school-11～番外編～

～番外編～

この学校に起きた事件の真相を知りたくて、また校舎に戻ってきた。
点在する日記をすべて集めれば、手がかりになるかもしれない。
手元には28枚の日記のページがある。
図書室の前までやってくると、赤く染まった日記の断片が落ちていた。奥の廊下にも、さらに2枚。
そのうち1枚は、明らかに書き手が違う。最後の数字の羅列は何だろう。

私は、再びあの地下室を訪れた。
やはり気になるのは、アルファベットのパネルだ。
これまで入力した言葉のほかにも、単語ができるかもしれない。
CALLME、TENGUU、YUUSHA……そんな言葉を作るたびに外に出てみるが、天狗のグチを聞かされたり、勝手に勇者に任命されたりして真相には近づけず、またここへ戻ってくる。

さっきの日記の数字をもう1度考えてみることにした。19　16　9　18　9　20の6つの数字。そういえば、アルファベットのパネルも6つだ。数字が、アルファベットの順番を指しているなら、S　P　I　R　I　T　になるが……。
パネルに入力すると、天井からひと際明るい光が差し込んだ。誰かが開けてくれたのだろうか、人影が見えた気がする。
また、地上へと戻る。でも、今度は地下室からやさしい鈴の音とともに、「ありがとう」という声が聞こえた。