【超熱血パズドラ部】第1492回:ブライダルガチャの結果は
2024-07-16 11:25
2014-08-05 17:43 投稿
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とある金曜日の夜--。
俺はガンホーのY大課長、中目黒目黒、ジャスト野島といういつものメンツとともに、都内某所の居酒屋で酒を飲んでいた。じつはいま、この4人+週刊ファミ通のフランソワ林を加えた5名でクラブ活動をしており、仲良くその練習を終えたあとに“打ち上げ”と称して酒盛りをしていたのである。
このメンバーで飲んでいるとなれば、話題のメインは当然ながらパズドラになる。「“たまベガス”の初級で100万点いかない……」、「ガチャから地味タマゴしか出ねえ」なんていうパズドラWのホット情報(?)から、「パズドラWに夢中になってて、張飛が来ているのに気づかなかった」、「森の番人を取り忘れて1週間の“進化待ち”を強いられている」というネガティブなことまで話題は多岐に富み、酒席は大いに盛り上がる。しかもこの日は“あのイベント”が実施されている当日だったこともあって、俺の危惧していた通り↓こういうことを言い出すヤツが現れた。
「そういえば、今日はゴッドフェスだぞ! ホレ、おまえら!! スマホを出してパズドラを起動して!!」
Y大課長の提案に、目黒とジャストが「おお!!w」、「やるか!!w」と嬉々として応じている。そしてまもなく、テーブルの上に、こんな状況が出来(しゅったい)した。
ここまで準備が整ったところで、目黒が俺に声を掛けた。
「あれ? 大塚さん、何してるんですか? 早く準備して、参戦してくださいよ」
Y大課長が続く。
「そうだよ。はよせえや角満。もったいぶるな」
ふたりの発言を聞いて俺はスッと目を細め、ガブリとハイボールをあおってから低い声で釘を刺した。
「うるさい。やるわけねーだろ! オマエらといっしょに回したら、ロクなものが出ないに違いない。今回のゴッドフェスは外すわけにはいかないのだ。運気の高まりを感じるまで、俺はガチャには触れないぞ!!」
俺の毅然とした態度に気圧されて、3人は「んだよ!」、「見てろよ!」、「後悔すんなヨ!!」と悪態をつきながら一斉ガチャ大会に突入していった。……そして、詳細は書かないがその結果を見て、俺は心から、
(こいつらに付き合わなくて本当によかった!!!!www)
と安堵したのであった(笑)。
そんな、週末。
今回のゴッドフェスは48時間開催だったので、俺はギリギリまで粘って魔法石をかき集めた。
その数、20個。
7月29日のメンテナンスが延長したことに関する詫び石が5個も届いたこともあって、いつになく潤沢な資金が手元にある。これだけあればきっと、“あのモンスター”に手が届くに違いない……! ……そう、今回の対象モンスターは、東洋の神シリーズなのだ!! ついについに、あの子を手元に引き寄せる日がやってきたんだよ!!! あああ……>< ようやく手に入れられるんだねキミを……。あふれる涙をぬぐおうともせず、俺はほとばしる情熱をそのまま口から吐き出した。
「待ってろよヴィシュヌ神!!!! 必ずやプラントアーミーズに迎え入れてやるからね!!!!><」
……って、欲しいのパールヴァティーじゃなかったんかい!!!(みずからツッコミ)
いやね、そりゃパールヴァティーも欲しいですよ? 永遠の恋人ですから。でも、2年も欲し続けているのに出てくれないとなると、さすがに「やっぱりあのコ、俺に興味はないんだナ……」といじけ根性丸出しになって、“永遠の恋人”は“永遠の遠距離片思い”に格下げになるわけよ。そんなところに超魅力的な第三者が現れてしまったら、そっちになびくのも仕方ないっつーか……。それは、ヴィシュヌが男神であろうが腕が4本生えてようが関係ないことでねゴニョゴニョゴニョ……。まあとにかく!! 今回の最大の目標はヴィシュヌを引き当てること!! それ以外にはないのだ!!!
というわけでさっそく、レアガチャを回すことにした。一瞬、ネコどもの力を借りようかとも思ったが、
こんな感じで気だるそうにしていたので、今回はあきらめた。
さあ、まずは1回目。「うおりゃあ!!!!」と鼻血が噴き出すほどの気合を入れてガチャを回した結果……。
「うわああああああ!!!! ぎ、銀タマああああああああ!!!!」
出てきたのは……。
俺、一瞬にしてグリムロックに匹敵するほどの岩顔(どんなだ!)になった。
「またオマエか。2匹もいるっつーの。もうこれ以上、仲間を呼ぶんじゃありません」
でも、落ち込んでいる場合ではない。あと3回の挑戦で、ヴィシュヌを引き当てねばならないのだ。
「1回目は様子見だ。本命は、この2回目である!! さあ来いヴィシュヌ!!! モンスターボックスを空けて待ってるよ!!!」
そして俺は、レバーを下に下ろした。出てきたのは……。
「うおおおおおおお!!!! ま、また銀タマ!!!!!!!」
中身は……。
「くっ…………! ペロッじゃねーよペロじゃ……。でもなんか、怒るに怒れない……」
まさかの白雪姫の登場に、毒リンゴを齧りたくなる衝動に駆られた俺。いやでも、まだ斃れるわけにはいかない……! チャンスは2回も残されているのだから!!
「もういい! つぎだつぎ!! じつは3回目こそ、いいのが出ると思っていたのだ!! 俺はここで男になる!! ヴィシュヌよ、レアガチャの腹から出てきておくれ!!!」
レバーを下げると……!
「出たぁぁぁぁあああああ!!!! 満を持しての金タマゴッ!!! ヴィシュヌ、待ったナシ!!!」
全世界の期待を背負ってまろび出てきた金のタマゴ。果たして、その中身は……!!
守銭奴~~~~~ん…………
出てきたのは、今回から新たに導入された新東洋神の一角、ガネーシャである。一瞬、「イャッホー!!」と喜びそうになるも、俺はすぐに我に返った。
「やった…………じゃなくて!! ゾウさんは出なくていいんだよ!! あああ……>< なんかガネーシャで、すべての運を使い果たした気がする…………」
俺のガチャ運を鑑みるに、そう何度も金タマゴが出てくるとは思えない。しかも、いま出たのは新登場のガネーシャなのだ。向こう1年分くらいの運をベットして、ようやく出てきたのがこのゾウさんのような気がしてならなかった。
もう、今回はあきらめようか……。
後ろ向きな思考が、俺の脳を支配しようとしている。でも一方で、(しばらくは新東洋神がゴッドフェスの対象になることはないだろうから、今回のチャンスを逃すわけには……)と考えている自分もいた。
引くか、引かざるか。
ふたつの対象物の狭間で思考がフィフティーフィフティーになってしまったら、逆に腹がくくれる。俺は決意した。
「こういうときは、前に進むしかない。やらないで後悔するくらいだったら、見事に玉砕してやるわ」
迷いはなかった。
「もう、誰でもいい。とにかく元気な赤ちゃんを産んでくれ、ガチャドラよ!」
そう叫ぶと同時に、俺はレバーを下に下ろした。すると……!
「おし!!! 金タマゴ!!!!」
第一段階は突破した。でも、問題はここからだ。固唾を呑んで見守っていると、金タマゴの中から……!
一瞬、俺はこれが誰なのかわからなかった。
「ん???? あなたはどなた??? もしかして、おやゆび姫??」
呆けた頭で、そんなことを考える。
いやでも、さっき出てきた白雪姫は銀タマゴだったよな……。……てことは、もしかして……!!! あわてて名前を確認すると、そこにあった名は……!!!
ヴィシュヌ
俺は飛び上がった。
「うおおおおおおおおおおお!!!!!! ビビビ、ヴィシュヌきたああああああ!!!!! 最後の最後で、大本命を引き当てたぞおおおおおお!!!!!!」
そう、出てきたのはなんとヴィシュヌ! 以前、山本プロデューサーが、「大塚さんには、心からヴィシュヌを引いてほしい! 必ず、プラントアーミーズで大活躍するモンスターですから!」と言ってくれていたのだが、まさかその本命モンスターが俺のガチャから出てくれるとは(号泣)。
こうして、またまたプラントアーミーズに超強力なメンバーが加わった。
「いよいよ俺の時代が来たかも!!?」
そんな錯覚を覚えつつ、プラントアーミーズは前に進む--。
大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman
大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズなど。ファミ通Appでは、“熱血パズドラ部!”を始めとするスマホゲームの執筆活動も行っている。 |
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