【個人開発ゲームを斬る】錬金術で窮地を乗り切るローグライクRPG『Alchemic Dungeons』
2015-07-13 11:27 投稿
1000回以上遊べる
今回ご紹介する『Alchemic Dungeons』は、『トルネコのダンジョン』や『風来のシレン』などでおなじみの、遊ぶたびにダンジョンの形が変わる“ローグライクRPG”です。
拾った素材を組み合わせて新たなアイテムを生み出す“クラフティングシステム”が、本作の大きな特徴となっております。
基本操作
ゲーム好きなファミ通Appの読者様なら、この画像をご覧いただくだけでなんとなく操作方法をご理解いただけると思いますが、一応説明を。
下の8方向の矢印をタップすると、それぞれの方向に主人公が1歩進みます。と同時にダンジョンに巣食うモンスターたちも一歩進みます。
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モンスターと隣接したら“剣のボタン”で攻撃。一撃で倒せない場合は、モンスターから反撃を食らいます。
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倒すと、経験値が入りレベルアップし、ステータスアップ。
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反撃によって体力(HP)が0になるとゲームオーバー。
モンスターを倒しながら、下に続く階段を見つけ出し、最深部へと到達するのが大きな目標となっております。
お腹が減って
ダンジョンを探索していると、傷付いた体力(HP)が回復していくのですが、同時にお腹(HNG)が減っていきます。お腹が減って値が0になると、空腹で体力がドンドン減っていくので、何か食べないといけません。
ダンジョンに転がってたり、モンスターを倒した時に出現する、肉やキノコなどを食べて、お腹を満たしておきましょう。
空腹が気になるので、ついつい先へ先へと急ぎたくなるのですが、下の階に進むとモンスターが強力になるので、いまいるフロアでしっかりと経験値を稼いだり、アイテムを収集しておく必要があります。
集めた素材を組み合わせて
ダンジョンにある、木や岩は、武器で攻撃することで破壊でき、“素材”となります。
拾い集めた素材を組み合わせて、新たな武具やアイテムを製造することが可能。
全部英語で書いてあるので、はじめは戸惑いますが、用意されている“リスト”から作りたいものを選ぶと「この素材とこの素材が必要」と教えてくれるので、ご安心を。
範囲攻撃ができる“ブロードソード”や、2マス先に攻撃できる“ヤリ”など、武器のバリエーションも豊富。さらに、できあがった武器に“魔法石を”をコーティングして、特殊効果をつけることも。
また、拾った素材で先に武器を作るか、防具を作るか、体力を回復する薬草を素材に使ってしまっていいのか、そんな嬉しい悩みがたまりません。
“クラフティングシステム”がおもしろい
この“クラフティングシステム”がとにかくおもしろいんです。
窮地に追い込まれた時、何か作れないかとリストを物色。「この素材とこの素材で、これを作ればなんとかなりそう!」と閃いたときが、たまりません。
どんな手を使ってでも、生き延びればいいんです。死なないものが勝者、それがローグライクゲーム。
ひとつ目のダンジョンは地下7階まで潜るとステージクリア。クリア内容により、スコアが加算されます。
つぎの難易度のダンジョンへチャレンジするもよし。同じダンジョンを何度もチャレンジして、ハイスコアを更新するもよし。
探索するキャラクターは、扱いやすい“戦士”以外にも、弓の扱いに特化した“ハンター”、力自慢の“ドワーフ”の合計3体用意されています。
とにかくやり込み要素が半端ないのですが、ひとまずひとつ目のダンジョンをクリアできたので、開発された“Q-Cumber”さんにいろいろ聞いてみました。
Q1.以前、同じようなローグライクRPG『Rogue Ninja』をリリースされていましたが、今作は「ココがパワーアップした!」というアピールポイントを教えてください!
なんといっても“クラフティングシステム”です!
従来のローグライクゲームだとランダムに出現するアイテムのせいで
「武器はいいのが来たけど防具がこない!」
「回復アイテムが足りなくて追い込まれてしまうとそのままやられてしまう!」
「緊急事態脱出用アイテムが足りなくて敵に囲まれると脱出できない!」
みたいなシチュエーションによく遭遇すると思うんですけど、このゲームでは「何を優先して作るか」をプレイヤーが自分で選択することができます。
ですので、
「俺はいい鉱石が手に入ったらまずは強力な武器を作るぜ!」
「いや、まずは強力な防具を作ってしっかり守りを固めるぜ!」
「まずは回復アイテムの確保だ!」
「いや、さまざまな状況に対応するためには………」
とか、それぞれプレイヤーのプレイスタイルや状況判断に合わせて選択できるようになっています!
ローグライクゲームの楽しさは「プレイヤーの経験や状況判断に重きがおかれる」点にあると思っているので、このシステムによってローグライクらしい楽しさがより大きくなると考えて導入いたしました!
Q2.“ローグライク”というだけで、バランス調整が大変そうですし、そこに“クラフティング”や“キャラ3体”。恐ろしい工数だと思うんですが、制作期間はどれぐらいですか?
開発には約半年かかりました!
前作『Rogue Ninja』のソースコードをベースとして使いまわすことでなるべく工数を削減するようにしてはいるのですが、とくにクラフティングシステムは仕様の策定から実装、クラフティング画面のユーザーインターフェースの作成まで含めるとかなりの工数がかかりました。
それ以外の面でもユーザーインターフェースなどは大半を作り直していますし、グラフィック面でも使い回しのものはほとんどなく、敵キャラもいままでにない能力を持った敵などこだわって作り込んであります。
そういうわけで結局新規に作っている部分が多くなってしまいました。
また、バランス調整の面でもやはりクラフティングシステムがゲームの肝になるため、アイテム間のバランスの調整などは結構な期間を使ってテストプレイにかけながら何度も調整をくり返しました!
Q3.ちなみに“クラフティングシステム”って、どれぐらいの組み合わせがあるのでしょうか?
このゲームには100種類以上のアイテムがあるのですが、大半のアイテムはクラフティングから作成可能です。つまり、単純に100種類以上の組み合わせがあります!
ちなみに武器や防具には魔法石をクラフティングすることで魔法効果をエンチャントできるのですが、その組み合わせまで入れるととんでもない数になってしまうと思います!
Q4.“クラフティングシステム”のオススメ、こんな組み合わせがおもしろいってのがあれば、こっそり教えてください!
“Philosophers Stone”を防具にエンチャントするとその防具の防御力の半分が攻撃力に加算されるようになるので、防御力最高のミスリル製の鎧にエンチャントできると非常に強力です!
が、“Philosophers Stone”を作るのに必要な“Elixir”はレアアイテムで、ミスリルの鉱石も希少なので作るのは大変です!
しかし、それだけに作れたときには非常に頼りになるアイテムになるので余裕があったら狙ってみてください!
それと、“Dark Matter”を武器にエンチャントすると与えたダメージの何割かを自分のHPに吸収できるようになります。
これと先ほどの“Philosophers Stone”エンチャントの防具による攻撃力アップ効果を組み合わせると、さらにすごいことになるので、揃えるのは大変ですが狙ってみるのもおもしろいと思います!
Q5.ではこのままの流れで、開発者さんがコッソリ教える、攻略法というか、序盤はこうすればイイなんてものはありますか?
武器に“Magic Stone of Fire”をエンチャントすると4~8ポイントの炎の追加ダメージが入るようになるので、これを「基礎攻撃力は低いけど射程が長い」槍にエンチャントすることで序盤戦は結構有利に戦えると思います。
ただし中盤以降はダメージが小さすぎてあまり役に立ちません!(笑)
それと防具に“Magic Stone of Extra Healing”をエンチャントすると殴られる度に4ポイント回復するのでこちらも序盤は役に立ちます!
なお、こちらも中盤以降は回復量が少なすぎてあまり役に立ちません!(笑)
Q6.ところで全編英語なんですが、何かこだわりがあるんでしょうか?
せっかくAppStoreという世界に向けて発信できるシステムで世界に向けて配信するので、とりあえず英語で作成してみましたが、近いうちにアップデートで日本語対応したいと思っておりますのでお楽しみに!
Q7.それは助かります! 先のダンジョンに進むといわゆる“ボス”なんているんでしょうか? それとも、規定のフロアに到達すればオッケーって感じですか?
現在のバージョンにはボス敵のいるダンジョンはなく、規定のフロアまで突破できればクリアとなっています。アップデートでボス敵の出現するダンジョンなんかも追加できたらいいなあと思っております!
Q8.催促したみたいですみません! 今作も有料配信なんですが、無料+広告モデルが主流の中、こちらも何かこだわりがあるんでしょうか?
こだわりというほどのものでもないかもですけど、無料+広告モデルでゲームを作るとなると「ゲームらしいゲームは収益性が低い」みたいな話が盛んに聞かれる一方で「放置系ゲームは収益性が高い」とか「こういうタイミングで広告を出すとクリック率が高い」みたいな話もよく聞きます。
自分としてはゲームらしいゲームを作っていきたいですし、ゲームとしてのおもしろさにこだわっていきたいですので、収益性の確保のためにゲーム内容をゆがめてしまうことはしたくないと思っています。
それなら有料買いきりモデルとしてゲームのおもしろさだけに集中して作っていくのがよいのではないかと考えて有料ゲームとしています。
ちなみにアクションゲーム『Ninja Striker!』や『Ninja Smasher!』では、オマケ程度の課金アイテムも導入していたのですが、今回は課金アイテム等もいっさい入れてないです。
それとここまでは制作者としての話ですけど、ゲームを遊ぶ側としての自分としては、ワンコイン以内の低価格で購入できて、長時間でなくても遊んでるあいだみっちり楽しんで最後まで遊びきったらスッキリ終われるゲームが好きなんです。基本無料のゲームだと、広告モデルにしろ、フリーミアムにしろスッキリ終わってしまうと困りますよね。
広告クリックしたり課金アイテム買ってガチャ回したりしてもらえなくなってしまうので(笑)。
そういうわけなので、自分が「こういうゲームが欲しい、こういうゲームライフを送りたい」っていうのを実現するために自分自身もそれに沿ったものを作っている、というのもこのモデルで作っている理由だったりします!
Q9.有料アプリ開発者の“星”になってください! かわいいドット絵も魅力のひとつなんですが、何かボツ画像なんてありますか?
ボツ画像と言えるのかは微妙ですが……マップチップなどのグラフィックやBGMの制作などを弟に手伝ってもらっていて、作成してもらった画像の中に謎の落書きがされているものがありましたのでご紹介します!
もちろん、ゲーム中ではいっさい使われておりません!(笑)
Q10.弟さん、疲れてたんですかね! 最後に何かひと言、よろしくお願いします。
クラフティングシステムによって従来にない戦略や選択肢の幅のあるローグライクゲームに仕上がったと思います!
ローグライクゲーム好きの方には絶対楽しんでいただけるゲームになったと思いますので、ぜひプレイしていただきたいと思います!
また、前作『Rogue Ninja』と比べてもとくに序盤戦の難易度は低めに作ってありますので、ローグライクゲームは初めてという方でも徐々に慣れながらプレイできる難易度となっているのではないかと思います。
ぜひこのゲームからローグライクのおもしろさに触れていただけたらと思います!
“有料”と聞くだけで、選択肢に入れないのはもったいない作品です。
ガチャ1回にも満たない代金で1000回以上遊べる内容となっていますので、ぜひ遊んでみてください!
■あぷまがどっとねっと (あぷまが) 「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。 ※あぷまがへのアクセスはこちらから |
Alchemic Dungeons
- メーカー
- Q-Cumber Factory
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 360円(リリース記念セール中120円)
- 対応機種
- iPhone、iPod touch、iPad、iOS 7.0 以上
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