『ペルソナ5』の原点! スマホで遊べる『真・女神転生(メガテン)』シリーズ3作品に注目

2016-09-13 11:00 投稿

『メガテン』シリーズを「今後ともよろしく」

『女神転生』(以下、『メガテン』)は、小説『デジタル・デビル・ストーリー』のメディアミックス作品として1987年(※1)にファミコンでRPG化され、人気を博したシリーズ作品。

(※1)記述に誤りがあり、1992年を1987年に修正いたしました(2016年9月13日22時)

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作品が生まれてから30年(※2)近くが経過しているが、シリーズを通して共通するのは、悪魔を仲魔(=仲間)にし、合体させてより強い仲魔を生み出すという現実離れした設定と、近代的なコンピューターが入り混じる世界観。

悪魔というオカルティックな存在と、サイバー世界が共存するこの独特なマッチングで多くの人を魅了してきた『メガテン』シリーズは、『真・女神転生』をはじめ、『デビルサマナー』や『ペルソナ』など、後に多くの派生作品を生み出すに至った。

(※2)※1の修正に伴い、25年を30年に修正いたしました(2016年9月13日22時)

■『女神転生』から派生したシリーズ作品
・『真・女神転生』シリーズ
・『女神転生外伝 ラストバイブル』シリーズ
・『魔神転生』シリーズ
・『デビルサマナー』シリーズ
・『デビルサマナー 葛葉ライドウ』シリーズ
・『ペルソナ』シリーズ
・『真・女神転生 デビルチルドレン』シリーズ
・『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』シリーズ
・『デビルサバイバー』シリーズ

そして、シリーズ群の中でも突出した人気を誇る『ペルソナ』シリーズ最新作『ペルソナ5』の発売が2016年9月15日に控えたいま、ひとつの原点とも言える『真・女神転生』の3作品に注目。これらはスマホでプレイできる数少ない『メガテン』作品。ぜひチェックしてほしい。

▼『メガテン』レジェンドが開発した注目作も!
伝奇シミュレーションRPG『デモンズゲート』配信中

『真・女神転生』

「真・女神転生」

『真・女神転生』は1992年10月にSFC版が発売され、以降、多くのハードに移植されたタイトル。本作が多くのハードに移植され、続編と派生作品が産まれた背景には、ユーザー人気の高さが挙げられる。

子ども向けではないシリアスなストーリー、実在する街に悪魔が出現する異色の世界観、斬新で奥深い戦闘システム、味わい深いグラフィックやゲームの雰囲気と合致した音楽等々、さまざまな理由で発売当初から多くのユーザーに高い評価を受け、四半世紀を経た現在でも“名作”として語られているのだ。

本作は199X年の吉祥寺から始まり、井の頭公園で起きた殺人事件に端を発する数々の出来事が、やがて東京と世界を巻き込む、神々と悪魔の対立へとつながっていく。

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主人公は悪魔召喚プログラムを使い、“悪魔会話”で仲魔(なかま)にした悪魔を、“悪魔合体”で強化し、ときに使役し、ときに力を借りながら、東京をさまようことになる。

“悪魔会話”とは、戦闘中に敵悪魔と会話することで、その結果次第で悪魔を仲魔にできるシステム。一方、“悪魔合体”は、仲魔にした悪魔どうしを合体して、より強力な悪魔を産み出すシステム。このふたつのシステムは、オリジナリティ、奥深さ、そして何よりおもしろさから、本作だけでなく続編や派生作品で幅広く採用。多くの『メガテン』関連作品の顔だと言える存在だ。

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『真・女神転生』では、主人公の仲間たちや彼らを取り巻く登場人物、悪魔たちそれぞれが思想を持ち、世界を自分が信じる理想の形に推し進めようとしている

これは主人公も同様で、プレイヤーが共感し、選択した思想傾向等によって、世界は法と秩序を重んじるLaw(ロウ)、混沌が支配するChaos(カオス)、いずれにも属さないNeutral(ニュートラル)へと変貌を遂げ、物語は異なる結末を迎える

このように、本作はその世界観から聞き慣れない用語やシステムが多く登場するが、あまり難しく考える必要はない。3Dで描かれたダンジョンを一歩ずつ探索し、悪魔と戦っているうちに壮大な物語に引き込まれ、気づいたときには多くのシステムや用語を理解していることだろう。

続編や派生作品の思わぬ場面で『真・女神転生』由来の単語や元ネタを楽しめるのも、本作をプレイした者の醍醐味だ。

真・女神転生プレイ

発売日:1992年発売
配信日:iOS/Android配信中
価格:1200円

スマートフォン版の特徴

これまで本編の中では語られることのなかったキャラクターにまつわる謎などを、ショートストーリー仕立てで紹介。さらにゲーム中で仲魔にした悪魔を“辞典”に収録し、悪魔の由来や出身地を見ることができる。

(C)ATLUS (C) SEGA All rights reserved.

『真・女神転生II』

真・女神転生Ⅱ

『真・女神転生II』は『真・女神転生』に続くシリーズ2作目。舞台となるのは、『真・女神転生』で起きた大破壊と大洪水から数十年後の世界だ。

生き残った人々は跋扈する悪魔から逃れようと、メシア教統治の下でTOKYOミレニアムという巨大コロニーを建設し、救世主の降臨を待ち望みながら生活していた。そんな中、TOKYOミレニアムでもっとも栄えるヴァルハラ・エリアで、記憶をなくした闘士ホークが決勝戦に臨もうとしているところからストーリーが始まる。

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序盤はTOKYOミレニアム絡みの話が中心だが、ストーリー進行とともに国津神と天津神の対立、天使や神々、悪魔の対立といった大きな流れに巻き込まれていくことになる。それに伴い行動範囲も地下世界、魔界へと拡大していき、最終的にはほかに類を見ない規模のスケールに発展していく

そこにLAW、 CHAOS、NEAUTRALという3種類のストーリー展開が加わるので、発売から20年以上が経過したいまプレイしても、濃厚な体験が味わえるのは間違いない。主人公とヒロインの生い立ちや主人公を取り巻く主要キャラクターたちのサイドストーリーも衝撃的で、グイグイと引き込まれていくことだろう。

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以前のシリーズでは、悪魔合体実行時に同じ素材からは同じ悪魔しか生まれなかったが今作からは違う。素材悪魔が所持しているスキルを継承させて、合体後の悪魔をある程度カスタマイズできるようにパワーアップしているのだ。

これにより悪魔合体の奥深さと楽しみは飛躍的に増加。悪魔合体に没頭するあまり、気がついたら冒険より合体に費やした時間のほうが長くなっていた、ということもこの『真・女神転生II』以降の作品ではよくある。

合体素材にする悪魔は会話でスカウトするのだが、あっさり仲魔になってくれることもあれば、金やアイテムを大量に貢がされた挙げ句に逃げられてしまうことも。相手の性格や性別、強さなどに応じて接する態度や選択を変える必要がある。

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合体は邪教の館で行う。合体法則やスキル継承法則と睨めっこして、どうやったら目的のスキルを持った悪魔になるのかを頭を悩ませるのは、何ものにも代え難い至福の作業だ。

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『真・女神転生』で登場した、人間を素材に用いたランダム合体も健在。これは、言葉巧みに勧誘したメシア教徒やガイヤ教徒を悪魔と合体させてしまうという、じつに忌まわしい合体方法なのだが、合体結果がランダムで決まるというメリットがあり、条件さえ合えば序盤から強力な仲魔を作ることすらできてしまう。

これうを使うかどうかはプレイヤー次第。高レベル悪魔を使って無双プレイをしても構わないし、シビアなゲームバランスを楽しむためにあえて封印するのもアリだ。

戦闘はきびしめのバランス調整だが、この難易度こそが20年前のスタンダードだと考えると興味深い。戦闘同様に、3つの世界に跨る壮大なストーリーや、魔法継承を可能にした悪魔合体システムは、いま遊んでも色褪せていないどころか、斬新ですらある。

発売日:1994年発売
配信日:iOS/Android配信中
価格:1200円

スマートフォン版の特徴

ゲームボーイアドバンス版に追加された機能を搭載。キャラクターたちのサイドストーリーや悪魔辞典等の閲覧が可能で、『真・女神転生』の世界をさらに深く堪能できる。また、『真・女神転生』を持っていれば、連動機能“ハロウィンシステム”により通常では手に入らない悪魔を仲魔にするチャンスも。

(C)ATLUS (C) SEGA All rights reserved.

『真・女神転生if…』

真・女神転生if

『真・女神転生if…』は、『真・女神転生II』と同年代に発売された、シリーズ3作目。ある日突然学校ごと魔界へ飲み込まれた主人公が、学友とともに魔界の調査に乗り出すというストーリーが描かれる。

『真・女神転生』で起こるはずだった東京大破壊が起こらないif世界を舞台にしているが、ストーリーの繋がりはないので、この作品からでも問題なく入れる。主人公が高校生で舞台が高校ということもあり、雰囲気的には『ペルソナ』シリーズにかなり近いと言えるだろう。

魔界の各ダンジョンはキリスト教の“七つの大罪”がテーマ。たとえば貪欲界のボスであるこのチェフェイには、プレイヤーががめつい行いをするほど手強くなるという仕掛けがある。

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パートナーとして選べる学友は、ユミ、チャーリー、レイコの3人。選んだパートナーによってストーリーや行けるダンジョンなどが変わるが、いずれもクリアまでの時間は短めで、シリーズ初心者でも安心してプレイできる。

2周目以降のプレイではアキラという4人目のパートナーも出現するのだが、こちらはほかの3人とはまったく別のルートで魔界を進むストーリーが展開されるが、シリーズ経験者でも苦戦するほどの難度で有名だ。

また本作は、本シリーズでは珍しく、主人公の性別を選ぶことができる。性別によって一部のボスや守護霊となるガーディアンが変化するので、男女両方の性別で遊んでみよう。

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『真・女神転生if…』でもっとも特徴的なのは、全滅してもゲームオーバーにならないということ。たとえ主人公やパートナーが力尽きても、三途の川の渡し主カロンが、ガーディアンと呼ばれる守護霊を憑依させて復活させてくれるのだ。

シリーズの例に漏れず、通常の敵が一撃必殺の魔法を使用してきたり、ボスが凶悪なほど強かったりと戦闘はシビアだが、全滅してもそれまでのプレイがムダにならないのは大きい。これも本作が『メガテン』シリーズ未経験者にオススメできる理由のひとつだ。

“ガーディアン”のシステムも本作を象徴するシステム。主人公やパートナーにガーディアンを憑依させることで、能力にプラス補正を掛けたり、魔法を覚えさせられる。ガーディアンポイントが溜まってきたら、敢えてやられて別のガーディアンを憑依させ、戦力アップを図ることまで可能だ。

ただし、ポイントが不十分な状態で死ぬと弱いガーディアンが憑いて弱体化してしまう。無計画に死にまくるのは考えもので、ここにも『メガテン』シリーズならではとも言うべき、洗練されたシステム構築の一端が垣間見られる。

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以上のように、『真・女神転生if…』は世界観的にもシステム的にも『ペルソナ』シリーズと共通点が多く見られる作品だ。『メガテン』シリーズだけでなく、『ペルソナ』シリーズに興味がある人も、ぜひプレイしてみよう。

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