチュエーションで役に立つ。

本作の世界は5×5の盤面と狭い空間だが、そこにも大きな意味が宿っている。

その真実を知ったとき、きっと「なるほどっ」と、膝を打つことだろう!!

不可解な世界に秘められたゾクッとする物語

目覚めたプレイヤーを導く謎の声は、この世界を知るうえでもっとも重要な存在だ。

冒頭はもちろん、どうやってもゲームが進まないときは、スタート地点に戻って話を聞く。

それが、新たな展開につながるフラグという場面も多いのだ。

最初はゲームの進行上、都合のいい存在かと思ったが、これがどうして只者ではなかったことにビックリ。

ゲームのボリュームは小さいけど、脳トレが好きな人に1度はプレイしてもらいたい、世界設定にも注目の内容だったぞ!!

P.N.深津庵
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