独占スクープ! サイバーコネクトツーが放つ完全新作RPG『死神メサイア』(動画あり)
2013-09-26 15:00 投稿
サイバーコネクトツーとDeNAの長所が融合!
2013年9月下旬に配信が予定されている『死神メサイア』は、サイバーコネクトツー×ディー・エヌ・エーという強力タッグが贈る、スマートフォン向けの新作ソーシャルRPG。サイバーコネクトツーが家庭用ゲーム開発で培った、演出やドラマ性、世界観の作り込みなどが活かされ、これまでとは手触りの違った新たなソーシャルRPGとして完成に至ったという。かつては「ソーシャルゲームは作らない!」と断言していたサイバーコネクトツー代表取締役の松山洋氏が、なぜソーシャルゲームの新作を手掛けたのか? そういった背景を持ちつつも、同社が本気で手掛ける『死神メサイア』とは、どんな思想で作られたゲームなのか? 本作のキーマンであるサイバーコネクトツーの松山洋氏と、ディー・エヌ・エー取締役の小林賢治氏の両名に直撃した。
『死神メサイア』アートイラスト |
松山氏&小林氏が語るタッグ結成の経緯
▲(写真左から)小林賢治氏(DeNA 取締役 Chief Game Strategy Officer)と、松山洋氏(サイバーコネクトツー代表取締役社長)。『死神メサイア』のキーマンは何を語ってくれるのか?
――まずは、サイバーコネクトツーとDeNAが組むことになったきっかけをお聞かせ願えますか?
小林 もう2年以上前になりますが、ソーシャルゲーム業界はまだフィーチャーフォンが全盛で、ブラウザゲームが主体でした。ただ、将来的にスマートフォンがメインになることは明らかで、来るべき新時代のために、クリエイターとしての実績のあるサイバーコネクトツーさんにお話を持ちかけたのがきっかけですね。
松山 弊社のホームページにある、お問い合わせ窓口フォームに、DeNAの方からメールが来たんです。要約すると、「DeNAではこれから新しいことやっていきたいので、ご相談させてください」という内容でした。それで、お越しいただいたわけです。ただ、いまにしてみればお恥ずかしい話なんですが、当時はファミ通さんのインタビューで、「ソーシャルゲームはゲームじゃない」と私自身がソーシャルゲームに対してネガティブな発言をしていました。だから、DeNAの方も恐る恐るという感じでしたね(笑)。そのインタビューでは、もちろん当時の信念に基づいて発言したんですが、じつはDeNAさんに来ていただいたときには、すでに考えかたが変わっていたんですよ。
――2年以上前の時点で、すでに変わっていたんですか?
松山 そうです。たとえば『怪盗ロワイヤル』のような、フィーチャーフォン向けのブラウザゲームをサイバーコネクトツーとしてやる気もないし、できるとも思わない。そこは当時もいまも変わりません。我々の強みはゲーム性や演出、世界観を創造することであり、それが発揮できるものでなければ意味がない。ですが、小林さんがおっしゃったとおり、遠からずスマートフォンの時代が来ることはわかっていました。スマートフォンならPS2以上のスペックがあるし、我々の力が十二分に発揮できる。新しいこともやれそうだという判断です。とはいえ、うちはDeNAさんのことをよく知らないし、DeNAさんもサイバーコネクトツーのことをおそらく深くは知らない。そこでまずは、お互いを知るところから始めましょうということを提案しました。
――そこからDeNAさんとのお付き合いがスタートしたわけですね。松山さんと小林さんのお付き合いもそこから?
松山 『死神メサイア』の件で会ったのは1年くらい前ですが、じつはその前にもイベントなどでちょくちょく会っていたんですよね。
小林 そうなんですよ。まだこのプロジェクトが決まる前にサイバーコネクトツーさんの福岡本社に伺ったときも、手の内を最初からバンバン見せてくれて、「すごくオープンな人だな」という第一印象でした。相当自信がないとできないことですよね。それと同時に、相当なオタクであると確信しました。
松山 あはははは、ご名答!
小林 僕自身、DeNAでいちばんオタクな人間だと思っていたんですが、上には上がいることを思い知らされました(笑)。
松山 いやいや、私のほうもDeNAで小林さんは特別な人だと思っていて、すごくシンパシーを感じています。ふつうじゃないですもん(笑)。
小林 ほめ言葉と受け取っておきます(笑)。
松山 それからは、お互いを知り合うためにいろいろなことを話し合いました。結局、その作業に1年ほど。そのあと開発をスタートさせて、開発期間はもともと半年だったのが、1年半に延びてしまいましたね。
――サイバーコネクトツーは、『ギルティドラゴン 罪竜と八つの呪い』などでネイティブアプリの開発経験があります。その経験も今作に活かされていますか?
松山 おかげさまで、『ギルティドラゴン』はご好評いただいています。その一方で、GREEで配信している『シャドウエスケイパー』というアプリは、ゲームとしてはすごくおもしろいとお客様にも喜んでいただけているのですが、ビジネス的には芳しくなかった。そうした成功体験と失敗体験は、ともにすごく勉強になっています。ゲーム開発に必勝法はありませんから、毎日お客さんと向き合いながら経験を重ねて、ものすごいスピード感で臨機応変にやっていく。それがいまのソーシャルゲームの世界です。『死神メサイア』に関して言うと、当初打ち出したコンセプトはブレていませんが、トレンドやテクノロジーは変化していくわけで、何を使ってどう表現すべきかはDeNAさんを頼りにさせていただいた部分です。
――DeNAさんとの協業体制で得られたものは、やはり大きかったですか?
松山 もちろんです。開発経験があると言っても、ソーシャルゲームに関しては『ギルティドラゴン』と『シャドウエスケイパー』しか世に出していません。『死神メサイア』で3本目。でも、DeNAさんは成功も失敗も、ウチとは比べ物にならないほど経験している。とくに、失敗を経験している人や会社は、絶対に強いんですよ。「こういう風にすると、こういう失敗をする」ということがわかっているわけですから。
小林 どれだけいいゲームでも、発展性がないとユーザーさんはすぐに見限ります。手を抜けば一瞬で見抜かれますし、当たり前の話かもしれませんが、作り手が思っている以上にユーザーさんの審美眼は鋭いのです。目新しいゲームと思ってプレイしても、新しいおもしろさや遊びをつねに提供し続けないと、すぐに飽きられてしまう。そうならないように、今後あらたに機能を追加しやすくするように、こういう作りにしておくというような、うまく発展させるための作りかたが我々にはノウハウとしてあるわけなんです。
松山 なかでもいちばん役に立ったのは、デリケートな課金の部分です。UIひとつ、導線ひとつ取っても、我々が思っている以上にクレバーで臨機応変な対処が必要なんだなと。たとえば、先月正しかったことが今月は間違いになることもあります。お客さんの趣味嗜好も時間とともに変わりますから。それと、1年半もお付き合いいただけたのは本当にありがたかった。契約書には6ヵ月って書かれていましたからね(笑)。
――寛大ですね(笑)。
松山 もちろん、我々もただ締め切りを伸ばしてくれと言ったわけではないですよ。たとえば1ヵ月あれば、こういうことができますと真摯に相談させていただきました。DeNAさんを遠巻きに見ている会社さんは、融通の利かないドライなイメージを持っているかもしれません。でも、まずはユーザーありき、ゲームありきで考えてくれて、我々と何も変わらない。そこがいちばん印象が変わった部分でした。
小林 “おもしろいものを作りたい”というのは、もともとDeNAが持っているカルチャーなんです。もちろんスピードを重視して、いちばん最初におもしろいものを作るのが最高です。そういうカルチャーがあるんですが、なぜかずっとそうは思われていないんですよね。よく、対比的に“KPIでゲームを作る集団”の代表みたいに言われることがあるんですけど、KPIだけ見てゲームが作れたら苦労しません(笑)。
キャビア丼は誰もいらない!
――配信を控えたいま、心境はいかがですか?
松山 大きな手ごたえを感じています。いまのソーシャルゲームは、我々に馴染みのある言葉で言うと“オンラインゲーム”です。オンラインゲームは、運営がお客様に対してどれだけ真摯に向き合うかで楽しさが決まると思います。そのために、みんなが望む遊び場が必要になる。その意味で、個人的な『死神メサイア』のキーワードは“ちょうどいい”です。運営と遊び場、その両方が“ちょうどいい”レベルで融合しているもの。そして、星の数ほどあるソーシャルRPGのなかから、お客様に選んでもらえる1本になることですね。
――ずばり『死神メサイア』の見どころは?
松山 我々が家庭用ゲームで培ってきた力を、ソーシャルゲームの世界でどう発揮するかに注目してほしいです。サイバーコネクトツーが持つ力で大きなものは、演出力、世界観、ドラマの3つだと考えています。それを重厚長大に盛りすぎず、お客様にとって“ちょうどいい”ものとして出していく。昔使った表現ですが、“キャビア丼”が牛丼屋にあっても誰も頼まないわけです。
小林 キャビア丼というのは言いえて妙ですね。人生で1回くらいは食べたいけど、毎日は食べたくない(笑)。ソーシャルゲームはちょっとした時間にもできるものが好まれるし、そういうものが長く遊ばれます。極端な例ですが、毎日ムービーを30分見ないといけないゲームは辛いでしょう。その点、『死神メサイア』を実際に遊んでみると“ちょうどいい”という感覚がよくわかると思います。
松山 先ほど演出、ドラマ、世界観が3本柱だといいましたが、作品としてのコンセプトは第一に“中二病”、つぎに“テレビアニメ”です。テレビアニメは毎週見るもので、ソーシャルゲームも毎日遊ぶものですよね。連続性にもこだわっていて、続きが待ち遠しいテレビアニメのように遊ぶことができます。
――たしかにそうした連続性があると、毎日見てみようという気になりますね。
松山 「つぎも絶対見よう!」と気になる感じで、そのフックになるのが中二病的なカタルシスです。ウチのスタッフは私を筆頭に、全員が中二病ですからね(笑)。サイバーコネクトツーの中二病パワーが結集したものが、この『死神メサイア』だと思います。
小林 でも、ふつうにそういう要素を入れると、重くなりやすいんですよね。見事にキャビア丼になっちゃう(笑)。かといって、単純に要素をまびくだけだと、ユーザーにそっぽをむかれます。そのあたりのさじ加減は、流石だと思います。
松山 PVをご覧いただくだけでも、インパクトが伝わると思います。これほど家庭用ゲームのようなノウハウでしっかり作れるんなら、いっそ家庭用でやってくれと思われるかもしれません。そこについては、もしたくさんのお客様が『死神メサイア』を愛してくれたなら、家庭用ゲームで作品にしたいと思っています。
――おお、それは楽しみですね!
松山 よく誤解されるのですが、ウチの会社は私の一枚岩ではなくて、私の言うことを聞かないスタッフが多い(笑)。私と反対のことを言ってきますから、日常の中で意見をぶつけ合いながら、原石を磨いてきれいにするやりかたでゲームを作っています。私は数年前に「ソーシャルゲームはやらない」と言いました。会社のトップがそんなことを言っていたら、ふつうの会社は「ウチ、ソーシャルはやらないらしいよ」ってなると思うんです。それで、世の中の動きとかをいろいろ見て判断した結果、私はある日突然心変わりをするわけです。「お前ら、明日からソーシャルゲームをやるぞ」と言ったら、「そんなこともあろうかと、勉強をしておきました」と言ってくる……これはほめ言葉ですが、本当にむかつきますよ(笑)。
――でも、そのおかげでスピード感を持って行動できている部分はありそうですね。
松山 そうですね。世の中の流れはスタッフも見てくれているし、たとえ私が「ソーシャルはやらない!」となっても、スタッフは「じゃあ見ない!」とはならない。言うことを聞かないのがこういうところでプラスになっていますね。イエスマンではなくて、スタッフひとりひとりが考えてやってくれています。
ユーザーと真摯に向き合えば、結果はついてくる!?
――スマートフォン用ゲームを3本開発してみて、家庭用ゲームと比べての違いはありましたか?
松山 正直なところ、全部いっしょです。3年くらい前、1回も作ったことのないときは違うと思っていましたが、クリエイターなら遊ぶだけじゃなくて、作ってから言うべきですね。実際に作ってみて、いっしょだということがわかりました。
小林 表面的な手法だけを見ると、違うところはいっぱいありますが、本質は同じですよね。誤解されている部分もあると思うんですけど、どういう遊びが期待されているかを真摯に考えないと長期間運営するのは不可能です。「ユーザーと向き合う」という意味では、まったくいっしょだと思います。
松山 けっきょく、我々は誰のためにものを作っているのかということですよ。もちろんクリエイターですから、作りたいものはあります。ウチの作風がいちばん生きるのは、やっぱり少年マンガ的な、妄想力満載の中二病的な世界観だと思っています。でも、いちばんに考えるのは自分たちが何をやりたいかではなくて、お客さんが何を欲しているか。そうでなければただの片思いや自己満足で、それは商売でも何でもない。趣味のサークルとかではなく、会社の仕事としてやる以上は、お客様に対する責任が生じます。お客様としっかり向き合ったうえで、やりたいことをやるのがクリエイター。その両立が作り手としての本懐だと思います。
▲『死神メサイア』のゲーム画面の一部。松山氏の言うように、少年マンガ風なキャラクターの雰囲気や、中二心をくすぐられる演出などが随所に見られそうだ。
――コンシューマは開発期間が長いので、1~2年後のトレンドを当たり前のように考えますよね。今後のソーシャルゲームはいまよりも開発期間が延びて、コンシューマーの開発者がますます活躍するのではないかという期待感があります。
松山 私がほかの家庭用のゲームメーカーさんに対して言いたいのは、みんな本気になってないんじゃないかということです。物作りの本質はさっきいったとおり、お客様と向き合うことです。スマートフォンをゲーム機だとするならば、そのお客さまにいいものを作らないといけない。でも、気持ちが軽いというか、家庭用ゲームが売れないからソーシャルゲームをやっている、という言い訳は一時期よく聞きました。それはソーシャルをメインにやられてる会社さんには失礼な話ですし、そんなものがうまくいくわけもない。うまくいかない理由は、勘違いしてるか、誤解してるか、力を入れていないか、その3つしかないと思います。家庭用ゲームであれば、1年後のトレンドや、2~3年後のハード分布の状況を考えて作っている。そういう人たちが、ソーシャルで結果を出せないのはちゃんと向き合っていないからだと思います。
小林 すごくよくわかります。たとえばガンホーさんの『パズドラ』が来たときに、みんなが『パズドラ』みたいなゲームを作りました。でも、ほとんどが失敗しています。なぜかというと、二番煎じだからという以前に、純粋にゲームとしてのデキが『パズドラ』よりも悪いんですよ。ユーザーはそういった点を見事に見抜いていると思います。
松山 少し前のソーシャルゲームは開発投資額も少なく、言ってしまえば軽い気持ちで初めてしまった人が多いんだと思います。数年前は、それでも稼げてしまった原体験があって、なんで成功したのかわからないまま「最近きびしいよね」って。だから、家庭用ゲームのメーカーからソーシャルゲームの大ヒットがあまり出ていないんだと思いますよ。
――なるほど。苦労されているところは多いですよね。
小林 僕としては、“気構え”もあると思うんです。テレビをつけるのと映画館に行くのは、当たり前だけど気構えが違いますよね。エンタメに対する心構えというか、僕にとってPS3の電源を入れて待つことと、『ギルティドラゴン』をちょこっと遊ぶのは違うんですよ。エンタメとして違う期待値をユーザーに持たせているわけで、間違えるとキャビア丼になる。その“ちょうどいい”感がわからず、「スマートフォンになるとリッチになる!」とやたら言う人がいる。じゃあ、世の中からニンテンドーDSが駆逐されたかというと、決してそうではない。デバイスごとに、ユーザーが求める本当の温度があるはずで、その解をしっかり導き出せるかどうかがカギだと思います。
主人公が死神となって業<カルマ>を斬り、悪魔を狩る! それが『死神メサイア』
『死神メサイア』のゲームの舞台は、科学とインターネットが普及した現代社会。プレイヤーは6人の主人公キャラクターからひとりを選び、人間たちの業を暴走させる悪魔との戦いに挑む!
6人の主人公キャラクター |
ゲームのメインとなる物語は、各話ストーリーごとに進行し、最後に待ち構えるボスを倒せばクリアーとなり、つぎのストーリーが展開されていくのだ。悪魔と戦うためには武器を装備して、それらを強化していくことも重要となり、ベースとなる武器を素材と合成して強化させていくのだ。そして、通常のクエストとは異なる強大な悪魔とのバトルをくり広げる“アビスバトル”は、撃破すると豪華な報酬が手に入るモードとなっている。
▲クエストの街並みやバトルシーンは3Dで再現。画面下に並んでいるタロットカードはバトル時に使用するものだ。
▲武器にはレアリティのほかに、火、水、風という属性が設定されている。属性をうまく合せれば効率よく強化できる。
▲主人公と比較するとその大きさは一目瞭然! アビスバトルでプレイヤーの前に立ちはだかる敵の強さは想像を絶する!
そして、本作には各ストーリーごとに魅力的なヒロインたちが登場。しかし、彼女たちはそれぞれ悪魔に憑りつかれてしまっているのだ。プレイヤーは彼女たちを救い出すために悪魔と戦うのだ!
Season1 鈴木音羽 |
▲事故で腕が動かなくなってしまい、ヴァイオリニストの夢が断たれてしまった心を悪魔に憑りつかれる。
Season2 佐藤菜々美 |
▲アイドルを目指すも、険しい業界の道に挫折してしまう。その心を悪魔に付け入れられてしまう。
Season3 田中美代 |
▲母親に見捨てられた現実に打ちのめされてしまい、悪魔のささやきで母への殺意が目覚めてしまう。
サイバーコネクトツーとDeNAが“本気”で取り組んだ『死神メサイア』。群雄割拠のスマホアプリ市場の中にあって、実際に配信され、ゲームファンにどのように受け入れられ、どういった反応を見せるのか? 今後の展開からも目が離せない。
死神メサイア
- ジャンル
- RPG
- メーカー
- サイバーコネクトツー
- 価格
- アイテム課金制
- 対応機種
- iPhone、Android
- コピーライト
- (C)2013 CyberConnect2 ※画面は開発中のものです。
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