『FFBE』×『MHXR』夢のコラボが実現!両タイトルのキーパーソンが語るコラボの裏側【仕掛け人に訊く!】

2016-12-21 14:00 投稿

『FFBE』×『MHXR』インタビュー

スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』(以下『FFBE』)と、カプコンの『モンスターハンターエクスプロア』(以下『MHXR』)による、夢のコラボレーションイベントが、両タイトルにて2016年12月に実施される。

FFBE×MHXR

今回は、この夢のコラボを記念して、『FFBE』と『MHXR』、両タイトルの開発者にインタビューを行った。

●『FFBE』側のコラボイベント開催期間
⇒2016年12月22日~12月31日
●【『MHXR』側のコラボイベント開催期間
⇒2016年12月26日~2017年1月9日

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※左から
・広野啓氏(文中は広野)
スクウェア・エニックス
『FFBE』プロデューサー

・宇津木豊氏(文中は宇津木)
スクウェア・エニックス
『FFBE』運営ディレクター

・山本千晶氏(文中は山本)
カプコン
『MHXR』運営プロデューサー

・岡野勇樹氏(文中は岡野)
カプコン
『MHXR』ディレクター

『FFBE』×『MHXR』コラボ誕生のきっかけ

――『FFBE』×『MHXR』のコラボ企画は、そもそもどのような経緯で立ち上がったのでしょうか?

広野 今年(2016年)の頭にカプコンの辻本良三(※)さんと食事をする機会がありまして。そこで「『FFBE』と『モンスターハンター』でコラボしませんか?」とお話させていただいたのが、いちばん最初だと思います。
※『モンスターハンター』シリーズプロデューサー

――わりとフランクな感じで始まってるんですね。

広野 そうなんです。せっかくの機会だったので聞いてみたところ、辻本さんからは、「『モンスターハンター』シリーズとして、”いつ、どう行うのか”というバランスをとりつつ考えたい」と返答をいただきました。そこから前向きに検討していただき、企画が進んでいきました。

――カプコン側として、その話を受けてどのように動いたのですか?

山本 当然、ぜひ実現したいと思いました。

岡野 喜びのあまり、すぐに提案書を書いたのを覚えてます(笑)。

宇津木 同じような時期に提案書をスクウェア・エニックス側からも出させてもらいました(笑)。

――両者ともに、コラボ企画には乗り気だったと。お話が出てから、実施に至るまでにある程度の時間がかかっていますが、やはり調整には苦労されたのでしょうか?

山本 ゲーム内のさまざまなイベントとの兼ね合いもあって、実施時期や内容を含めて、けっこう調整しましたね。

広野 こちらも、お互いに提案書をもらってから社内調整を行い、何だかんだで準備にある程度かかりまして、「じゃあ実際にやりましょうか!」と動き出したのは、春ぐらいのことです。

――結果的に、2016年12月末に『FFBE』×『MHXR』のコラボイベントが始まることになりましたが、このタイミングにした狙いは?

山本 年末年始は盛り上げ時なので、『MHXR』としては当然、何か大きなことをやりたいと思いました。クリスマスイベントや年末年始のイベントもやるのですが、そのほかに大きなイベント、たとえばコラボイベントをやりたいという話は、以前からあったんです。

広野 我々『FFBE』側としても、1周年を迎えるということで、ユーザーを招いてのイベントを11月末に行いまして、そこで大型コラボを発表できるような流れに持っていきたいと考えていました。

宇津木 企画当初は夏に行うというお話もあったのですが、夏だと開発期間が短くて、できることが少なくなってしまいます。それが12月になるなら、じっくりと作り込めるなと。結果的に、開発側の熱量が上がりすぎてて、当初の想定を大幅に上回るくらいに作り込んでしまいましたが……(笑)。

岡野 実際、相当作り込まれていますよね。

宇津木 めちゃめちゃこだわりました。僕が希望したクオリティ以上のものを開発チームが作ってくれました。

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『MHXR』のモンスターが『FFBE』のドット絵に

――『FFBE』側は、コラボでどのような要素が加わるんですか?

宇津木 イベントの形式としてはレイドバトルで、『MHXR』オリジナルモンスターのネフ・ガルムドが出てきます。それを、みんなで協力して倒していくという内容です。期間限定で、レイド召喚やレア召喚の両方から、『MHXR』の装備をまとった『FFBE』の主人公一行が出ます。専用装備や新たなスキルも用意しています。

ネフ・ガルムド対戦

――ネフ・ガルムドは、『MHXR』完全オリジナルのモンスターで、9月に出たばかりですよね。

宇津木  そうなんです。ドット絵になるのはもちろん初めてですし、開発初期は動きなどもわからない部分もあって、どうしようみたいな話もありました(笑)。カプコンさんから情報をいただいたり、実装後のゲームで確認を行って作っていきました。

山本 ものすごいクオリティで描いていただいて感動しました!

広野 もうひとつ特徴がありまして、『FFBE』でレインたち主人公パーティーが衣装替えするのは、今回が始めてなんですよね。女性キャラが水着に着替えたことはあったのですが、武器防具などの装備を一式で変えるということはなくて、さらにそれがキャラクターとして登場するのは初めてなんです。メモリアルなコラボレーションに相応しい、おもしろい仕掛けになったと思います。

岡野 スペシャル感ありますね。僕らにとっても新鮮です。

――キャラクターは何人いるんでしょう?

広野 全部で7人です。

FFBEキャラ

岡野 武器などもきっちり再現していただきました。スラッシュアックスなどはほかのゲームにない武器だと思うのですが、”ひと目で『MHXR』のスラッシュアックス”とわかるくらい、細部まで作り込んでいただきました。

宇津木 ドットを描く担当者も『MH』シリーズが好きな人間が多く、「スラッシュアックスはこうあるべきだよね!」みたいな、各々が思い入れのある武器に、たくさんの情熱と技術を詰め込んで作りました。ドットなので一度作ると修正がたいへんで、双剣使いだったらこれだろうとか、大剣はこうだよね、みたいにそれぞれの武器の動きをイメージして、一個一個ドット絵に起こしていきました。

FFBE動き

岡野 ちなみに、ネフ・ガルムドの攻撃のいくつかは技名が決まってなかったんですが、今回のコラボを機に名前を付けました(笑)。

細部までこだわった『MHXR』内のコラボ装備

――続きまして、『MHXR』側のコラボ内容はどのようになっているのでしょう?

岡野 『MHXR』では、イベントクエストという形で実装させていただきました。クエストに登場するモンスターや装備も、『FFBE』を再現できるようにこだわりましたね。とくにモンスターの“ジンオウガFFBE種”は力作です! 『FFBE』に登場する”ねむれるしし”をモチーフにしているのですが、ベースとなったジンオウガの特徴を残しつつ、”ねむれるしし”の要素をどうやって表現するのか悩みましたね。

――『MHXR』のゲーム内では、実際どんなモンスターになっているのでしょうか?

岡野 イメージイラストでは背景に”メテオ”が描かれているのですが、コラボである以上、『MHXR』のゲーム中でも実際に降らせてみました。また、ねむれるしし”の要素として、最初はモンスターが眠っているというギミックも新しく追加しています。

ジンオウガFFBE種
ジンオウガFFBE種①

――え、眠るんですか?

山本 ジンオウガFFBE種は、最初眠った状態で出現するんです。そんなモンスターは初めてですね(笑)。

岡野 コラボモンスターとして”ねむれるしし”を再現するための演出です。攻撃したら起きるのですが、バランス調整もあって、しばらくはほとんどダメージを受けないようにしています(笑)。

――コラボモンスター以外に、コラボ装備もあるんですよね?

岡野 そうですね。防具は頭、胴、脚の3部位があって、装備すると男性キャラならレインとラスウェル、女性キャラならフィーナ、リドの見た目になります。着せ替えやカツラのようなものではなくて、装備すると顔ごと専用グラフィックに変わります。

――『FFBE』のキャラクターになりきれると。

岡野 『FFBE』のキャラクターはドットもそうですが、ムービーなどのCGキャラクターもかわいくて、きれいなので、なるべく再現できるように作り込みました。

コラボ防具

広野 ふだん2Dのドットで見ているレインやフィーナが、『MHXR』内で3Dで動くというのは新鮮でしたね。

宇津木 胸の記章や細かい装飾までうまくまとめていただいて、すごくうれしいかったです。

岡野 開発メンバーが『FFBE』好きで、想像以上の作り込みをしてくれました(笑)。また、『MHXR』には“武技”という必殺技のようなものがあるのですが、これもいままででいちばん派手かもしれません。

――両者ともに、今回のコラボに向ける意気込みはすさまじいものがありますね。

広野 コラボだと、いつもと違ったことができるので張り切ることが多いです。

宇津木 知らないあいだに、いろいろな要素が追加されていましたね。ネフ・ガルムドをレイドボスとして出すことを伝えたら、2週間前に部位破壊を入れたいとか言い出したり。いやいや、『FFBE』に部位破壊って要素とかないし!(笑)

――『FFBE』内で部位破壊をどうやって実装したのですか?

宇津木 本体と部位を、内部データ的には異なる2体のモンスター扱いにするような処理を行って、実装しています。

コラボのこだわり・見どころは

――コラボ実現、実装にあたって、とくに苦労した点を教えてください。

広野 『FFBE』と『MHXR』という、初の試みを実現にこぎつけるまでの前準備がたいへんでした。

宇津木 開発側としては、ドット絵による『MHXR』の再現が、いちばん難しかったですね。あとは、アビリティや魔法などの取り決めも苦労しました。

――『MHXR』側はいかがでしたか?

岡野 『FFBE』とのコラボ用に新しい攻撃や挙動を搭載して、モンスターの専用アルゴリズムを作ったのですが、それをもろもろチェックするのがたいへんでした。あとやっぱりフェイスですね。『FFBE』のキャラクターの大事な部分を損なってしまうので、何回か作り直していまの形にまとまりました。

――コラボの見どころ、とくに注目してほしい点は?

宇津木 『FFBE』のゲーム内でぜひ見てほしいのが、LB(リミットバースト)です。いちばん時間をかけ、気合を入れて作りました。また、かなりの高威力に設定しているので、ぜひ実際に使って、試してみてほしいです。あとは、『MHXR』の性能をお借りしたスキルの根性や耳栓といったものも地味に凝っているので注目してほしいですね。

FFBE-LB

――根性は、やられるくらいのダメージを受けたとき、HPが少し残って耐えるやつですよね。

広野 ゲーム内のリレイズを少しひねって、『MHXR』の根性っぽくしてみました(笑)。

――高級耳栓はどうなるんでしょう? 咆哮とかしないですよね?(笑)

宇津木 高級耳栓は、沈黙状態にならなくなります。沈黙になると魔法が使えなくなるのですが、それを完全に防いで、かつ精神の値をアップします。『FFBE』と『MHXR』の世界、魔法がある世界とない世界の着地点をひねり出した産物です。

――どれもぜひ手に入れてみたいですね。入手しやすさはどのくらいでしょう?

宇津木 始めたばかりのユーザーさんが入手しやすいものから、コアなユーザーさんたちもじっくり遊べるように幅を持たせて、いろいろなものを順次獲得できるように仕込んであります。根性は非常に強力なアビリティなので、今回のコラボユニットに付ける形で実装しているのですが、他のアビリティや装備品はイベントのレイドバトルを遊んでいただければ順次入手できますのでご安心ください。

――『MHXR』側の注目点はいかがでしょう?

岡野 『MHXR』では、やはり武技ですね。『FFBE』の魔法を、武技という形で表現しまして、見た目もさることながら威力もすさまじいので、ぜひ使っていただきたいです。

山本 防具も『FFBE』の美麗なキャラクターになりきれるという点で唯一無二ですし。性能的にかなり役立つスキルがついているので、武器も防具も集めていただければと!

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――入手難度はいかがでしょう?

岡野 イベントの設計としては初心者から入手できる装備もたくさんあって、その装備がイベントの中で成長するようになっているんです。なので、初心者でもイベントのいちばん上まで徐々に進める設計になっていて、このコラボから始めたユーザーさんでも遊べるようにしております。

山本 もう一点、こんなキャンペーンも行います。

キャンペーン画像
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――コラボ専用のオトモアイルーですか?

山本 そうです。Twitterのリツイートが一定以上いけば、『MHXR』のゲーム内で、コラボ専用のオトモアイルーを全員にプレゼントいたします。

岡野 全員が400回復するケアルニャが使える、史上最強クラスのアイルーです。デザインが社内でも人気で、しかも少し浮いているんです。

『FFBE』、『MHXR』ユーザーそれぞれへのアピール!

――『FFBE』側から『MHXR』のファンに向けて、アピールポイントを教えてください。

広野 『MHXR』初のドット化になるので、あの高精細の3Dが2Dのドットでどうなっているかを、ぜひ見てもらいたいです。かなり緻密な絵を描いていますし、武器のエフェクトやモーションがとくにすごいので、ぜひ見ていただければと。

――逆に『MHXR』から、『FFBE』のプレイヤーへはいかがでしょう。

岡野 『FFBE』を忠実に再現していますので、モンスターや装備のグラフィックに注目していただければと。また、『MHXR』はすごく簡単な操作で遊べるので、アクションゲームに苦手意識がある人も、今回のコラボをきっかけに本作にふれていただいて、ぜひイベント限定の武器や防具を手に入れて、ゲームを続けてくださればと!

――それでは、最後にユーザーにコメントをお願いいたします。

広野 『FFBE』は配信スタートしてから1年が経過しましたが、まだまだ1年です。こういった他社さんとの大型コラボなども行いつつ、これからも成長していきたいと思っております。ユーザーの皆さんとともに成長していき、その中で忘れられない体験を積み重ねていくことが、我々の目指していくところです。『FF』シリーズという大きな名前を背負っている以上、その名に恥じないずっと続くタイトルにしたいと思っているので、引き続き応援よろしくお願いいたします。

宇津木  『FFBE』は遊んでいるけど『MHXR』はまだの人、『MHXR』は遊んでいるけど『FFBE』はまだの人も、たくさんいると思います。こういったコラボをきっかけに、「やってみようかな」と思ったらすぐにダウンロードして遊べるのは、スマホアプリのいいところのひとつだと思います。まずは軽い気持ちでかまいませんので、触ってみてほしいです。コラボイベントは、いまから始める人にも適した装備やユニットがたくさん手に入る内容になっております。ぜひぜひ、よろしくお願いいたします。

山本 コラボがきっかけで自分たちのアプリを遊んでいただけることは、すごく多いなと感じています、以前そのような形で新規のユーザーさんにたくさん入っていただけました。『FFBE』を楽しんでいただいているユーザーさんも『MHXR』をプレイしている皆さんも、この機会からより一層、どちらのゲームも続けて遊んでいただけたらありがたいと思います。

岡野 運営としてユーザーさんのご指摘で勉強させていただくことも多く、安定してきたところです。ここからユーザーさんに還元させていただく番かなと。そんな中の目玉コンテンツのひとつが『FFBE』さんとのコラボです。『MHXR』がこれまでやってきたコラボの中では最高のクオリティーだと自負しております。『FFBE』をプレイしている方は作品を愛していると思いますが、その愛情を『MHXR』のコラボでも我々なりに表現しております。両作品ともにプレイしていただいて、愛していただけると僕も嬉しいです。引き続きよろしくお願いいたします!

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