【夕刊】ぬいぐるみが捨てられない

2016-04-19 22:19 投稿

 

【担当者のヒトコト】

satoruri128600

はっきり言って、いや、はっきり言わなくても、私はもう大人である。

いくら「未だに女子大生って言われるのお」とか「お酒買うとき身分証明書の提示を求められちゃった!」などと、若く見えるアピールをしても、悲しいことに自分っで思うほど若く見えないらしいし、それ以前にたとえ若く見えようが見えまいが、私ぐらいの年って、かなり立派な大人である。

うちの編集部は女性が少ないし、年齢的にはまだ若手に部類されるほうなのであまり気にしていなかったけれど、いわば普通の会社で言ったら“お局”枠である。

「私って大人なんだな……」などと、編集ウーマンのバイブル(なのか?)である『働きマン』を読みなおして、驚愕した今日この頃。主人公の松方弘子と私、もうすぐ同い年じゃないの。

と、前置きが長くなってしまったけれど、そんな風に大人を自覚しはじめた先日、その事件があった。

その日は掃除をしていて、私は自分の部屋に置いてある、“あるもの”とにらめっこしていた。それはぬいぐるみ。

無邪気アピールするわけではなく、私は昔から自分のキャラに似合わずぬいぐるみが好きなので、社会人になってからも、ことあるごとにぬいぐるみを買っていて、部屋にはそれらが鎮座していた。

結構悩んだんだよね、なんか人型(動物型?)のものって、なんとなく捨てるのはばかられるじゃない。でも、実際のところ、モノとしては必要のないものじゃない? しゃべるわけでもなし、インテリアになるほどオシャレなものでもない。なんとなく抱きしめて眠りたいときはあるけれど、ぬいぐるみというものが、一緒に寝たとて寂しさ紛らわせることができる存在ではないことは、もうさとるりは知っているぞ。子どもじゃないんだからな!

そこで「よし、捨てよう! 私はもうこんなものには頼らない! 大人なんだから」と決意した私は、彼らをむんずとつかみ、ビニール袋に詰めておいた。

とりあえず後で捨てようと思っていたのだが、なんだかんだその日は捨てるタイミングを失って、次の日になった。

次の日、仕事で帰宅が遅くなった私は、帰るや否や床に倒れ込んでしまった。結構疲れていたのである。そこで、ふと寝込んだまま視線を横にすると、ちょうど放置していたビニール袋が目に入ってきた。

……。

ビニール袋越しにこっちを見る、黒めがちな瞳……。

某ゲームのキャラクター、モー●リと、同じく違うメーカーのゲームのキャラクター、ト●……!

仕事で疲れていたこともあいまっていたせいか、その瞳を見ていたら、私の中で急にこみあげる何かがあったのだ。

モー●リ! ト●……! あわててビニール袋をこじあけ、彼らを救出する。ぎゅっと抱きしめると、ほんわか暖かった。ああ私、なんて過ちを犯すところだったんだろう!

ごめんね、モー●リ、ト●! きみたちを捨てなくちゃいけない位なら、私は大人にはならない……!

というわけで、私はぬいぐるみを捨てられなかった。大人への道は遠い。

【編集者注目の記事】 ※ 最近公開の記事の中から、気になったものをピックアップ

sam

【事前登録】スクエニ新作は和風アクションRPG! 『サムライ ライジング』事前登録スタート

『Project: RISING(プロジェクト ライジング)』と銘打って発表された、スクウェア・エニックスの新作スマホアプリ。

その正式名称が『サムライ ライジング』であることが発表された。

なんとなくファンタジーって、中世とか近未来のイメージがあるのだけれど、今回は“和風ファンタジーの世界”というところがすごく気になります。

おなじみのアビリティがアクションRPGとして使えるみたいですごく楽しそう! 操作性も気になるところです。

しかし、グラフィックはさすがのスクエニ・クオリティ出てますねえ~。トレーラーも公開されているので、今すぐチェックチェック!(さとるり)

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧