Lobiがユーザーと運営の架け橋になった事例を『ぼくポケ』プロデューサーが解説

2016-05-30 19:21 投稿

個人、団体、全体としてのLobiの役割を『ぼくポケ』綿引Pが語った

2016年5月23日、カヤックはスマホアプリ向けに展開しているコミュニティサービス“Lobi”を通じ、ユーザーの動向やヒットゲームを運営するメーカーなどを紹介するセミナー“ゲームの売上を継続的にあげ続ける為の事例共有会”を都内で開催。

▼Lobiを手掛けるカヤックの勉強会の様子が覗いてみよう(第1部のお話)
カヤック主催のセミナー”ゲームの売上を継続的にあげ続ける為の事例共有会”

第2部で行われた本イベント後半に、『ぼくらの甲子園!ポケット』(以下、『ぼくポケ』)のプロデューサーである、カヤックの綿引啓太氏が登壇。『ぼくポケ』を実例に、Lobiとゲームの関係性について紹介していった。

カヤック綿引氏1

▼エイリムの高橋氏も登壇(第2部前半のお話)
『ブレフロ』高橋英士氏が語った”コミュニティを活用した、ユーザーがユーザーを育てる仕組み作り”

『ぼくポケ』は2010年から続く『ぼくらの甲子園』シリーズ最新作で、高校野球をテーマにプレイヤーが力を合わせて戦うギルドバトル形式の野球ゲーム。“最強の友情体験をゲームで提供する”をコンセプトとし、ユーザー同士の友情、運営とユーザーの友情というふたつの“友情”をテーマにしている作品だ。

『ぼくポケ』ではブロック予選やリーグを勝ち抜き甲子園を目指していくが、「ユーザーがひとりのプレイヤーとなってチームに所属するため、ひとりでは何もできない」という綿引氏の言葉のとおり、とりわけGvG色が強い。チーム内での連携が必須なので、すでにゲーム内にはチームチャット機能が搭載。そのため、本作においてLobiは一見不要にも思える。

ぼくポケ2

そのことに対し綿引氏は「ひとりのユーザーは、規模の異なる複数のグループに所属している」とし、「地域ブロック、リーグ、そして『ぼくポケ』というゲーム全体、それぞれの規模のグループごとに、交流用のチャットが必要になってくる」と述べた。ここでLobiのグループチャットが活きてくるという。

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▲ゲーム全体にかかる“雑談チャットグループ”、チーム募集やリーグの情報を扱う“ミドルリーグ関東ブロック交流チャット”というふたつの公開グループを例に、規模によって話題が異なることや、Lobiではそれぞれのグループで並行して交流できるという利点を挙げていた。

Lobi内に存在する『ぼくポケ』関連の公開グループの総数は388個。そのなかには、ユーザーが独自に始めた遊びが存在することにも触れた綿引氏。その例として挙げられたのが、“ヨシオスポーツ関東版グループ”と“ドリームドラフトチャット”のふたつだ。

前者について綿引氏は、「あそこの強豪校は◯◯に負けて、ジャイアントキリングが起きた! といったように、ユーザーのひとりが記者になって大会のリポートをする」という、よくある野球ニュースの『ぼくポケ』版のようなものだと紹介。後者はというと、「ユーザーでドラフトチームを作ったらおもしろいんじゃないか、という発想のもとに生まれたグループ。ゲーム内にはドラフト機能は存在しないものの、グループ内で参加者を募り、決められたユーザーによってドラフトチームを結成。そのチームで甲子園大会を目指す」というもの。

綿引氏は、「こうした運営側が予想もしていない新しい遊びかたを開発し、Lobiを活用して交流してくれている。新しい発明の場としてもLobiが機能している」と述べ、規模に合わせたチャットがゲームの発展にもつながることを明かした。

ぼくポケ7
▲ブロックの規模にあるグループの一例として挙げられていた、関東ブロック内で行われた試合のリポートをする“ヨシオスポーツ関東版グループ”。
ぼくポケ8
▲上級者が集まるマスターリーグでのチーム決めをドラフトで行うという。こちらはリーグ規模の一例として挙げられていた。

ユーザーどうしの繋がりを切らせない

ユーザーごとに、規模によって異なる立場があることに触れた綿引氏は「ひとりのユーザーは時間軸の異なる複数のグループに所属している」と語った。『ぼくポケ』では2週間に1度優勝校が決定するとシーズンが切り替わり、つぎのシーズンを勝ち抜いていくため、シーズンの切り替わりに合わせてユーザーは「いろんな人とやりたいということもあり、ギルドを変えるイメージで定期的にチームを渡り歩く」(綿引)ことが主流なのだそうだ。

その際、所属していたチームを退部してしまうと、それまでのチーム掲示板には参加できないようになっている。チーム内の情報が漏れることになるので仕方がないことだが、これによりゲーム内で過去にいっしょにプレイしたユーザーとの交流が絶たれてしまう。綿引氏によると、そこでLobiのプライベートチャット機能が有効になってくるという。

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この機能によって、過去に所属したチーム内の友だちとLobiで繋がれることになり、メンバー集めをしやすい環境になるため大きなメリットに。さらにユーザー間では多くのエピソードも誕生していると綿引氏。こうしたユーザー間で生まれた友情エピソードを、『ぼくポケ』では定期的に募集しているという。本講演ではLobiにまつわる4つのエピソードも紹介された。

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本来、攻略情報やゲームの話題がメインになるLobiにおいて、「(Lobiは)友情を醸成するキッカケとなって、それによってゲームから離れがたいキッカケにもなっていく」と綿引氏。ゲーム熱を冷まさないことが、復帰しやすい要因にもなると語った。

公認グループで育むユーザーと運営の友情

後半の話題は、運営とユーザー間で生まれた友情について。当初は雑談チャットなどで公式アカウントのキャラクター“あかね”を使ってユーザーと交流していたが、運営への不満が募った時期には“公式”という肩書きが仇となり、ユーザーと溝が深まってしまった時期があったと綿引氏は言う。“あかね”の発言を担当する人間が開発のコアメンバーでないこともあって、ユーザーと交流する負荷が徐々に顕在化し、結果“あかね”のレス数も減少した時期があったそうだ。

そこで綿引氏はLobiの開発チームに掛け合い、運営が楽に発言できるような機能を作って欲しいと提案。そのことで生まれたのが“お知らせグループ”。式アカウントが発言するところをこのグループ内に一元化したのだ。要点をまとめてユーザーに投げかけることでわだかまりも徐々に解消されていき、結果綿引氏は「ユーザーといい関係を築くことができるようになった。運営とユーザーの友情を深めるためには、情報の拾い上げと改善をつねに行うことがもっとも重要」とコメント。こうしてできた信頼関係が、ユーザーと運営の友情として深まっていく秘訣だとした。

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また、こうした運営とユーザー間の友情はリアルイベント“第1回ぼくポケ会議”開催時にも感じたという。全国から我こそはという40名のユーザーを集め、ゲームを盛り上げるためのアイデアを出し合うというこのイベント。おもてなしではなく、いっしょにディスカッションをしよう、というコンセプトのもと開かれたイベントだったそうで、綿引氏は「スポンサー付きの協賛大会はどうですか? といったような、運営目線で考えてくれるアイデアが非常に多かった。何かをもらえるよりも、運営にかかわりたいんだ、という思いを強く感じた」と当時を振り返り、ユーザーの意見を通じて“友情”の深さを実感したことを明かした。

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▲“ぼくポケ会議”参加メンバーに対し綿引氏は、「Lobiでの発言を参考に厳選」したという。なかには、「(募集に際し)熱い思いの所信表明を送ってきた人」もいたそうだ。
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『ブレフロ』高橋英士氏が語った”コミュニティを活用した、ユーザーがユーザーを育てる仕組み作り”

ぼくらの甲子園!ポケット

メーカー
カヤック
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS、Android
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Lobi(ロビー)

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