【TGS2015】関係者たちの情熱がほとばしる! e-Sportsのこれからの姿とは?
2015-09-18 09:30 投稿
本音全開でe-Sportsの展望を語る
プレイ動画共有サービス『OPENREC』を東京ゲームショウに出展している株式会社CyberZのブースでは、“e-Sportsが創る新しいゲームマーケット”としてe-Sportsにさまざまな形で関わる方々が登壇した。日本でe-Sportsが発展する可能性と、その道筋についてそれぞれの立場から意見を交わす、パネルディスカッションが行われた。参加者は以下の4名。
■アソビモ株式会社 開発ディレクター、堤章一郎(以下、堤)氏。代表作は『GOD GAMES』。
■プロゲームチームDetonatioN代表、梅崎伸幸(以下、梅崎)氏。
■株式会社SANKO代表取締役、鈴木文雄(以下、鈴木)氏。日本初のeスポーツ施設“e-Sports SQUARE”を運営する。
■モデレーターは株式会社CyberZ取締役、大友真吾(以下、大友)氏が務めた。
e-Sportsとは、対戦要素を備えたゲームをスポーツや競技のような感覚で楽しむこと。今回登壇した4名の役割をスポーツ競技に見立てると、競技を提供するのが堤氏、競技者を準備するのが梅崎氏、競技を観戦する場を設定するのが鈴木氏、そして競技の様子を放映するのが大友氏ということになる。
異なる立場から同じe-Sportsというコンテンツについて、日本での発展の道筋を語り合うディスカッションの模様をお伝えしよう。
e-Sportsの現状
大友:現在のe-Sportsが置かれている状況を、皆さんはどう見ていますか?
鈴木:昨年に比べて状況が急激に変わっています。プレイヤー、観客、そしてスポンサーに至るまで、すべての方々がe-Sportsに向けている意識が高まっていますね。2015年をe-Sports元年にしましょう!
梅崎:e-Sportsを多くのメディアが取り上げてくださったことで、衆知が確実に広がったのを感じています。その空気がプレイヤーにも伝わって、プロゲーマーで一生食べていく、という意識が育ちつつありますよ。それに応えて、私たちも彼らに活動資金を提供する、いわば給料制を始めました。これからプロゲーマーを目指そう、と考える方々に希望を与えたいですね。
堤:e-Sportsは、これからのゲーム制作において重要なキーワードです。私が関わった『GOD GAMES』も、e-Sportsのプロモーションという役割から生まれた部分もあるので。弊社が主催したe-Sportsの大会GO-ONEでも、確かな手ごたえを感じています。
日本のe-Sportsに足りないもの
大友:日本のe-Sportsに必要なものは何だと思いますか。
鈴木:ズバリ、スーパースターです! イチローや中田が現れて野球やサッカーを牽引したように、プロゲーマーとしての確かな目標が必要ですね。
梅崎:私も鈴木さんと同じですが、加えてスターを生み出すためのチームというか、競技者のすそ野が広がるべきだと考えます。
鈴木:海外には勝ち方、負け方がドラマチックなプロゲーマーがたくさんいますしね。そういう人がいると、やっぱり盛り上がりますよ!
堤:e-Sportsは、まだ日本にはなじみがないコンテンツですから、もっと身近にe-Sportsを感じさせてくれるゲームタイトルが必要だと思います。
大友:やはり野球やサッカーのような、競技やルールに普遍的なものが必要なんでしょうか。
鈴木:それに加えて、日本が最初に配信できるようなe-Sports用タイトルが欲しいところです。
梅崎:そもそも日本は娯楽が多すぎるんです。そのなかでe-Sportsが目立つには、e-Sportsに強いコンテンツが必要です。
鈴木:それと土壌ですね。子供のころからe-Sportsに慣れ親しめるような。『OPENREC』のような、高画質配信ができる環境も大きいですよ。
梅崎:競技者となるプロゲーマーはもちろん、実況のプロの育成も必要ですね。
堤:ゲーム制作の観点からすると、海外のゲームにはe-Sports専用のUIが用意されたものが多いことをあげたいです。今なにが行われているのか、見ている側もわかりやすいほうが盛り上がりますから。e-Sportsを意識した観戦モードのようなものが欲しいところです。
モバイルe-Sportsの可能性
大友:『GOD GAMES』に代表されるような、モバイルe-Sportsの可能性についてはどうお考えですか。
鈴木:e-Sportsはやっぱりリアルな場所で楽しみたい、という方は多いんですよ。モバイルは手軽にリアルなつながりを作り出せる点が、やはり大きいですね。もちろん場所と通信環境が必要ですが。
梅崎:ゲーマーの人口比を考えると、モバイルユーザーは重要です。人数が増えれば、それだけ収益面でもやりやすくなるわけですから。
堤:問題は、モバイルユーザーは比較的低年齢層が多いことですね。ただ低年齢のうちからモバイルゲームに親しんでいれば、モバイルの弱点と言われる操作性の問題は解決するのではないでしょうか。今はコンシューマーやPCから続々とモバイルに参入していますし、コンテンツの充実度は今後ますます高まると思います。もちろん私たちも新作を送りだす予定ですよ!
大友:それぞれの立場で協力して、今後ともe-Sportsを盛り立てていきましょう!
今回のディスカッションは、e-Sportsファンのみならずすべてのゲームファンにとって、非常に興味深いものだったといえる。e-Sportsがこれまで以上に発展していけば、近い将来、必ずやゲームの新たな魅力として開花するだろう。
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