『メビウスFF』システム詳細&濃密プレイインプレッション!
2015-06-01 17:48 投稿
2015年6月4日配信予定のRPG『メビウス ファイナルファンタジー』(以下、『メビウスFF』)。これまで、ストーリーや主人公が就けるジョブ、バトルの概要などは公開されているが、ゲームシステムの詳細な紹介はなかった。本記事では、ひと足早く『メビウスFF』をプレイしてみた記者によるシステム解説や、新たに判明した事実などを織り交ぜつつ、インプレッションをお届けしていこう。
スマホ史上最高クラスのビジュアルでヌルサク
まず何といっても目を引くのは、グラフィックの美しさでしょう。さすがナンバリング『FF』のスタッフが制作しているだけあって、スマホのゲームとは思えないほどキレイ。エフェクトやカメラワークも凝っていて、完全に家庭用ゲームのクオリティーです。いや、家庭用ゲームでもここまでのグラフィックのものはなかなかないかも。プレイを始めてすぐに引き込まれてしまいました。正直スマホだからってナメてましたよ。サーセン(汗)。
推奨端末も幅広く、最新の端末じゃないと遊べない! というわけではないし(そのへんは公式サイトを参照)、画質を切り換えられるのもいいですね。端末によっては電池消費やパフォーマンスがきびしいかもしれないので、性能に合わせて設定を変えましょう。
ちなみにプレイには、タブレット端末とスマホの両方を使用したのですが、俄然タブレットがオススメです。タブレットだとじっくりとビジュアルを堪能できて、本作はとくに相性がいいんです。一方、スマホだと片手で遊べるという利点があるので、このあたりは個人の好みですけどね。
また、本作はサーバー側にあるセーブデータを、複数の端末で共有できるのもポイント。よくあるスマホの買い替え等にともなうデータ引き継ぎじゃないですよ? たとえば、外出先ではスマホで遊んで、家に帰ったらタブレットでその続きから遊べるという具合。しかも、iOSとAndroidでまたいでも問題なし。これはスゴイ!
謎めいたストーリー展開! 名前はよく考えてからつけよう
さて、ここからはゲーム内容、まずは世界観やストーリーについて見ていきましょう。『メビウスFF』の主人公は、記憶喪失の青年。姿を見せない謎の存在ヴォイスや、鎧に身を包んだ騎士ガーランド、旅の案内係(?)モグ、気まぐれな妖精エコー、そしてコーネリア家の末裔たる王女セーラといった面々が、ストーリーを紡いでいきます。『FFVII』や『X』などで知られる野島一成氏がシナリオを担当し、シリアスで先が気になる展開!
本作の世界“パラミティア”では、異世界から来た人物がたくさんいて、彼らは“ブランク”と呼ばれています。主人公もブランクのひとりで、世界を救うという“光の戦士”の候補者でもある。どうも主人公は(本意ではなさそうだけど)、光の戦士になるべく戦っていくらしい。
主人公は名前を自由につけられますが、テキトーな名前にせず、よく考えて入力しましょう! システム的に名前の変更はいつでもできるんだけど、設定上、自分の名前が重要な意味を持っているので、適当な名前をつけるとイベントが一気におもしろい感じに……。筆者はうっかり“fami2”などという仕事感まるだしの名前にしてしまい、序盤のイベントで「えっ、この名前がそんなに重要だったらダメだろwww」と激しく後悔しました。
世界観を語るうえでは、楽曲の魅力も欠かせないですね。『FFXIII-2』や『ライトニング リターンズ FFXIII』などに携わったコンポーザー・鈴木光人氏の曲がいっぱい詰まっていて、そのどれもがカッコイイ。バトルもジョブ(の系統)ごとに曲が違うほか、もちろんボス戦用の曲もあって非常に盛り上がります。キャラがけっこうしゃべることもあるので、ぜひ音出し or ヘッドフォンやイヤホンでプレイしてほしい!
いざパラミティアへ! 移動はテレポがストレスなし
ゲームの流れは、パラミティアの全景からリージョン(地域)を選んでフィールドに降り立ち、いろいろなエリアを探索するという感じ。フィールドは、○で表わされるエリアのつながりで構成されていて、この○には大小があり、少しゲームを進めると、探索済みの大エリアにはテレポでワープ可能になります。便利。
探索したいエリアをタップすると、主人公が移動し、敵が現れてバトルに突入。バトルは基本的に連戦で、ボスが待ち構えていることも。移動先のエリアを選択する際に、ボス戦の有無や出現する敵の属性などがわかるようになっているので、それに合わせたデッキで挑むことが肝心です(デッキについては後述)。
戦略性が高く、歯応えバツグンのバトル
バトルで取れる行動は、“たたかう”、“アビリティ”、“エレメントドライブ”、“必殺技”の4つ(+“にげる”もあり)。動画で見たりするとアクションゲームのようですが、RPGらしいターン制です。画面右下の武器アイコンの横に“×3”などの数字がありますが、これが自分の行動可能回数。こちらの行動が終わると敵が1回ずつ行動して、また自分の番になるという流れです。
たたかう
アビリティ
エレメントドライブ
必殺技
“たたかう”でエレメントを溜め、アビリティやエレメントドライブでの攻防を行うのがバトルの基本。ここに、属性の相性や、“ブレイク”といったシステムが絡んできます。なお、バトル中に出現するエレメントの種類(属性)はジョブに依存するので、敵との相性を考えてジョブを選ばないと、思わぬ苦戦を強いられることに!
アビリティと“たたかう”でブレイクゲージを削り、敵がブレイクしたら大技を叩き込むのが理想。しかし、ブレイクしたときにエレメントがなくて、アビリティ出せないよドラ○も~ん!(泣) ということになりがち! バトルでは、いかにエレメントの残量をマネージメントするかが重要なのです。
ここまでをまとめると、下記のような感じですかね。
・“たたかう”でエレメントを溜めて、アビリティやエレメントドライブを発動する。
・アビリティを当ててから“たたかう”で、敵のブレイクゲージを削る。
・敵がブレイクしたら、可能な限りダメージを与える。
・エレメントドライブでのエレメント出現率の変化を利用して、エレメントの残量や種類をコントロールする。
また、回復エレメントを用いるケアルなどのアビリティは、再使用可能になるまでのターン数が設定されているほか、エレメントドライブでの回復はさほど効率がよくないなど、本作のバトルは回復がしづらいのも特徴。それだけに、ダメージを食らわないように耐性を上げたり、素早い撃破を目指す必要があり、バトルは毎回全力で挑むことになります。同じくらいの強さの敵に、ヒヤヒヤすることもしばしば。
このように、バトルは画面をポチポチしているだけでは乗り切れない、歯応えのある硬派な作り。ブレイクのタイミングやエレメントの管理のほか、“たたかう”も1回だけ実行するより連続して実行したほうがエレメントがたくさん出るといった要素があり、非常に戦略性が高い。バトルスコアを競うランキング機能があるので、効率のいいスコアの稼ぎかたを考えるのも楽しいですね。しかし、まさかここまで作り込まれているとは……。ガチで“ゲームらしいゲーム”。正直ナメてました、サーセン(2回目)。
デッキの編成と、やり込むほどに深さがわかる合成システム
ここまで読んでくれた方はお気づきかもしれませんが、このゲーム、けっこう要素が多いんですよ。なので、チュートリアルがちょこちょこ挟まる。筆者はそのへんをじっくり読むほうではないので、「よくわかんねーなー」という状態で進んでいた部分もあるんですが、なんとかなった、とだけお伝えしておきます。
主人公の能力は、1枚のジョブカードと4枚のアビリティカード、そして武器によって決まります。それらの組み合わせをデッキとして登録しておき、バトルごとに適したデッキを選ぶという感じ。なお、前述の通り、ジョブによって出現するエレメントが違うので、特定のジョブのみを育てるのではなく、いくつかのジョブを育てて、どの属性にも対応できるようにしていくのがベターというか、自然にそうなると思います。属性重要。
アビリティは、ジョブとは異なる成長システムが導入されています。まずは、アビリティカード自体の説明からしていきましょう。アビリティカードには、★の数で表わされるクラスと、レベル、使用可能になるアビリティ、そしてカードを装備していると得られるシードの属性と数が設定されています。
アビリティカードによって、得られるシードの種類と数が決まっているというところがユニークですね。たとえば、水のシードが欲しかったら、水のシードをたくさん得られるカードを入れておくというように、デッキ編成の工夫によってシードを効率よく集められるわけです。これ考えた人ゴイスー。
で、それぞれのパラメーターは、成長のさせかたが微妙に異なっているのです。ざっくりまとめると下記の通り。
・カード自体のレベルは、バトルや合成で得る経験値によって上がる。
・クラスは、“クラスチェンジ”によって上がる。
・アビリティのレベルは、同じアビリティを持つカードとの合成で上がる。
・シードの量は、同じ属性のカードとの合成で増える。
シード量の成長に比べ、アビリティの成長は、合成に同じアビリティを持つカードが必要になるため、クラスが高いほど難度が高くなりがちです。そこで便利なのが、“リバイバル”。これは、宝箱などからたまに手に入る“リバイバルチケット”を消費し、これまで入手したことのあるカードを再度召喚できちゃうという魅惑のシステム。好きなカードを選べるので、高クラスのカードももちろんゲット可能! ステキ!
また、クラスチェンジは、カードのレベルとアビリティレベルが一定値に達していて、かつクラスチェンジ用のアイテムを所持していると、クラスを上げることができるという仕組み。クラスの上昇にともない、最大レベルが上がったり、アビリティがパワーアップしたりといった恩恵を受けられます。最初は弱いカードも、コツコツと育てていけば強いカードになるというわけ。
そんなこんなで、デッキ編成や育成にも、やり甲斐のあるシステムが多数搭載されているのがおわかりいただけたでしょうか。最初はぶっちゃけチンプンカンプンでしたが、徐々にわかってくると「つぎはこの属性のカードを集めにいこう」、「あのカードを狙ってみるか」と、バトルも捗るように。
コンシューマーでリリースされてもおかしくない、濃い内容になっている『メビウスFF』。もしかしたら、序盤のうちに「複雑で理解できなさそう」というイメージを持って、プレイを続けるかどうかを迷う人もいるかもしれません。ですが、最初からすべてを理解しなくてもぜんぜん大丈夫。プレイするうちに、少しずつシステムの全容がわかってきて、その深さと魅力に気づき、やがては止めどきを失うほど遊び込めるはず(その意味で、スナミナ制なのはよかったかも。止めるタイミングがどこかにないと、社会人にはつらい(笑))。ゲームが好きな人のための、ゲームらしいゲームであり、新たな『FF』でもある本作。スマホの領域を超える注目作を、皆さんもぜひ楽しんでください!
メビウス ファイナルファンタジー
- ジャンル
- RPG
- メーカー
- スクウェア・エニックス
- 配信日
- 6月4日配信予定
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iOS Android
- コピーライト
- (C)2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
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