【個人開発ゲームを斬る】最近、“RPG”やってますか? 心地よいあの頃のドット絵RPG『スーパークエスト』
2016-04-13 21:48 投稿
あの頃のRPG
最近、“RPG”やってますか?
ガチャや合成などで、ガンガン強くなっていくような最近のRPGではなく。つぎの町に行くために、同じモンスターを何度も何度も倒して、経験値とお金を稼ぎ、装備を揃えて強くなる。
あの頃のRPG。
今回ご紹介する『スーパークエスト』は、あの頃の匂いを残しつつ、スマホ時代に最適化された、そんな“ハイブリッドRPG”でございます。
主人公は
とある村に住む男の子が、今作の主人公。そのお父さんは、魔王を倒した伝説の勇者。
ではなく。
勇者とともに戦った、誇り高き戦士。魔王がいなくなったいまでも、世界の平和を守るため、魔物の残党狩りを続けています。
18歳になった主人公は、お父さんとともに戦うことに。すると、待ってましたとばかりに、魔王復活。愛する息子を守るため、お父さんは、魔王の進行を一時的に止めました。
その命を代償にして。
マップは縦長
というわけで、主人公は魔王復活を勇者に知らせるべく、旅立ちます。
『スーパークエスト』のマップは、縦に長〜く作られています。ですので、スワイプ操作で画面を下に送っていくとオッケーの、お手軽移動システム。当然、「この先は行かせねえよ」と、要所要所でボス的な強いモンスターが立ちふさがります。
ならば強くなるしかない。というわけで、雑魚モンスターを狩りまくるため、ちょっとしたダンジョンへチャレンジ。
ダンジョンといっても、迷路や罠が用意されているわけではなく、モンスターが3体1セットで出てくるだけのシンプル構造。モンスターをタップやスワイプで、ズバズバズバーンと気持ち良く狩りまくりましょう。
モンスターを倒すと経験値とゴールドをゲット。
経験値が一定数を超えると
経験値が一定数を超えると、レベルアップ。このときの音と演出が気持ちいいんです。病み付きになります。
こんな感じでどんどんレベルアップさせていきたいんですが、攻撃するたびに体力が減少し、ゼロになると、冒険はそこで一旦終了。失った体力は、時間経過で回復。もちろん、アプリを起動してなくてもオッケー。ゲームオーバーになってもペナルティはないので、とりあえず体力は気にせず「ガンガンいこうぜ」でいいかもしれません。
レッツショッピング
体力が回復するまでの間を利用して、レッツショッピング。武器を先に買うか、防具を先に買うか、それとも装飾品? そんな悩みも、RPGの楽しみのひとつ。
また、武器屋以外にもうひとつ、“モンスターのエサ”などを売っている店あり。こちらの商品を購入すると、レアモンスターの出現率がアップ。
レアモンスターは獲得経験値やゴールドが多いので、こちらを先に購入したほうがコスパがいいのか、悩みどころ。
装備と体力が整ったら
そして、レベルと装備と体力が整ったら、いざボス戦へ。
ここはもう、体力勝負。
ボスをひたすら連打し、体力が残っていたほうが勝利。倒した後、「お? もしかして仲間になるの?」的な展開があったんですが、そのままつぎのエリアへゴー。
飽きさせない工夫
しばらくは、雑魚を倒して力を蓄え、ボスを倒すという流れが続きますが、飽きさせないためのいろいろな工夫が。先が気になるストーリーはもちろん、滅びた街を復興させるイベントなどなど。
そして、サクサクと進むゲーム性を後押ししてくれる、さまざまな体力回復イベント。
ダンジョン内の宝箱で回復することもありますが、全滅した時にTwitterで“復活の呪文”をつぶやくと、体力が半分回復します。また、ダンジョン攻略中に30秒程度の動画広告を視聴すると、体力が少し回復するので、待つのが嫌な方はガンガン視聴するのもオススメです。
エンディングまで進めたいのですが、そろそろ締め切りのお時間となりましたので、開発された“嶋田”さんにお話を聞いて〆させていただきます。
まずは簡単な自己紹介をお願いいたします!
会社でソーシャルゲームやカジュアルゲーム作ってましたが、体壊してから会社辞めて1年ほど休んでました。
まだ本調子ではないので、リハビリがてら個人でアプリ制作始めてます。
Q2.『スーパークエスト』を作ろうと思ったきっかけは?
昔楽しんだ時の感覚で遊べるゲームをやりたくて、スマホでリメイクされてるゲームをいくつかダウンロードして遊んだんですが、思った以上に操作がストレスで、「スマホ時代のRPGは十字キーいらないんじゃないか」と思ったのが作るきっかけです。
Q3.本作は、何名でどれぐらいの期間で作られたのでしょうか?
友達のエンジニアと2人で作っていて、開発期間はだいたい2ヵ月ほどです。
Q4.個人的にはレベルアップ時の「キュイキュイキュイーン」がたまらないのですが、「ここが苦労した!」「ここはぜひ見てもらいたい!」というポイントはありますか?
ありがとうございます。
レベルアップはアイコンから主人公が飛び出したらおもしろいなと思いついて、勢いで作りました。
最初レベルアップ音はファンファーレだったのですが、アニメーションに合わなかったので音を作り直していまの形になっています。
苦労したのはマスターデータの数値設定です。
中学校から数学についていけてないぐらい数字が苦手なので。
最終的に戦いの結果がグラフで見えるものを作って、目で見ながら設定できるようにしました。
それからはかなり楽してます。
見てもらいたいところは、エンディング画面ですかね。
どういうビジュアルにするか悩んだ結果、いまの形にしています。
Q5.こ、これは最後までクリアしないと! 開発中のおもしろエピソードなどあればぜひ。
“スーファミのカセット型のアイコン”で申請が通っていたのですが、つぎの申請で“第三者のハードウェアを彷彿とさせる”という理由でリジェクト(配信不可)されました。
彷彿というか、そのものだったのでリジェクトされることは考えていたんですが、1回目が通ったので油断していてました。
アイコンとタイトルのシンプルさの組み合わせが力持ってたのですが、それが崩れ、SEO的にもあまりよくないだろうと思われる『スーパークエスト』というタイトルだけを残してしまいました。
あのときちゃんと考え直して変えておけばよかった……。
Q6.リリース後の反響はいかがでしょうか? おもしろい/変わった反応などありましたか?
パンチの効いたネタ系のゲームじゃないので、あまりメディアが取り上げてくれないかなと思ってましたが、結構いろいろなところで記事にしてもらい助かってます。
ありがとうございます!
機能を削ってシンプルな作りにしたので、評価が厳し目かなと思ってましたが、高めの評価が多いのでありがたいです。
じつは評価でいちばん驚いたのが“あぷまがオススメ度が5点”だったことです。(※1)
制作中にエンジニアと「このゲームはあぷまがさんに取り上げてもらえても厳し目にレビューされるだろうな」と話していたので、あの評価は正直嬉しかったです。
この場をお借り致しましてお礼申し上げます。
ありがとうございました!
(※1)“あぷまがオススメ度”とは、この記事の担当ライターが、誰にも気付かれずに更新しているアプリ紹介サイト“あぷまがどっとねっと”で、アプリを紹介した際につける点数。
※外部リンク:オススメ5を付けたあぷまがの紹介記事
Q7.いや、“あぷまがどっとねっと”を知ってくれていたんですね。なんとも照れくさいですが、嬉しいのでそのまま掲載しちゃいます! “ドット絵RPG”は海外でも人気のジャンルですが、本作は海外向けにローカライズなどされていますか?
アップデートが落ち着いたら英語版を作る予定です。
Q8.今後のバージョンアップや、次回作の予定などあれば教えてくださいませ。
この記事が出ている頃にはアップデート申請が通っているかもしれませんが、“テントで休める機能”と“マップ上の草を刈れる機能”が追加されます。
最初、テントは大した回復量ではないですが、大きなメダルでテントのレベルを上げると回復量がアップしていきます。
草刈りはおまけ程度の機能ですが、マップ上の草をタップするとゴールド、薬草、大きなメダルが出てきます。
ダンジョンの宝箱からも大きなメダルが出るようになり、洞窟の奥に行くほど多く手に入るようになっています。
その後のアップデートで、“ステージ追加”や“強くてニューゲームモード”などを考えています。
別のゲームを出してからになるかもしれませんが、『スーパークエスト2』の話はしているので、次回作もご期待ください。
個人でもゲームリリースしていく予定です。
Q9.これは盛りだくさん! 次回作もぜひ、こちらのコーナーで取り上げさせていただければと思います! 最後に何かひと言、よろしくお願いします。
『スーパークエスト』未プレイの方はぜひ遊んでみてください!
遊びきった方はアップデートと次回作にご期待ください!
昔あんなに苦痛だった“レベル上げ”がとても気持ちいい、スマホ時代の傑作RPGではないでしょうか。イラストや音楽などの素材も全て完全オリジナルというこだわりも素敵です。
エンジニアさんのブログに制作秘話的なものが書かれているので、そちらもぜひご覧くださいませ。リジェクトされた“スーファミカセット風アイコン”も掲載されていますよ!
※外部リンク:http://d.hatena.ne.jp/shu223/20160225/1456383853
■あぷまがどっとねっと (あぷまが) 「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。 ※あぷまがへのアクセスはこちらから |
スーパークエスト
- メーカー
- SHIMADA TOSHIHIRO
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料
- 対応機種
- iPhone、iPod touch、iPad、iOS 8.4 以上
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