【新作】圧倒的ボリュームのノベル『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』に脱帽!

2014-07-20 13:00 投稿

原稿用紙1800枚のボリュームに脱帽

スマホやタブレットの画面をタップしながら、物語を読み進めていくノベルアプリの『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』。BGMが流れたり、さまざまなイラストが表示されたり、時には効果的な演出がなされたり。およそ電子ノベルで考えられる機能や演出は網羅したうえで、さらに注目したいのが、その圧倒的なボリュームだ。

『BluePrints〜ミライへのミチしるべ〜』公式プロモーションムービー
 


infinity-Sの発表では、原稿用紙に換算すると1800枚ものシナリオが、このアプリには詰まっているという。ちょっと薄めの文庫本なら、およそ9冊にもなる分量だ。物語を最後まで読み解くのに必要なプレイ時間は、40〜50時間という超ボリュームを誇っている。

これらすべてが、無料で楽しめるという時点で驚きだ。はじめにアプリをインストールしてしまえば、途中でデータを読み込んだりといったこともないので、地下鉄などの電波状況が悪い環境でも、ストレスなくプレイできることも好印象。ぜひともヘッドフォンをつけて、BGMに浸りながらストーリーに集中してプレイしたい。

ミステリアスなストーリーライン

『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』の主人公は柳生優梧(やぎゅうゆうご)。交通事故で他界した父の遺志を受け継ぐように研究者を目指し、15歳という若さでIT企業の研究者となった。物語の舞台は近未来、いまから50年ほど時代が進んだ世界で、スマホやタブレットの性能も飛躍的に進歩している。突拍子もないブレイクスルーが描かれていない分、現在の延長線上の物語として技術の進歩を納得しながら読み進められることもいい。

主人公の優梧は、交通事故で父を失っただけでなく、母と、幼なじみの東条慧桜(とうじょうあすか)をも、同じ事故で失ってしまう。だが、事故からしばらくの時が経ったとき、死んだはずの慧桜が、パソコンやタブレットの中にその姿を見せるようになる。そして優梧を会話を交わし、優梧の世話(エッチなビデオのデータを用意したりw)と、研究者としてのサポートをするようになった。

物語のキーワードは”ミライ”

電子上の存在となった慧桜に加え、時代遅れのタブレットに生息(?)していた、もともとは人間だったらしいネコの存在など、物語はさまざまな謎を含んでいる。科学技術が進歩し、人間ひとりの一生がデータとしてタブレットに収まってしまうような世界。そこで暮らす人々はどう変わっていくのか。

日々スマホといっしょに暮らしているファミ通Appの読者なら、序盤を読み進めただけで『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』にドッぷりとハマるはず。さまざまな伏線が張られたストーリーを、主人公の優梧とともに生きていこう。

最後に、『BluePrints~ミライへのミチしるべ~』のはじめに表示されるテキストを公開する。この物語を読み解くキーワードは、どうやら”ミライ”にあるらしい。

ねぇ、キミが想う”ミライ”ってどんなもの?
明るく楽しいか それとも 悲しくて切ないか
みんなはその生命と引き換えに、長い長い人生の旅をしているの
引き換えた人生をどう使うかは、あなたしだい
ほかの人のため、自分のため
そして…………
みんなは、そのミライを選べる権利をもっているの
あなたたちが、同じミライを選んだら。
大衆の望むミライが、そこにあるとしたら。
きっと、全員が協力してくれるよ
みんなの想いがひとつになるとき、この世界は――――。
これは、ミライを信じた人たちの、淡く切ない、希望の物語。

この物語の”ミライ”はどんなものか。1800枚にも及ぶシナリオを、これから丹念に読み進めていこうと思う。最後にひとつだけ苦言を呈したい。タブレットならともかく、スマホの画面で物語を楽しむには、文字が小さ過ぎです。歳とともに視力が落ちて来た身としては、長時間の読書にこの文字の小ささは苦行。次回作では、ぜひとも文字の大きさを選べるようにしてほしい。ご検討くださいな!

BluePrints〜ミライへのミチしるべ〜

メーカー
Kenta Saito
配信日
配信中
価格
無料
対応機種
iOS 6.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み 配信中。Android 2.3.3 以上

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