東京インディーフェス開幕!いまカナダのインディーゲームがアツい!?
2015-05-08 11:58 投稿
カナダ政府がゲーム産業を支援
2015年5月8日~5月10日まで、東京・秋葉原で“東京インディーフェス2015”が開催されている。最初のセッションとなる”Orientation and Breakfast!”では、カナダ大使館からおのづかあきこ氏と、ファントムコンパス社の代表トニー氏の両名が登壇した。
今回のイベントは、カナダ大使館がサポートしているが、その理由はカナダのゲーム産業が日本、アメリカについで大きいことにある。カナダには現在約320社のゲーム会社が存在しており、その数は日本とほぼ同じ。カナダの人口が3600万人程度のことを考えれば、いかにゲーム産業に携わる人の密度が濃いかが分かる。ここまでゲーム産業が大きくなった背景にはインディーゲーム産業の成長にあるとおのづか氏は語る。政府もゲーム開発を行うための環境づくりをバックアップしており、中学生、高校生を対象に、ゲームが持つエンターテイメントの側面だけでなく、サイエンス、テクノロジーとしての側面も教えるという。その背景には産業のニーズにあったプログラムを提供できる有能な人材を生み出す土壌を作るという意味もあるようだ。
カナダにはUBI、エレクトロニック・アーツ、スクウェア・エニックスなど、大手どころも数多く存在しており、そうして生まれた優秀な人材が従事しているという。その中からクリエイターが独立してインディーゲームが生まれることも多い。カナダ政府はそうした動きにもサポートが必要だと考え、資金やオフィスの提供といった支援を行っている。
トニー氏が代表を務めるファントムコンパス社も政府支援を受けたメーカーのひとつ。ファントムコンパス社は、2008年に創業されたナイアガラフォールズにある会社。創業当時はトニー氏ひとりだったが、いまでは11名ほどの職員が在籍している。インディーゲームの開発会社として規模は大きくなったが、今後も独立した形でインディーゲームを作り続けたいとトニー氏は語る。
ファントムコンパス社は、過去7年はサービスに特化したゲーム会社だったのだが、大手ゲームメーカーのリストラをきっかけにオリジナルIPに注力する会社に変わっていった。大手メーカーでAAAタイトルを作っていた人材を確保したことで、自分たちのオリジナルIPのレベルを大きく向上させることができたそうだ。また、短期間で積極的にゲーム開発を続けたことで、インディーゲームのカルチャーとAAAゲームのカルチャーが融合した最良な形が生まれたという。
こうした背景もあり、AAAのゲーム会社とアライアンスを組むことで、6ヶ月という短期間でゲームを開発するプロジェクトも開始されたが、それが完了したのが3年後。当初はXbox Liveでのリリースを想定していたが、構想が大きくなり、それだけの時間を費やす必要があったのだそうだ。
それだけ開発期間が延びれば開発中止にもなりかねないところだが、カナダ政府からの資金援助もあり、ピンボールとRPGが融合した斬新なゲームが完成。2014年11月に欧米で発売し、日本でもアークシステムワークスと共同でリリースされることが発表された。
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