【新作】スマホであることに驚愕！ オープンワールドサバイバル『Radiation Island』

“フィラデルフィア計画”という都市伝説をご存知だろうか？　1943年にアメリカ海軍が行ったとされる実験で、高周波・高電圧の機器で船体の磁気を消滅させれば、レーダーに感知されなくなるのでは？　との仮定のもと、実際に船体に人を載せ、フィラデルフィアの海上で実施。

その結果、レーダー上からはおろか、実際の船体自体も緑色に発光ののち突如消失。その後再び船体を現したかと思うと、人から発火、半身だけ透明化、甲板に人が溶け込む、など異常な現象がおき、最終的に16人が死亡、6人が発狂という大惨劇が起きたというもの。

そんなフィラデルフィア計画を題材に、パラレルワールドの孤島に飛ばされてしまった人が、そこでサバイバルするのが『Radiation Island』。放射能汚染されたオープンワールドの島で自由に動き回り、武器をつくり、罠を仕掛け、食料を見つけ、さらにフィラデルフィア計画の謎にも迫る。300円と有料ながら、欲しがり屋さんも大満足の内容だ。

また本作は、最新グラフィック技術“Metal”に対応。iPhone6などなら、“スマホでよくここまで！”と息を呑む大パノラマが眼前に広がる。

島の景色は全部オレのもの？
武器を作り身を守れ

島中を徘徊して絶景をいくつか撮ってみた。風に揺られる木々も、光に反射する細かな水面も、TBS“世界遺産”でも観ているようで心あらわれる。さらに、時間の概念もあるので、朝、夕、夜で景色の表情はまったく異なる。同じ場所で、ずっと眺めていても、まったく飽きない。しばらく、このままでいてもいいよね……？

あえなく死亡。ザッザッと何か駆けてくる音は聞こえたけど、自分といっしょに風の歌を聴きにきた美女かと、寝とぼけた考えをしたのが甘かった。クマやオオカミ、ライオンなどの猛獣が島中におり、うっかりしてると瞬殺される。なにか、武器になるものは……？

島には、木材や石などの材料が散らばっており、これらを回収、画面左上のアイコンから、武器を作ることが可能。石斧や石のツルハシといった武器に必要な材料は割りと簡単に集まる。

チタンマチェテや衝撃の棍棒といった強力な武器に必要な材料は、下等な武器を使い大きな岩を砕き材料ゲット、といった流れが多いので手間がかかる。その他、防具や抗ウイルス剤、武器に使用する弾なども、島で拾う材料から作成可能だ。

さっそく石と木を使ってツルハシを作りさっきのオオカミくんにお礼をすると、彼の肉をゲット。体力ゲージが減ってきたら食べて回復しよう。

トラップ設置、釣り、溶鉱炉で調理
豊富なサバイバルシステムが楽しい

猛獣となんて、極力正面からは戦いたくない、という方もいるだろう。木とエサで作れるワナを設置すれば、効率的にオオカミの肉をゲットできる。

居酒屋ののれんをくぐるようにフラフラとやってきたオオカミは、しっかりお通しを完食。お客さん、もう閉店だよ、ということで捕獲完了だ。

また、島中には“トランジット”と呼ばれる拠点がそこここに点在。このトランジット内にベッドを設置して休息をとったり、アイテム保管庫に不要なアイテムを保管しておくことが可能だ。とくに夜になると視界が悪くなるうえ、猛獣の発生率もグンと上がるので死にやすいので、夜間はこの拠点を利用するのもいいだろう。

発見したトランジットはマップに記載され、タップで瞬時に移動できる。ゲームの序盤は、なるべくこのトランジットを島中にまんべんなく発見し、いつでも好きな場所へ移動できる基盤をつくっておこう。

その他、釣り竿を作り海でサカナを釣ったり、溶鉱炉を設置して肉やサカナを焼いたり、さらに……と、“冒険パート”だけでもやることがありすぎて楽しすぎる。ぜひ、自分なりの“島の歩き方”を模索してみてほしい。

オカルティックな
“フィラデルフィア計画”の謎を解明

そんな調子で楽しくサバイバルをしていると、二足歩行でよろよろしている謎の生き物が眼下にひろがる。えっ？　二本足で歩く動物とかいたっけ？　ああ、ゴリラとか？　いやゴリラは基本両手も使って歩いていたような……。

ゾンビだった。ちょっとびっくりしてギャッと声が漏れたが、忘れてはならないのがフィラデルフィア計画の謎を追うこと。

まだプレイして日が浅いので何とも言えないが、きっと彼らも、この計画の犠牲者とか何かに違いない。かわいそうに。しかも弱そうだし……。

お前たちも襲ってくんのか！

ちなみにオオカミを捕獲するワナはあっても、ゾンビのそれはない。仕方ないので斧で殴って倒すと、クリスタルとか鉄鉱とか、意外といろいろ良い物を持ってるヤツも。一戦の価値ありだ。

島中には謎のオブジェや装置、避雷針のようなものなど、ミステリアスかつ意味ありげなものが多くある。これらをチェックしつつ島や同計画の秘密をさぐりつつ、島からの脱出をはかろう！

と、いいつつ、グラフィックや細かなSE、サバイバルシステムなどが凄すぎ&楽しすぎるので、じつは島の秘密とかそっちのけで、島中を徘徊しまくっている自分がいる。もはや、自分がゾンビだったりして？　かゆ、うま……。

（斎藤えいこう）