【新作】世の女性たちよ『ちいさなおじさん』の可愛さに悶死せよ！

“おおきなおじさん”にも愛を！

「大人に夢はない　大人を信じるな！」と歌ったのは、ロックバンドの『怒髪天』。

大人は親と教師くらいしか知らないくせに、勝手に大人に失望している若者よ、ホンモノの大人を知りたいのならスナックへ行け。行く勇気がないんなら、とりあえず『ちいさなおじさん　たいへん恐縮ですが、しばらくの間お世話になります。』をプレイすべし。

世の中の悲哀と苦難を知り尽くしたオッサンでなければ醸し出せない、優しさと可愛らしさに満ち溢れている箱庭世界は、皆さんのオッサン観にコペルニクス的転回を与えることだろう。そして、できることならば、おおきなおじさんにも優しく接してほしい。君たちが軽々しく放つ”キモイ”の一言は、ダメージでかいんだよ、ホントに……。

ある日、実家から送られてきた仕送り。親の愛情の詰まった救援物資のなか……。

おじさんはとある事情があるようで、元の姿に戻るまでのあいだ、居候させてほしいと言う。差し当たり仕送りの入っていたダンボールに住まわせることにしたが、すぐにホコリはたまるし、おじさんの新陳代謝は異常に活発で、すぐに髭ボーボー。体臭もキツそうだ。

おじさんを世話することによって、”信頼度”と”経験値”が増えてゆく。おじさんの忠誠心は意外と高く、”信頼度”は減ってもすぐに回復する。

本作のキモはレベルアップにより開放される、おじさんと生活を共にする”友達”と呼ばれる不思議な生物の進化。そして、多岐に渡る条件をクリアーすることで登場する数多くの”妖精”たちを見つけ、コレクションしていくことだ。

ちいさなおじさんとの共同生活のはじまり

おじさんのプロフィールは以下のとおり

趣味：食べる事
特技：スキマに落ちた物を取ってくる
性格：穏やか
身長：トイレットペーパーの芯くらい
重さ：みかん約１個分

スタート当初はおじさんひとりだけなのだが、しばらくすると”友達”と称する不思議な生物が登場する。とりえずコイツは放っておいて、おじさんの世話に勤しもう。

ご飯はゲームを進めると開放される”畑”に種を植えて栽培する。出来上がるのは納豆ごはんや、冷奴、さんまの蒲焼きなど、おっさんマインドをビンビンに刺激するものばかり。ご飯の元となる種はゲーム内通貨のコインと引き換えられるのだが、スタート時にタップリと用意されている。お金のことは気にぜすにお世話を続けよう。

これらのお世話をしばらく繰り返すとレベルが上がり……。

“友達”の進化とともに、コレクター魂をくすぐる要素が”妖精”の存在だ。

出現条件はほどんど明かされないので、自分でアレコレするしかない。簡単なところだと、友達や、畑にいる小人を何度かクリックするもの、SNSに投稿すると出現するものがいる。どうしてもわからないときは”チャット”内にある、隠し条件情報のグループを参考にしてみるといいだろう。

ちなみに、友達は”友達図鑑”、妖精は”妖精コレクション”に登録される。目指せ、コンプリート！

お楽しみはこれからだ！

ゆる～いムードで進行するおじさんとの毎日。空気のような存在と言えば聞こえはいいが、それは倦怠期のはじまり。そんなふたり（と1匹？）の生活に刺激を与えてくれるのが、”おじさんJUMP”だ。

端末を傾けておじさんを足場に乗せてジャンプ、というシンプル極まりないものだが、コイツがけっこう難しい。プレイごとに”ハート”を消費するが、5分で”ハート”が回復する親切設計なので回数をこなせる。慣れないうちはハイスコアより、コインの収集を目的にプレイするといいだろう。

おじさんとの共同生活をひと通り堪能し、「そろそろ飽きてきたかな……」と思いはじめたころに到達したレベル40。

事件が起こった。

棲み家がダンボールから台所へと移動したのだ。育成だけでなく、ストーリーも楽しめる構造になっているとは……。おじさん、飽きたなんて思ってゴメンなさい。元の姿に戻れる日までキチンとお世話します！