【新作】最近、親御さんに連絡してる？ 父と娘の絆を描いた物語が泣けると噂の『サリーの法則』

これは……泣ける！

『中年騎士ヤスヒロ』（以下『ヤスヒロ』）などを手掛けるポラリスエックスから、『サリーの法則』がリリースされました。

『ヤスヒロ』を知っている人からすると、今作は、びっくりするほどのギャップが（笑）。

本作は、主人公サリーと、父親のハートフルストーリーを描いた作品。小さいころは近かった距離も、子どもが大きくなるにつれてすれ違っていく心、物語を通しで、親子のキズナの在りかたを教えてくれます。

まんまるにデフォルメされたふたりが、絵本を見ているようでとてもかわいいのですが、中身は横スクロールアクション。

アクションというと、忙しなく動くイメージですが、そんなアクションと、ストーリー進行を見事にマッチさせた本作のアイデアは目を見張るものがあります。美しいBGMとともに、ふたりの人生を追っていきましょう。

横スクロールとともに進行するストーリー

本作は、1章6チャプターが5つ用意されたステージクリア制のアクションゲーム。

まずは、娘のサリーをゴールまで導くことが目的となります。サリーは、自動で右に向かって進むので、障害物をタップで避けたり、段差をのぼって行ったりしながら先へ進んでいきましょう。

サリーの行く先には、サリーにはどうしようもない壁が立ちはだかるのですが、近づくだけで壁がなくなるので、あまり気にせず進んでオーケー。

どうやら、上や、下にも怪しげなルートはあるのですが……。それは今後明らかに！

道中、背景に本作のストーリーが描かれていきます。

アクションに集中していると、なかなかストーリーが頭に入ってこないのが玉にキズですが、少ない文章でギュッと中身のつまった内容になっているので、しっかりと読んでいきたいですね。

父と娘のキズナは、アクションにも

父親が大好きだったサリー。そして、父親もサリーが大好きでした。

サリーのパートが終わると、なんとつぎは、父親のターンになります。

父親は、自動スクロールせず、ジャンプもできない代わりに、左右自在に動くことができます。

父親の役目は、サリーが、無事にゴールにたどり着けるように導いてあげること。よく見ると下のコースでは、先ほど操作した通りにサリーが進んでいるんです。

しかも道中にある、カギのようなものに触れると、なんと、サリーのフィールドにあった壁が上がっていくではありませんか！

そう、サリーが、つまづかずにまっすぐ進めたのは、父親が陰ながら支えてくれていたからなのです。序盤から、この仕組みを見せつけられ、すでにウルっときてしまいます。

早くに妻を亡くした父親は、娘を愛し、一生懸命働きましたが、ついには倒れてしまうというストーリーが描かれます。悲しい……。

ふたりが進む道は？　感動の物語を見逃すな！

絵本作家になることを夢見て街へでてきた大人サリーは、ある日、父親が倒れたという知らせを聞き、生まれ育った故郷へ戻ることに。

あれ？　それでは、父親が上げてくれていた壁は、どうなってしまうの？

と思ったら、「霊体？」、「意識だけになった？」と、いろいろな想像が頭をよぎる半透明の父親が登場し助けてくれます。そこまでして娘を見守りたいという父親の愛情に心打たれまくりです。

サリーパートも、父親パートもステージが進むほど、ギミックが複雑になっていきます。

父親パートでは、思い出の写真というものが拾うことができるのですが、サリーがどのルートで進んでいったかで、拾えるか拾えないかが決まってしまいます。

ルート以外にも、サリーの上に乗るとジャンプできるといった、ふたりの協力アクションにも注目です。ゲーム部分もとにかくよく練られていて、感心せざるを得ません。

またサリーよりも早く先回りして、壁を上げたりギミックを解除してあげないといけないので、サリーパートで急ぎ過ぎると、父親パートでたいへんなことになります。父親パートでスムーズにギミック解除するためには、サリーパートでつぎに来る父親パートに備えた進みかたを考えていかねばなりません。

これがお互いを思いやるということなの？　見返りを求めず、無償の愛を与えてくれる、それが親というものではありますが、そんな愛情に甘えっぱなしの方もいるのではないでしょうか？

いま一度、親との関係を振り返る、いいきっかけになりそうなハートフルな作品。ぜひ実際にプレイしてみてくださいね。

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