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App Storeがゲームの月額課金システムを解禁
2016-06-10 19:11 投稿
サブスクリプション課金とは?
Appleが開発者向けサイトに、App Storeの仕様変更についてのニュースを掲載した。今回の仕様変更は、サブスクリプション方式の課金について。同時にそのほかの仕様変更もアナウンスされているが、今回はここにスポットを当てて概要を述べていこう。
まず、サブスクリプション方式の課金とは、要するに月額課金のこと。一定期間ごとに自動で設定額がアカウントに追加されているクレジット、もしくはアカウントに登録されているクレジットカードから引き落とされるというものだ。
これまで、このサブスクリプション方式の課金は、Apple側が設けた規約により“定期刊行物(雑誌、新聞)”、“ビジネスアプリ(Microsoft Office等)”、“メディアアプリ(音楽、ビデオ等)”のいずれかのジャンルに属するアプリで、定期更新が行われるものという決まりがあった。
もちろん、それだけでなく“月額課金である必要性に強い説得力があり、しっかりと更新されること”という制約もついていた。
しかし今回の発表によれば、規制に設けられていた“ジャンルという垣根を撤廃する”とのこと。これにより、これまで月額課金が利用できなかったゲームジャンルに属するアプリも月額課金に対応できるようになるという。
これを利用すれば、たとえばサブスクリプション契約をすることで、課金アイテムが毎日お得に手に入るような課金形態のゲームが登場したり、PCのMMORPGのように、定期課金で利用できるゲームが登場することが予想される。
そのほかの変更点は? ユーザー側のメリットは?
また、変更はこれだけにとどまらない。これまで、有料アプリ、またはアプリ内課金を利用するには、アプリの配信元はApple側に手数料として収益の30%を納めるルールであったが、これを緩和。
サブスクリプション方式を利用した場合1年目こそ比率は変わらないものの、2年目以降はメーカー側の取り分が70%から85%に上昇するという。
これにより、サブスクリプション方式の課金形態で継続的な収益モデルで成功を収めたメーカーは、より利益を上げやすくなり、コンテンツとしての寿命も延ばしやすくなる。
ユーザー側のメリットも、しっかりと用意されている。ユーザーは、サブスクリプション契約中に解約を行っても、60日間は権利を保留できるという仕様も追加される。
たとえば、サブスクリプション方式で30日契約の課金を行ってから、10日でその契約をキャンセルした場合、ユーザーが得ている残り20日間の権利を60日だけ保留。60日以内に再契約を行えば、そのまま残り20日間の権利を行使できるというわけだ。
つまり、諸事情により一時的に契約を破棄したい場合なども、60日以内に再度契約すれば損をすることはない。
今回、開発者向けサイトでこのような変更点が発表されたが、米国時間6月13日より開催されるWWDC 2016(Worldwide Developer Conference 2016)でも改めて、そしてより詳細に説明がなされる可能性もある。
WWDC 2016ではどのような情報が発表されるのか? 当日を待とう。
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