【注目アプリレビュー】オリジナル単語帳を作るくらい『口先番長』にハマった

2014-04-26 12:00 投稿

アタマ、使います

元SCE池尻大作氏が立ち上げたフィラメントが開発したスマートフォン向けアプリ『口先番長』がソニー・ミュージックエンタテインメントのソーシャルアプリプロジェクト“hubbub party(ハバブパーティ)”から配信された。価格は無料(アプリ内課金あり)。

さすがのクオリティー

本作のディレクションは、こちらも元SCEで『torne(トルネ)』を作った西沢学氏。生粋のコンシューマークリエイターたちによるオリジナルタイトルの第一弾ということでハードルはかなり上がった状態だったわけだが、それを軽々と飛び越えてくれたというのが筆者のファーストインプレッションだ。正直すっげーおもしろくてハマってしまっている。

アプリ内課金のあるいまどきのゲームではあるのだが、“ゲームとしておもしろい”という前提は見事にクリアーしている。できれば「なるほどなるほど」とおもしろさを感じながら遊んでもらうのがいちばんオススメなので、筆者を信じてこのままDLして記事を閉じていただきたいのだが……。

どんなゲームなのか?

おや、まだDLしていない? ではここからは本記事を読み進めていただいている慎重派の皆さんに向けて、まずは本作のゲームシステムや内容の説明に移らせていただこう。

本作は、しりとりのルールを元にしたバトルで戦う対戦ゲームだが、本作のしりとりには少し制限がある。

・ひとりで行う
・50音のうちランダムな25音しか使えない
・「ん」がついても続く
・時間制限がある

ほかにも細かいルールはあるが、大まかな制限はこの4つ。とくに“50音すべては使えない”というのが曲者で、通常のしりとりだと頭の文字を見る⇒「ん」で終わらない単語を思い浮かべるという単純なサイクルで完了するが、思い浮かべた単語が作れるかを調べるという工程が追加されるだけで難度がグッと上がる。慣れないうちは自分の頭が悪すぎて凹むはず(笑)。

しりとりバトルに勝つために

序盤はサクサクと進められるのだが、ステージ2のボス遊川嵐以降は徐々に歯ごたえのあるステージが続く。そこでつぎは得点をとって相手に勝利するためのコツを伝授しよう。

基本テクニック

・3文字以上を心がける
⇒3文字以上の単語を作ると“チェイン”して得点が伸びる。

・「ー」と「ん」を活用
⇒3文字単語を組みやすくなる。
「ー」:アール、アーク、アート、アーチ、アーツなど
「ん」:アンチ、あんこ、アント、安易、アンナ、アンリなど

▲このふたつがしりとりバトルの基本となる。とにかく困ったらこのふたつを思い出して、反射的に入力していけるようにしよう。

上級テクニック

・4文字以上ならもっとステキ

さきのステージに進むと3文字連打だけでは押しきれなくなる。それどころか相手の多文字攻撃で大ダメージを負ってしまうことも。4文字以上の単語を入力できれば相手に大ダメージを与えられるだけでなく、つぎのラウンドの最初に回復することができるので、2ラウンド目以降はとくに意識していこう。

▲難度が高いぶん見返りも大きい。いくつか自分のなかで得意ワードを作っておこう。

・文字入れ替えを活用

そうは言っても多文字単語のための有効な文字はほとんどの場合盤面に揃っていない。そこで盤面右上の“文字入れ替え”が重要となる。

たとえば、“「な」めこ”と入力したいが、“め”だけ足りないとき、何も入力しないで“文字入れ替え”をタップすると、リフレッシュした盤面から“こ”までなくなってしまう可能性がある。

“「な」こ”と入力しておいて“文字入れ替え”を行えば、“こ”をキープしたままで入れ替えされる。

・単語登録に使いやすい単語を考える

“番長の部屋”の“単語帳”や“戦歴”に表示される自分が入力した単語は☆マークをタップすることで登録できる。これはゲーム中に登録した単語の文字が盤面に揃っているとハイライトされるというもの。

一見便利なようだが、無駄に長い単語ばかり登録してしまうとじつは活用の機会は少ない。たとえば“マントヒヒ”のような“同じ文字が多い多文字単語”や、“ー”と“ん”の入っている単語を登録しておくと非常に便利。

【ま】んとひひ
【ぴ】ーたーあーつ
【あ】かさかさかす
【ま】んせる
【ま】ーちばんど

▲筆者の場合は、「ヤンガス」⇒「スライム」⇒「ムンタリ」のように4文字で連続でつながるような単語も入れている。

・選択肢の広がる単語を知っておく

たとえば「チーズケーキ」という単語の場合、「チーズ」まで入力しながら“け”と“き”があればそのまま入力してしまい、ないようであれば「チーズ」で止めてしまうといった具合に、さきに伸びる単語をいくつか知っておくと便利。

【ち】ーず/けーき
【り】ーだー/しっぷ
【し】ょーと/けーき
【き】らー/ぱす
【べ】ーす/ぼーる

自分用の短語帳を作るのもあり

単語帳の登録数には制限があるので、自分で単語をメモした単語帳を作っておくのもオススメ。筆者がファミ通Appの読者向けにゲーム関連の単語で作ってみたので、こちらをPCなどで見ながらプレイすると少しは助けになってくれるはずだ。

【あ】ーくざらっど
【い】いのけんじ
【う】らわざ
【え】んかうんと
【お】るてが

【か】らてか
【き】ゃらくたー
【く】そげー
【け】いけんち
【こ】ーえー

【さ】うんどのべる
【し】ょしんしゃ
【す】らいむ
【せ】ーぶ
【そ】うりょ

【た】からばこ
【ち】ゅーとりある
【つ】いんびー
【て】りーぼがーど
【と】きめも

【な】っしゅ
【に】んてんどう
【ぬ】るげー、ぬののふく
【ね】おじお
【の】ろいのつるぎ

【は】いすこあ
【ひ】っとぽいんと
【ふ】ぁみつう
【へ】んりー
【ほ】いみ

【ま】ちがいる
【み】ずさわまお
【む】りげー
【め】がどらいぶ
【も】もてつ

【や】んがす
【ゆ】うしゃ
【よ】うげー

【ら】いとにんぐ
【り】せっと
【る】いーだのさかば
【れ】むおる
【ろ】とのつるぎ

【わ】びいし

作っていてわかったのが、細かいキャラクター名なども結構拾ってくれるということ。どんな単語が使えるか調べながら遊ぶのもまた一興だ。

ものすっごく丁寧に作られています

シンプルなゲームだけど、奥は深い。プレイする人の技術が求められて、少しずつその技術が上がっていくことを実感できるというのはゲームを遊び続けるための大きなモチベーションになる。グラフィックやUIやサウンドなど、もろもろがすごく丁寧に作られているというのはプレイすればすぐに感じてもらえると思う。

▲メニュー画面の作りも手抜きなし。というか、必要以上に力が入っているような……。
▲略称を正式名称で発言してくれるところで意外な発見も。『デスノート』の“L”の本名なんて知らなかったわ……。

ボタンをタップしたときの挙動にもまったくストレスを感じさせず、細部にまで手が行き届いていて、正直本作のゲーム部分に関しては好印象しかない。スタッフがコンシューマーを作り続けてきた“プロ”揃いなのも納得だ。

唯一不満点を揚げるとすれば、この素晴らしいゲームに広告を差し込まなければならなかったということか。以前のインタビュー記事でも「課金要素を考えるのに苦労した」という言葉があったが、プレイ中に痛いほどそれを感じ取れた。下に広告アイコンが並ぶのは我慢出来ても、時折現れるでかい広告には興ざめしてしまう。まあゲームには支障ないからいいんだけどね。

▲これはちょっとなあ……。誤タップを狙ってる感もあって残念。

フレンド要素がなく、スタンドアローンで完結するのは個人的にはメリットだと思う。そこに注力するゲームが多いが、毎日プレイしないとフレンドを切られるとか、関係性をわずらわしく感じるときもあるものだ。それがないぶん、本作は気楽にプレイできる。広告の面で苦言を呈したが、ゲームとしては本当に素晴らしいデキ。ちなみに筆者はステージ3のボスをやっとこクリアーできた程度でございます。もっと堪能したいんだけど、か、勝てない……。

男子諸君!

ちなみになんだが、“ち”から始まる3文字のシモなワードはもちろん、下ネタ系は結構エグいワードも受け付けてくれる。「え?マジで!?」と期待して番長のセリフを待っていると表示は「XXX」となる。まあそりゃそうか(笑)。

▲どんなワードを入力したかはご想像にお任せする。

口先番長【しりとり格闘】

メーカー
ソニー・ミュージックエンタテインメント
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS 6.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み

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