【西村Pインタビュー】新しい遊びを提供し続けた『ケリ姫スイーツ』の2年(未発表イラストも公開)

2014-11-15 17:00 投稿

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ガンホーが配信するアクションパズルRPG『ケリ姫スイーツ』が、11月で配信2周年。西村大介プロデューサーと、齋藤和寛ディレクターに、これまでのこと、これからのことを聞いてきた。

ゲームを100%遊び尽くしてほしい

——『ケリ姫スイーツ』が2周年を迎えました。900万ダウンロードを達成し、1000万ダウンロードという数字が見えてきましたね。

西村 みなさまに遊んでいただいて2周年を迎えられて、スタッフ一同喜んでいます。1000万は大きな目標です。今月で2周年を無事に迎えられたので、つぎは1000万人、さらに3周年という形にしたいですね。

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▲インタビューに答えていただいた西村大介プロデューサー(右)と、齋藤和寛ディレクター(左)。

——2013年6月のインタビューで、開発重視から運営重視に変わったとお話しされました。この施策が成功されたわけですね。

西村 あのとき、私たちにはPCゲームでロングランさせているオンラインゲームがあって、そのノウハウを取り入れていくとお話ししました。私の隣にいる齋藤ディレクターがPCのオンラインゲームからこちらに来てくれたときだったのです。

私たちはつねに「プレイヤーの皆さんに新しい遊びを提供したい」と考えています。その一方で「ゲームを100%遊び尽くしてほしい」とも思っています。新しいマップやメンバーを出すと、ユーザーさんはすぐに遊んでくださるんです。そして、つぎにまた新しいモノ、新しいモノ……と提供していくんですけれど、やがて開発が追いつかなくなってしまう。

だけど、つぎからつぎへと新しいモノではなくて、出したモノを遊び尽くしてほしい。それで、経験値を2倍にしようとか、つぎのステージ登場までにメンバーを強化してほしいから、強化費を割り引こうとか、もっと遊び尽くすスタイルに変えていきたかった。去年の4月以降に始めたコラボもそうですけど、新しいゲーム内容の追加ではなくて、コラボとして新しい遊び方を提案したかった。

その一方で、新規メンバーやステージの追加もできた。開発としての新要素実装と、運営としてのイベント開催のバランスが良くできたと思います。

——新規プレイヤーが増えて、一方で長く遊んできたプレイヤーもそれほど離れていない、運営重視は成功ですね。

西村 開発による新しいステージ追加だけではなく、運営側の「○○を達成したらみんなに○○をプレゼント」とか、ユーザーさんを巻き込んだイベントとか、攻略要素重視の宝箱アタックとか、いろんなことをやりました。古参プレイヤーの方々も飽きずに遊んでいただけているなあ、と実感しています。

エクストラバトルと属性要素の仕様変更のワケ

——既存ステージやメンバーの仕様変更など、システム的な改良を地道にやっていらっしゃいますね。最近だとドーナツ草原の”エクストラバトル”の追加があります。100%遊び尽くす、つまり、プレイヤーにとって過去となったステージをもう一度遊んでもらいたいと。

西村 その前提が”テクニカルバトル”でした。“属性バトル”という新しい遊びを取り入れたんです。だけど、実装当時は4すくみだったので難しかったようです。『ケリ姫スイーツ』において、斬属性って何? とかね。

それで、もっとわかりやすくしようと3すくみに変えました。 誰もが簡単に理解できる3すくみということで、じゃんけんです。『ケリ姫スイーツ』はコミカルな要素もあるので、じゃんけんは世界観的にも違和感がない。これでかなり遊びやすく、おもしろくなったと思います。そこで、もっと属性バトルを楽しんでほしいなと、エクストラバトルを作ったのです。

——エクストラバトルは、属性バトルの効果が大きくてびっくりしました。属性の相性が良いと一瞬で敵を倒せる。相性が悪いと、レベルの高いメンバーでも全然ダメージを与えられません。テクニカルバトルとは違った戦術が求められますね。

西村 属性バトルを取り入れた理由は、昔から存在するメンバーも活躍させたかったからです。新メンバーは、強い個性があり攻撃も強力。そうなると、以前から持っているメンバーを使わなくなってしまいますよね。でも、せっかく持っているメンバーだから使ってほしい。「属性が合うからここでも使えるよ」という、新しい遊び場を用意したんです。

——属性を考えてメンバーを選ぶと、むかし遊んだこいつが使える! ってなりますよね。出番がないって、4コママンガでいじけていたメンバーも喜びますね(笑)。エクストラがあるならそのつぎもあるんじゃないかと思うんですけれど、ステージの表示で横向きだと、バトルの枠がいっぱいですが、縦向きにすると、あと2ラインくらい使える(笑)。

西村 (笑)さらに上というバトルは想定しています。でも、宝箱アタックのような、新しい遊び方を増やすほうが喜んでもらえるんじゃないかな。現状はエクストラまでです。属性バトルを改良できて、メンバーの復帰も達成できましたし。

——今後は他のステージにもエクストラバトルが入ってくるんですよね。

西村 そうですね。

——その後はその上のバトルというより、新しいステージで新しい遊び方を作っていきたいと。あれ、これって開発の分野ですね。

西村 そう。”運営”と”開発”の境目が微妙になってきていますね。ただし、エクストラバトルは「あまり使われなくなったメンバーをどうすれば楽しんでもらえるか」という運営目線なんです。

——運営重視、と表明したインタビューでも、完全に切り替えるという話ではなかったですね。これからも新ステージ、新メンバーは出るから安心してね、と。

メンバーの改良と追加メンバー投入の悩み!?

——「あまり使われなくなったメンバーをどうすれば楽しんでもらえるか」というお話がありました。メンバーの改良という意味で、演奏家はビックリの連続でした。もともとは範囲内のメンバーの体力を回復するだけでしたけど、広範囲に王冠を取れる要素が追加された。アンデッドモンスターが登場したときも、演奏家はとくに大きなダメージを与えられるとか。アンデッドモンスター自体が演奏家を救済するために作られたような印象があります。

齋藤 回復効果をアンデッドに使ってみたらどうかなと。こういう要素があってもいいかなあと思ったんですね。新しい遊び方の提案でした。

——それはPCゲームのオンラインRPGを手がけてきた齋藤さんならではの発想ですね。古典的なRPGでは、ヒールを使うとアンデッドがダメージを受けるという設定がありますし。ところで、同じ非戦闘系メンバーのガードは改良されていません。こちらはなぜでしょうか。

西村 ガードの場合は、ガード自身を改良するより、ガードが活かせるステージを増やしています。戦術に長けたプレイヤーから支持されていて、「ガードがいないと突破できない」という声もあるんですよ。

——わかります。属性バトルになると、相性の悪いメンバーを連れて行くくらいなら、防御系のメンバーを連れて行って、相性の良いメンバーを大事に使うという戦い方ができますね。それを発見した時は感動しました。こうやるのか! と。

齋藤 スペシャルボスステージなど、攻撃力の高い敵ほどガードが有効なんです。コラボ系メンバーにもシールド系の要素を持たせました。効果が重複するので演奏家といっしょに使うなど、防御系のメンバーを増やしたり、防御要素を強調すると、ゲームのバランスが崩れてしまうんです。

——新規メンバーもたくさん追加されましたね。その中でも、ラパンの「お菓子が武器になる」は、かなり驚きました。びっくりな裏設定が表に出た。

西村 パティシエという職業を追加すること自体も悩んで、お菓子の代名詞なわけですね。パティシエは。

——あらゆるスイーツを作っちゃう存在ですもんね。

西村 そこで、スイーツというゲームタイトルで、それに特化したメンバーになっちゃいますしね。設定としてはいろんなエリアでいろんなお菓子ですから。いいのかなと。最初は料理人だったんですけど、この世界ではパティシエだよなあと。

——でも、お菓子が武器になっちゃうなんて。

西村 お菓子を毒にしていいですか。という相談があって、けっきょく設定で、モンスターはお菓子が苦手だから毒だけど、実際にラパンが使っているのはお菓子だよ、としました。

——戦闘後にメンバーが食べちゃいますもんね。

西村 正直なところ悩みました。実際の社会で、食べ物に毒を入れる事件もあるので。あとはギャグ要素で、ラパンを使ってクリアすると、「パティシエが使ったお菓子は、このあとメンバーが美味しく頂きました」とクレジットが入る。これはプランナーが真剣な顔をして、「この一文を入れたいんですけどっ」って(笑)。「ぜひぜひ」と。

——使えるメンバーですよね。道化師のびっくり箱とともに、倒れたあとも攻撃できるので、ボス戦には必ず連れて行きたい。戦略に幅が出たと思います。

スペシャルボスを予想する楽しみ

——通常ステージのマップの中にスペシャルボスが隠れていますね。いくつか新ステージとスペシャルボスステージが出たあとに気づいて、スゴイ仕掛けだと思いました。これは始めから設定されていたのでしょうか。もしかしたら、スペシャルボスが登場したあとでステージマップを描き換えたのかなあと……。

西村 通常ステージエリアとスペシャルボスが対になっているということは、明確には説明していなかったんです。『ケリ姫スイーツ』はデザイナーの世界観を大事にしています。こちらからイメージを伝えてモンスターの種類を上げてもらう中で、デザイナーが仕込んでいます。だからデザイナーが持っている裏設定があって、必然的につながっていくんですね。

——チョコレート火山では、通常ステージにミニリンチーが出てきました。あれ、ミニリンチーってユーリンチーの子どもだよなと、あとで気づくんです。始めからユーリンチーがいて、ミニリンチーがいるんですよね。始めから全部仕組まれていたのか、と。

西村 コンシューマーゲームって裏設定がスゴイじゃないですか。スマホでも裏設定を入れこんで、それに気づいた人が楽しんでくれたらいいなと思っていました。ラムネ海岸とかね。ヤドカリなんですね。中央の。ドーンと出して、ユーザーさんに気づいてもらいたいと思って。

——そういうお話を伺うと、今後の新ステージも楽しみだなと思います。「この中につぎのスペシャルボスがいるんだな」と想像する楽しみができました。バナナクレープ密林のツボなども、これがあんなボスになるなんて……と。

あのアニメとコラボできた理由

——先ほどコラボの話が出ましたけれど、振り返るといろいろなコラボがありました。今年5月のガンフェスで「みんなが知ってるアニメとのタイアップがあるよ」というお話でした。制作者と同世代には懐かしい、若い人にも認知度がある……というお話だったので、私は絶対あの「国民的ロボットアニメだろう」と思っていたんです。

予想は外れて『ヤッターマン』。びっくりして嬉しい。確かに懐かしいし、原作の雰囲気も再現されてシビれました(笑)。でも、どうして『ヤッターマン』だったのでしょう。

西村 『ケリ姫スイーツ』のユーザーさんの年齢層で、30代男性が多かった。そこでスタッフの30代男性に、こどもの頃にどんなアニメを見ていた? と聞いたところ、出てきたタイトルのひとつが『ヤッターマン』でした。これだなと。メイン世代のユーザーには懐かしくて、5年前に実写版映画になっているから、もっと若い人にも認知されている

そして、もっとも大事なところですけど『ケリ姫スイーツ』と世界観が合うなと思いました。戦闘モノなんだけどコミカルなテイスト。みんなで話し合っていたときに、『ヤッターマン』は合うね、と。

——ということは、先方から打診があったのではなく、ガンホーさんからの提案だったんですね。

西村 そうです。提案させていただきました。

——その後、『ヤッターマン』は他のゲームとのコラボを積極的に進めているようです。最近は『ヤッターマン』自体に動きがあって『夜のヤッターマン』という謎の作品のティザーサイトができています。もしかして『ケリ姫スイーツ』とのコラボもここに結ぶ戦略かなあと。

西村 私たちは、コラボ企画スタートまで『ヤッターマン』の新展開を知らなかったんです。

——タツノコさんのほうでは、『ヤッターマン』を再起動させたい。そのためになにか仕掛けたいな……というときに、ちょうど良く『ケリ姫スイーツ』がやってきたという。

西村 そうかもしれませんね。お話をさせていただいた時に、好意的に対応していただきましたし。

——そしてアニメとのタイアップと言えば、『進撃の巨人』と『とある魔術の禁書目録』が印象的でした。

西村 『進撃の巨人』も『とある魔術の禁書目録』も、開発スタッフが好きだということと、ユーザーさんにも好かれているから、という前提から始まりました。『進撃の巨人』がアニメコラボの第1弾なんですけど、開発に『進撃の巨人』を好きな人が多かったので、クオリティが高かった。そしてユーザーさんからも高評価を頂きました。

そこで、『ケリ姫スイーツ』のユーザーさんはアニメの好きな方が多いんだなと実感できました。アニメとのコラボをもっと進めたい、そのときに観ていたアニメが『とある魔術の禁書目録』でした。

——それぞれのアニメは『ケリ姫スイーツ』とはジャンルが違うように見えて、でも違和感なくできちゃうんだなと。『ケリ姫スイーツ』の世界は、他の世界観もうまく取り込めてしまうんだなあと思います。でも、そう見せるために、開発では苦労されたのかもしれませんが。

西村 齋藤が苦労してくれているんです(笑)。それはともかく、コラボできるアニメの大前提として“敵と戦う”シチュエーションですね。『進撃の巨人』、『とある魔術の禁書目録』、『ヤッターマン』、いまやっている『魔法少女まどか☆マギカ』も、敵と戦うという明確な目的がある。

——今後もゲームやアニメとのコラボが進みそうですね。

西村 『魔法少女まどか☆マギカ』はプレイヤーのアンケートで上位に入ったタイトルでした。これまでのコラボとは違って、バトル1、バトル2……とすべてのバトルで背景を変えて、動かしてるんですね。いままで以上に力を入れています。ちょっとやってみませんか。

——私は『魔法少女まどか☆マギカ』を観たことがないんですよ。楽しめるかなあ……。あ、動きがいままでのコラボとは違いますね。敵の動きも独特で、背景のデザインも奇抜だし、敵の動きも滑らかで独特だなあ……。バトル3は空? 瀬戸大橋? 違うか……。デザインだけではなく、バトル自体もいままでと違った戦術が必要みたいですね。雰囲気がいままでのステージと全然違う……。『魔法少女まどか☆マギカ』を知らなくても楽しいと思いますけど、原作を知っている人ならもっと楽しめそうですね。これから観てみようと思います。

西村 『魔法少女まどか☆マギカ』ファンはかなりビックリすると思います。あの雰囲気が好きな人は、その世界で遊べちゃうので、きっと喜んでいただけると思います。コラボを進めるうえで、当然ですけど版権元のチェックがあるんですね。先方の大切なIPなので、かなり厳しい。しかし今回は版権元のチェックより、社内に熱烈なファンがいて、彼のチェックがいちばん厳しかったのではないかと(笑)。ふだんリードプログラマーなんですけど、今回ばかりは、クリエイティブディレクター並のこだわりでした。

——メンバースロットにも登場人物が出てくるんですね。

西村 そのスキルも原作に忠実に再現しています。

——『ケリ姫スイーツ』『魔法少女まどか☆マギカ』どちらのファンにも楽しめそうですね。私は『進撃の巨人』は原作も読みアニメも観ましたけど、『とある魔術の禁書目録』は知らなくて、『ケリ姫スイーツ』のコラボをきっかけに、レンタルDVDでアニメを見始めたんです。アニメが好きで、コラボをきっかけに『ケリ姫スイーツ』で遊んでみる方も多いでしょうけれど、私のように『ケリ姫スイーツ』をきっかけにアニメを観る人も多いでしょうね。

西村 実際30代のユーザーの方が多いんですけど、30代ってアニメを観ている方も多いんですよ。『ケリ姫スイーツ』とアニメとの相性はかなり良い感じですね。

2周年アニバーサリーに託された”希望”

——2周年イベントのお話をきかせてください。1周年のときはアニバーサリー宝船などイベントステージが登場しました。今回はストーリーが凝っていますね。カレンダーにイベントがズラリと並んでいて、4章構成で、壮大です。各章のコンセプトなどを教えてください。

西村 1周年の時は、テーマを”ラッシュ”としました。それでラッシュイベントと称して、メンバーラッシュなど5つのイベントを立ち上げました。今回は各イベントに関連づけたストーリーを設定しています。大きなストーリーとしては”王国存亡の危機”です。

10月24日からプロローグをスタートして、なにかイベントが起きたよ、という雰囲気を演出しました。そこで出てきた新要素が”使用人”です。

——主人公にくっつく支援キャラですね。

西村 王国の姫さまなので、まわりにお仕えする人がいるんですね。例えば栄養管理をする人だったり、踊りを教える人だったり。それと同時にババロア魔城という新しいステージを追加。ここは通常の追加ステージであると同時に、今後のストーリー展開にも転機を与えるステージなんです。何か新しいことがおこっていく。コレをきっかけにメインビジュアルも変わったんです。1年前に比べるとメンバーが増えているという絵になってます(左半分)。そして、今回は2周年で新たなライバルが出てくる。だからこうなる(右半分)。

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——公式サイトによると、ライバルは4姉妹だそうですね。

西村 そうです。ババロア魔城に住む4姉妹です。

——ババロア魔城の4姉妹。ということは魔女ですか?

西村 そこから先の正体はナイショなんですけれど、いまは敵としてババロア魔城だけではなく、いろんなところに出没します

——そうですね。各エリアのステージ7に出てくる。

西村 敵として始めてできた女性キャラクターなので、今後は戦うだけではなく、いろんなところに出てきてストーリーをつないでいくんです。

——ということは、姫さまの公式ライバル誕生ですか。

西村 そうです。“敵”ではないです。ライバル

——ライバルと言うことは、戦うだけではなく、イケメン取りあうとか。ステージ最初のマンガに出てきてイケメンを奪っていくというような。

——公式サイトではアラカルテット4姉妹とありましたが。

齋藤 メニュー選びの”アラカルト”と、4人を表す”カルテット”を組み合わせた名前です。

——今回登場したライバルが”カレット”。カレットはお菓子の名前ですか?

西村 そうです。ガレット(フランスのビスケット)に因んでいます。

——残りの3人はいつごろ? 名前は決まっていますか。

齋藤 名前はあるんですけど、ナイショです。設定としては長女、次女、三女、四女となっていて、今回のカレットは四女なんです。つぎが三女、二女、長女の順で登場予定です。

——なるほど。

齋藤 じつは長女は既に登場しているんですよ。

——えっ、どこですか

齋藤 ババロア魔城のランク1が始まるときのマンガに。

——あっ、そうなんですか。

齋藤 ただ、カレットはいたずら好きなので、他のエリアにも出現する。三女から長女になるに従って、高レベルのエリアに出現します。来年から運営側のイベントに絡めつつ登場していく予定です。

——4人揃うまで1年くらいかかりそうですね……。

西村 (笑)。

齋藤 そこまでは引っ張らないと思います。

——ストーリーと絡んでくるとなると、どんな形で登場するか楽しみになってきます。

西村 4姉妹は見分け方があるんですよ。イラストだと判りづらいんですけど、全員羽根があって、羽根の位置で見分けられます

齋藤 カレットがもっとも低くて腰の位置。長女はいちばん高くて肩の位置です。

西村 4女だといたずら好きの設定でいろんなステージに出てくる。長女はもうマンガに出ている。ということで、せっかく作ったライバルなので、ここのステージしか出ないというわけではなくて、恋のライバルだったり、イケメンを取り合うとか、『ケリ姫スイーツ』の世界全体を行き来できるキャラクターになります。

——ふだんの乱入ボスはステージ固定でしたけど、アラカルテット4姉妹は神出鬼没なんだ……。

西村 そうです。

——あ、そうすると、『ケリ姫スイーツ』を始めたばかりの人でも出会えるんですね。そこがいいですね。ステージに紐付けられた乱入ボスは、ステージが進まないとみられませんから。

西村 そうです。

——これだけステージやイベントが増えると、これから始める人が迷ってしまったり、もうレベルが高くて付いていけないな、なんて心配します。

西村 サービスが長くなってくると、いろんなやりたいことや要望があって、どんどん要素が増えていきます。初心者の方から観ると複雑なのかなっていうところもありますね。

——新要素が熟練ユーザー向けになっているような心配もあって、そんなときに、マップを横断する新メンバーって大事なのかなと思いました。

西村 新しい人も入りやすくというのはずっと心がけていて、だけどいきなりビギナー向けイベントを始めるというのも難しい。で、『ケリ姫スイーツ』に足りないモノって何だろうと考えたときに、「ケリ姫のライバルはいないの?」っていう問いかけだったんですね。「姫じゃないひとは蹴れないの?」という声もけっこうあったんです。そういう声も拾いつつ、ビギナーへの配慮もしつつという感じで、アラカルテット4姉妹をゲーム全体にのせていくつもりです。

——そして1章が始まる。

西村 1章の”静かな始まり”は複数のイベントとキャンペーンが組み合わさって、「目指せ2億ケリ!」イベントが始まりました。プレイヤーの皆さんが、一定の期間中に合計2億ケリを目指します。ユーザーのケリ数に応じて、今後登場する大きなスペシャルボスのHPが段階的に下がっていきます。

——総ケリ数はどこで観られるんですか。ゲームには出てこないような。

齋藤 Webサイトで表示しています。

——あ、本当だ。赤いゲージが減っていくんですね。もうずいぶん減ってます。皆さんん頑張ってますね。2億ケリは簡単に達成できそう。

西村 これ、ハードルを上げたほうが良いかなあ(笑)。

齋藤 でもHPが最大に減ったとしても、かなり強いですよ。

——大きなスペシャルボスって、あの黒いUFOっぽいやつですね。

西村 っぽいヤツです(笑)。

齋藤 まるでUFOじゃないかと評判です(笑)。

——ここまでが”静かな始まり”。

西村 そのつぎが”紫煙を取り巻くもの”。中心となるイベントは”激闘ラッシュ特別編”です。

——乱入率100%のスペシャルボスステージですね。ところで、各章のイベントとストーリーはすべてつながってるんですよね。

西村 全部というか、1章がコレ、2章はコレという風に、いろんな形で王国に危機が迫ってくる。すべてがつながっているわけではないですが、共通のテーマとしては”ピンチがあって回避する”という筋立てです。

——グランドホテル形式で、最後にすべてのイベントが集約していくのかと思っていました。

西村 つながりとしては、ふだんのケリなんですね。蹴りたくなるイベントをたくさん用意して、最後のボスを弱体化させる2億ケリにつなげていくという。

——3章が”遺跡に住まうプロテクタコ”です。

西村 新しいスペシャルボスが登場します。コンペイトウ遺跡のステージマップの中心にいました。

——あっ、これですね。動いていたヤツ。

西村 設定画がコレです。

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——タコか……どんな攻撃なんでしょうね。墨を吐くのか、たこ足を自分で切って発射するとか。ん? でも、神殿とギリシャ神話とタコって?

西村 遺跡の世界観がギリシャ時代の神殿なので、その時代の海の魔物と言えばクラーケンなんですよ。

——そうか! クラーケンでタコですね。そして最後がUFOっぽいヤツ。

西村 第4章”迫る絶望、来る希望”につながっていきます。2億ケリキャンペーンに紐付いた大型ボスが出てきます。そしてその後に”覚醒”が来ます。

——覚醒……。

西村 今後、メンバーが覚醒していく。それが”来る希望”です。いまのメンバーで”迫る絶望”を退治しただけだと、それで物語が完結しちゃういます。今後、もっと自分たちが強くなって、もっとやっつけていかなくちゃ、という展開にしました。ケリ姫もメンバーも世界観もパワーアップしていくよ。そして平和に向かっていくんだよと。

——ゴジラっぽいですね。平和な時代になって、忘れた頃にでっかい敵が現れる。毎年の周年記念にでっかいボスがやってくる。

西村 (笑)。

——UFOっぽいボスは、みんなで1体の敵を倒すというイメージですか。

齋藤 そういう趣向です。巨大な敵がやってくるので、みんなのケリ数で頑張って弱体化を図る。ただし、全員が倒せるかって言うとそうではないんです。きっとラスボス戦に参加していく何百万人の中で、ひとりの勇者が現れるわけです。その人が倒すと、頑張った人みんなに報酬として特別な”使用人”が与えられます。

西村 『ケリ姫スイーツ』はフレンドというシステムがあって、他のプレイヤーと緩くつながっている。だけど、オンラインマルチプレイのゲームではない。そこで、巨大ボスが登場したときは個々の端末に現れて別々に戦うけれど、それまではみんなで協力しよう、という形にしました。

※お話の途中ですが、今回はここまでで終了です。まだまだインタビューは続きますよ。近日公開の後半もお楽しみに!

ケリ姫スイーツ公式ビジュアルファンブック発売決定

イケメン好きで、スイーツが好きで、ちょっぴり”S”の姫さまが、お供の兵士たちと大活躍する『ケリ姫スイーツ』の公式ビジュアルファンブックの発売が決定しました。気になる発売日は11月19日。定価900円+税で、絶賛予約受付中です!

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ケリ姫スイーツ

ジャンル
アクション、パズル
メーカー
ガンホー・オンライン・エンターテイメント
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch(第3世代)、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、およびiPad に対応。 iOS 4.3 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み、Android 2.3 以上

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