【新作】ワケあって女の子しか生まれません! AIが支配する世界で勃発する終末戦争

2016-12-08 10:00 投稿

完成されたシステムと独自の世界観が魅力

『ワンダーオラクル』は拠点の構築と資源の争奪戦を楽しむリアルタイムストラテジー。

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基本的なシステムについては『クラッシュ・オブ・クラン』をはじめとした同ジャンルのゲームを踏襲しているので、とくに目新しい要素はない。

だが、世界観設定に関しては非常に尖っていて、適度に残された想像の余地がプレイヤーの脳を刺激してくる。とくにSF好きには間違いなく刺さるはず!

ゲームの見どころ
●人工知能の道具に成り下がった人間
●史実の英雄が女体化して復活!?
●戦姫の力で戦況を変えろ!

人工知能の道具に成り下がった人間

主人公(プレイヤー)は実験により組成された人間。ゲーム冒頭で目を覚ますと、人工知能PAIに言われるがまま国王として君臨することになるのだが、この背景がじつにおもしろい。

PAIには“ミラー”と呼ばれるコピーが無数に存在し、それぞれが世界中で軍事国家を興しているらしいのだ。要はコピー&ペーストで無限増殖した人工知能どうしが争いをくり広げているのである。

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▲みずからをオリジナルだと盲信するPAIは何の躊躇もなく戦争を始める。発言はソフトだが、要はすべてxxxxxしてしまえば残った自分が正義であるという極論にほかならない。

ちなみに、人類の築き上げた文明は……。

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ご覧の有様だよ! 人類の末路を想像できる素敵なデザインだぜ。

ただ、生物としての人間は存在している。たとえば、先ほど解説したように主人公は人間だし、戦争に駆り出される“戦姫”(将)もユニット(兵)も人間なのである。問題は“人間が機械を使って行うもの”だった戦争が“機械が人間を使って行うもの”にすり替わっている点だ。

なお、PAIはPerfect Artificial Intelligenceの略称。完全なる人工知能とは、なんと皮肉なネーミングであろう……。

史実の英雄が女体化して復活!?

歴史上の英雄たちを“組成”という方法で復活させ、“戦姫”として使用できるのは本作の大きな魅力と言えるだろう。先ほどはサラッと流してしまったが、この“組成”……倫理観などお構いなし! レッツ人体組成♪

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▲材料を投じて数時間後、英雄のクローン体である“戦姫”が誕生!

どの“戦姫”を入手できるのかはランダムで、投じた材料に応じて確率が変動する仕組みだ。

ところで、なぜレオニダスが女の子なのか気になった読者も多いのではないだろうか? PAIの発言を信じるならヒトゲノムの解析が不完全なので、あらゆる人体は女性として組成されるらしい。なるほど、ヒトゲノムの解析が不完全なら仕方ないね!

(これは余談だが、人工知能が嘘を吐くようになったら人類はヤバいと聞いたことがある。たとえば、人間の繁殖を抑制する目的でPAIが男性の存在を意図的に消しているのだとしたら?)

ちなみに、登場する英雄はほかのゲームではあまり見かけない人物ばかりで、歴史好きには堪らないラインアップ。たとえば……。

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▲ナポレオンの義弟で騎兵の扱いに長けたミュラ。
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▲ピラミッドで有名なクフ王。

じつに渋いチョイスである。いや、本当にすごいんだって。もう一気に見てくれ!

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アステカを滅ぼしたコンキスタドールのコルテス、ドイツの撃墜王レッド・バロンことリヒトホーフェンなど、よくぞ登場させてくれたものである。開発に好事家がいるのは間違いないだろう。

うーん、でも、ちょっと待て!

日本から参戦しているのが平教経と小島弥太郎? いったいどんな基準で選んだらこのふたりになるのか、小一時間問い詰めたいくらいだ。いい趣味してるじゃないかと。

戦姫の力で戦況を変えろ!

本作のゲームサイクルは拠点の構築、攻撃、防衛の3要素から成り立っている。

すべての基礎となるのが拠点の構築。攻撃も防衛もまずは拠点作りから始まると心得よ!

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▲資源と時間を費やすことで領土内に施設を設置できる。課金通貨を消費して通常のコストを踏み倒すなど、定番の機能も。

施設には大きく分けて“生産施設”、“攻撃軍備”、“防衛軍備”の3種が存在し、いずれも富国強兵には欠かすことのできないものだ。

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▲“生産施設”には時間経過によって資源を獲得できる“農場”、“金鉱”などが揃う。“金庫”などの資源を貯蓄しておく施設も“生産施設”のひとつだ。
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▲“攻撃軍備”とは“攻撃”の準備を行う施設の総称。ユニットの生産に必要な“練兵所”、ユニットが待機する“攻めの陣”などがある。
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▲“防衛軍備”には敵の侵入を防ぐ“壁”や迎撃を行う各種砲台などが存在。砲台には射程距離のほかに対地、対空の区別がある。

これらを自分の好きなように設置して国作りを楽しめるのだが、強い国家を作るためには施設ごとの役割を意識した配置が必須。

とくに“防衛軍備”で“金庫”や“米倉”などの貯蓄に関わる施設を守るのは基本中の基本。また、国家の中枢である“ワンダーオラクル”が破壊されると即座に敗北扱いになってしまうので、しっかり守ってやろう。

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また、“戦姫”を施設に配属するのを忘れてはいけない。配属することで施設の耐久力を増強できるほか、一部の“戦姫”には特定の施設の効果を高める技能が備わっていることもある。

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▲たとえばレオニダスを“練兵所”に配属すると、技能の“スパルタ教育”により“ケンゾネス”(歩兵)の訓練時間(生産時間)が短縮される。

“侵略”を行うには“戦姫”とユニットから成る攻撃隊の編成が必要だ。連れて行ける“戦姫”、ユニットの総数は拠点の発展により増えていくが、複数の”戦姫”が出撃できるようになると、戦略の幅が広がって一気におもしろくなってくる。

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▲さまざまなユニットが存在する。
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▲バトルが始まったら画面下のアイコンからユニットを選択、フィールドをタップして任意のユニットを出撃させよう。

“ワンダーオラクル”を破壊した時点で勝利が確定するので、略奪に興味がなければ一点狙いもありだろう。逆に“ワンダーオラクル”を無視して“金庫”だけ襲撃するなんて作戦も考えられる。施設の配置を見極め、最低限の兵力で最高の戦果を出せるように出撃させることが重要だ。

なお、出撃済みの“戦姫”やユニットは自動的に戦闘を行うが、一部の“戦姫”は出撃後にアイコンをタップすることで技能を発動できる。

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▲たとえば、レオニダスは“ケンゾネス”を強化する技能を持っている。

これらの技能は的確なタイミングで発動すれば劣勢を覆すだけの力を秘めている。編成前から“戦姫”の技能を理解し、技能ありきでの戦術を練っておくといい。

当然、防衛の要素も存在。トータルでリアルタイムストラテジーのよさがしっかり詰まっている作品なので、興味がある人はぜひ!

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ワンダーオラクル

ジャンル
リアルタイムストラテジー
メーカー
パオン・ディーピー
公式サイト
http://wonder-oracle.com/
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS / Android

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