現実世界にCG映像が出現!? VRに続くMR技術に取り組む謎の企業”Magic Leap”が最新デモを公開
2016-04-20 15:37 投稿
まるで『アイアンマン』のトニー・スタークみたいだ……
2016年4月19日、アメリカのスタートアップ企業”Magic Leap”が、同社の手掛けるMR(Mixed Reality、日本語では”複合現実”)技術の最新デモ映像『A New Morning 』をYoutubeにアップした。
▼Magic Leapが公開した最新デモ『A New Morning 』
▼動画のキャプチャー
MRとは、現実空間と仮想空間(≒バーチャル)がリアルタイムで混合することを指す。ざっくり言えば、現実の世界にバーチャルのオブジェクトが出現しているような現象であり、すでに日本でも広まりつつある”AR(拡張現実)”技術もMRに内包されるものである。
たとえば、映画『アイアンマン』において、主人公のトニー・スタークが、自身の研究所で空中に浮いたホロモニターを手で操作しているのもMRに近い技術のひとつ。
さらには『遊戯王』のように、カードに描かれたキャラクターが、現実世界に3Dホログラムで登場するのもまた、MRやARの技術に等しいものである(さすがにホログラフィックと人が接触することはできないが……)。
ちなみに、昨今取り立たされている“VR(バーチャルリアリティ)”は、”仮想現実”、つまり、“バーチャルで構築された世界に完全に入る”ことを指す。
もっと噛み砕いて考えるなら、体感する空間のベースが現実なのがMRとAR、バーチャルなのがVR、と思ってもらえれば分かりやすいだろうか。
そんなMR技術を積極的に研究しているのが、Magic Leapというフロリダに居を構える謎のスタートアップ企業。
そもそも”どのような物を開発しているのか”が謎に包まれており、デモ映像などで披露されているMR技術についても、ヘッドセットを着用するのかどうかも明言されていない(『A New Morning 』の映像から察するに、おそらくヘッドセットは着用するものだと思われる)。
しかしながらGoogleをはじめとする大企業が同社に巨額の出資をしており、その注目度の高さは折り紙つき。
ちなみに同社は公式ホームページ上で、“手のひらに小さい象が乗っかっている”映像や“学校の体育館に巨大なクジラが飛び出してくる”映像を公開。
一見するとCG合成された映像のように思われるが、今回Youtube上にアップされた『A New Morning 』の紹介文にもあるように「without use of special effects or compositing.」(意訳:特殊なエフェクトやCG合成は使用していない)のだという。体験者の眼前に、3Dホログラム映像が広がる形になっているようだ。
同社のサイトにある「We’re here to make magic real for you.」(意訳:あなたのために、魔法のような現実を作っています)という言葉は、ファンタジーな台詞ではなく、現実に行われているのだ。
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