【新作】ユニットの行動を”プログラム”する骨太難度RPG『ミステリー・オブ・フォーチュン2』
2016-09-06 16:58 投稿
2作目じゃないの!?
『ミステリー・オブ・フォーチュン2』は戦闘を自動化したシミュレーションRPG。2とナンバリングされているので2作目だと勘違いするかもしれないが、騙されてはいけない。タイトルロゴの左下にある小さな文字に注目だ。
“Fortune Chronicles Episode 8”……だと!?
そう、驚くなかれ。『ミステリー・オブ・フォーチュン2』はシリーズ8作目なのである。
【シリーズ一覧】
『Rebirth of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 1)
『Sorcerer of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 2)
『Defense of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 3)
『Rebirth of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 4)
『Sorceress of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 5)
『Mystery of Fortune』(Fortune Chronicles Episode 6)
『Defense of Fortune 2』(Fortune Chronicles Episode 7)
『Mystery of Fortune 2』(Fortune Chronicles Episode 8)←最新作!
寡聞にして筆者はシリーズの存在を知らなかったのだが、評判は上々の模様。メインタイトルが同一のものについては正当な続編として位置付けられ、異なるものに関してはジャンルから違うこともあるようだ。
本記事で紹介する『ミステリー・オブ・フォーチュン2』は、テンポ、戦略性、やり込み要素と三拍子揃っているのが特徴。翻訳に関してはやや甘い印象を受けたが、意味がわからない程ではない。大らかな気持ちで遊んでみよう。
●死んで失うものはない
●鉄の掟で戦闘を勝利に導け!
●定職に就かない生きかたもある
死んで失うものはない
『ミステリー・オブ・フォーチュン2』のクエストはバトルのみで完結しているタイプ。戦闘中のユニットの行動は完全にオートで、プレイヤーに許された行動はアイテムの使用のみ。WAVEに分かれて出現する敵をすべて倒せばクリアーとなる。
クラス(職業)によって攻撃のリーチや習得スキルが異なるのでユニット選びは重要。また、3×4のマス目にどのように配置すれば有効なのか、その点も意識したい。基本的な配置としては、1列目の“ナイト”が敵を引きつけ、2列目の“アーチャー”が遠距離攻撃。3列目に控えた“ヒーラー”が回復魔法を唱えるような形だろうか。
難度に関してはそれなりに高い。何しろ、最初に挑戦するクエストから容赦なく殺しにかかってくるからな! 実際のところ、1面から全滅につぐ全滅で心が折れそうになった(笑)。
そもそもRPGってのは、行き詰まったら前のエリアに戻ってお金や経験値を稼ぎ、強化を図るのが定石だと思うんだよ。でもさ、1面からつまずいてたらそれすらできないじゃん?
ユニット数の乏しい初期状態では配置を工夫したところでたかが知れているし……。どうすればいいのか、答えが見つからなかった。課金か? 追加課金すればいいのか? DLからして有料(iOS:360円、Android:280円)なのに!?
「うおぉ、金返せぇぇぇぇぇ!!」
そんなみっともない叫び声を上げずに済んだのは、いつの間にか所持ゴールドが増えていることに気付いたからである。そう、クエスト中に手に入れたゴールドや装備は全滅しても持ち帰ることができるのだ!
本作は挑戦と全滅をくり返して手に入れた資金でパーティーの強化を図り、先に進んで行くゲームなのかもしれない。これは骨が折れそうだ……。
しかし、一般的なRPGの数倍はあろうかというバトルスピードのお陰か、くり返しの戦闘にもストレスは感じなかった。全滅しても資源が得られるのでかけた時間もムダにならないし、コツコツと積み上げるのが好きなゲーマーにはうれしいシステムだろう。根気さえあればなんとかなる!
その後、全員のレベルを10まで上げて再チャレンジ。その結果ついに……!
国へ帰っていいか?
鉄の掟で戦闘を勝利に導け!
度重なる全滅の果てに1面を突破したあたりから、ようやく本作の真のおもしろさが見えてきた。ユニット選びと配置も大事だが、それに輪をかけて重要なのが“マクロ”である。ユニットたちは好き勝手に戦っていたわけではなく、事前に定めた鉄の掟に従って動いていたのだ。
これは某有名RPGの12作品目に搭載されていたのと同じようなシステムで、ユニットの行動プログラムと言い換えてもいいだろう。上にあるものから優先処理される特徴があり、これを利用すればさまざまな状況に対応できる賢いユニットを作ることも可能だ。ただし、思い通りに動かすためには論理的な思考が求められる。
たとえば、以下のように設定したとする。
マクロ1【条件:一番近い敵】【実行:一般攻撃】
マクロ2【条件:HP70%以下の自分】【実行:セルフヒーリング】
これは破綻していることにお気付きだろうか?
“マクロ”は上から順に処理されていく仕組みなので、この順序だとHPがどれだけ減っていても攻撃が優先されてしまう。もし“ふだんは通常攻撃、HPが減ったら回復”というルールで動くユニットを作りたいなら、つぎのように順序を逆にしよう。
マクロ1【条件:HP70%以下の自分】【実行:セルフヒーリング】
マクロ2【条件:一番近い敵】【実行:一般攻撃】
これで自動的に回復を行う頼れるアタッカーの出来上がりである。
“条件パネル”はクエストの報酬として手に入るほか、ショップで購入できる。【条件:アンデッドの敵】、【条件:敵の半分が生きているとき】などさまざまな種類があるので、敵の構成に合わせて組み換えよう。
“実行パネル”に関してはユニットがスキルを覚えると同時に増えていく。2つの“マクロ”を繋ぐ【実行:でありながら】などトリッキーなものもあるので、少しずつ試して慣れていくといい。ここでいくつか例をお見せしておく。
しっかりと“マクロ”を設定しなければどんな強力なユニットも木偶の坊であり、群れを成したところで烏合の衆に過ぎない。鉄の掟が烏合の衆を軍隊に変えるのだと覚えておこう。
定職に就かない生きかたもある
ユニットはゴールドと引き換えに雇うことができる。みずからの部隊に足りないクラスのユニットを求めて訪問してみるといいだろう。
ユニットはゴールドを支払って転職することもできる。目当てのクラスのユニットがなかなか手に入らない場合は転職で確保しよう。
クラスによってはきびしい転職条件が課せられている。たとえば、“ウィザード”になるには7つのクラス遍歴が必要なうえに、そのすべてを高レベルまで育てておく必要がある。さらに言えば、条件のひとつである“ヒーラー”になるためには“ソルジャー”、“アーチャー”、“シーフ”の経験が必要なので……まぁ、まとめるとすごく大変ってことだ。
興味深いのは、一度でも習得したスキルは転職後も使用できるところ(一部の専用スキルを除く)。これを利用すれば攻撃魔法を放つ“ナイト”や回復役を兼任する“スナイパー”など、おもしろいスキル構成のユニットを作ることも可能!
ただし、ステータスの成長率はクラスによって違うので、あまりフラフラと転職をくり返していると中途半端なユニットになる恐れがある。物理型なのか、魔法型なのか、ある程度は育成の方針を考えておくことが必要だ。
とはいえ、実用性を度外視してネタに走るのも楽しみかたのひとつだろう。お金を盗む聖職者だとか、吸血する聖職者だとか、奇抜なユニットを作るのもプレイヤー次第! とにかく育成の自由度が高いので、やり込み派のプレイヤーにオススメしたい作品だ。
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角満&中目黒のこれ、知ってる?
毎日更新午後3時に更新中
編集長!これ、どうでしょう!?
ミステリー・オブ・フォーチュン2
- ジャンル
- RPG
- メーカー
- Dotomchi Games
- 配信日
- 配信中
- 価格
- iOS版 360円(ゲーム内課金あり)/Android版 280円(ゲーム内課金あり)
- 対応機種
- iOS/Android
- コピーライト
- (c) Copyright 2016. Dotomchi Games Inc. All rights reserved.
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