ナンパ→結婚→出産→世界征服！生々しすぎるシミュレーション『大出産王国』

心の葛藤が止まらない！

戦争は物量である。その言葉を示す方法はいくつもあるが、本作『大出産王国』は、産めや増やせやの理論で物量を確保するという、新しいコンセプトのシミュレーションゲームだ。

グラフィックはめちゃめちゃシュールなのに、ゲームシステムが妙にリアルで生々しい！

ゲームの流れを大まかに説明すると、

1.ナンパする

2.プロポーズする

3.子供を産む

4.子供を育てる

5.戦争をする

6.技術開発をする

という6つの工程に分けられる。

なんというか……。本当に生々しいな！　恋人ができても、収入が少なかったり、歳がいきすぎていたり、顔の造形がよろしくなかったりするとプロポーズを断られることがある……。

下の画面の結婚成功率は-10％。文化の違いは分かるが、年齢がたった5歳違うだけで、その確率が-50％とか、本気で泣きたくなる。

ちなみに、子供が成長すると嫁・旦那候補を連れて婚姻の許可を取りに来るイベントが発生する。うーん、やはり生々しい！

生々しいポイントはまだまだたくさんある。

たとえば、子供たちの性格。大人もそうだが、キャラクターにはそれぞれ長所と短所が設定されており、それがゲーム内容に大きく反映されるのだ。短所に暴力やギャンブルが設定されていたら、もう最悪！　家族を殴って勝手にHPを減らしてくるわ、ギャンブルでスッて国庫にダメージを与えてくるわ……。

そして、国の収益も一族の仕事によってまかなわれている。

雀の涙ほどの収益でやりくりしているときに、ギャンブルで国庫を傷付けらたら、本当にイラッとする！　ただ、これらの問題は意外とあっさり解決する。問題児は家から追い出してしまえばいいのだ。

心を鬼にして家族を厳選したら、あとは育てて戦場に駆り出すだけ！

ちなみに、戦闘はほぼほぼオート。プレイヤーは、画面全体にダメージを与える爆弾を使うタイミングを指示するだけでオーケー！　なお、兵士が老いていると進行スピードが遅くなり、不利になる。

しっかりとしたゲーム性で、戦略性も有り非常におもしろいのだが、非常に良心が痛む瞬間がある……。ゲームはゲームと割り切って非情になれる人にはオススメ。