【新作】心を失った少女と“人ではないもの”たちの不思議な物語 『笑わない少女と異形のサーカス』

“人間になり損ねたもの”たちが集うサーカス団へ

「笑うとか泣くとか、よくわからないんだ……」

感情表現が苦手な少女“ノア”は人間界に居場所がなく、心を傷つけられ、孤独な毎日を過ごす。

そんなノアに救いの手を差し伸べたのは、奇妙な頭をした男だった。

本記事で紹介する『笑わない彼女と異形のサーカス』は、個性豊かな“ヒト”が集うサーカス団員たちとの交流を経て、ノアの心の傷を癒していくという、ちょっとダークな基本放置型の育成ゲームだ。

サーカス団員も、もとは人間界に居場所がなかったものたち。

ノアは、彼らのためにお客を連れてくる役割を与えられるのだけど……。

それではさっそく、彼らの活動を覗いてみよう!!

10人の団員とステージの解放

奇妙な顔の男に連れられてやってきたサーカス団は客人の入りがとっても悪い。団員たちのステージも柵に閉ざされ、なんだか寂しい雰囲気だ。

そんなサーカスに客人を呼び込むなんてちょっと無謀な気もするけど、ノアと徐々に増えていく団員が行うショウのおかげで、ゆっくりだが確実に客足が増えていく。

①動員数
時間の経過＆ランプで増えていく
②不思議なランプ
タップ毎に動員数が増える
③団員
ショウを行う団員とステージ
④各種項目
“シェラの花”や物語の回想、強化アイテムの購入など

①の動員数は団員の解放、個々の集客力を増加のほか、新たなランプや強化アイテムの購入にも使う重要なもの。

それをアシストするのがノアの前に置かれた、タップ毎に一定の動員数を稼ぐことができる②のランプだ。

このランプは④にある“物語”のなかで購入が可能で、規定の回数だけランプをタップすると新たなものがアンロックされるぞ。

各団員の客人を30招待して集客力UP！

本作は客人の数を増やすことで物語が進んでいく。しかし、放置育成型のゲームって、消費ポイント(動員数)を稼ぐのがじれったい。

せっかちな著者にとってはとくに、ね。

そこで注目したのは、サーカス団員の客人を30まで強化することだ。

そして本題、どうして30にするのか？
その答えがこれだ!!

シェラの花に秘められた謎

それにしても、ここに集まる客人って、なんていうか様子がおかしい。人とではないし、サーカス団員たちとも雰囲気が違う。

小刻みに体を揺らしながら集まってくる彼らの正体とは？

その謎を解くひとつの鍵が、④にある“シェラの花”のようだ。

シェラの花を選択すると、ノアの周辺に集まってきた客人がズラリと並んでいる。それを上部にスワイプすると、花の糧として生まれ変わるのだ。

ちなみに似たような言葉で、ブルーベリーの品種に“シエラ”というものがある。

客人が糧となるこの花は、最後にどんな色の花を咲かせるのか？

シエラ同様に白い花？　それとも？

くぅ、気になるね!!

ノアの悩みに向き合う団員たち

新たな団員を解放することでノアの物語は進行。

みんなが彼女に協力的なのかと思っていたら、どうにも否定的なやつらもいるようで、不穏な空気も漂ってくる。

ノアを悪夢から解放する方法。

そのヒントを知る団員の登場で、物語はいっきにクライマックスへと向かう。絵本を読んでいる感覚で楽しめる本作は、いつでも物語を読み返すことができる。

毎秒の動員数にばかり夢中にならず、この独特な世界、ノアと団員たちの暇なときに物語をじっくり味わってもらいたい!!

P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら