『スターオーシャン』山岸功典氏が手掛ける新作『新星のグランドユニオン』インタビュー
2013-08-23 14:35 投稿
山岸功典氏が語る、作り手側から見たソーシャルゲームとは?
スクウェア・エニックスから、Amebaで2013年8月27日より配信予定の新作タイトル『新星のグランドユニオン』。本作を手がけるのは、『スターオーシャン』シリーズ、『ヴァルキリープロファイル』シリーズを制作指揮をしてきた山岸功典氏。配信まであとわずかと迫り、ユーザーの期待感が高まる中、ファミ通Appは山岸氏へのインタビューを敢行。本作の制作秘話やスマートフォンゲームの今後について話を伺ってきた。
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スクウェア・エニックス 第二オンライン事業部 『新星のグランドユニオン』プロデューサー 山岸功典氏
―― 今回、スクウェア・エニックスがAmebaというプラットフォームでタイトルを提供することになった経緯をお聞かせください。
山岸功典氏(以下、山岸) もともとうちのほうが、自社でタイトルを出すというよりも、プラットフォームに提供したいと思っていました。そこでいろいろなプラットフォームがある中で、どこにしようかと模索していたのです。それと同じ時期に、サイバーエージェントさんもAmebaのサードパーティータイトルとして出すゲームを探していて、「じゃあやってみよう」という話になったのがきっかけです。そこで、ちょうど開発中であった『新星のグランドユニオン』をAmebaタイトルとして提供することになりました。
―― Amebaタイトルとして配信することが決まって、プラットフォームに合わせて、もともとあったゲームの内容を変更した点はありますか?
山岸 はい、かなり多くの部分を作り変えましたね。たとえば、Amebaといえば『ガールフレンド(仮)』が好調なように、キャラクター性の高いゲームが人気になる傾向が強いです。ですので、キャラクター性を前面に押し出すように作り直しました。カードにボイス機能を付ける予定もまったくなかったのですが、Amebaのプラットフォームのイメージに合わせて、実装することになりました。それに合わせて、テキストも書き直すことになったので、これは相当な時間がかかりました(笑)。
―― 山岸さんといえば、『スターオーシャン』シリーズや『ヴァルキリープロファイル』シリーズなど、コンシューマーゲームの開発をしてきたわけですが、本作に携わる前はソーシャルゲームに対してどのような印象をお持ちでしたか?
山岸 ソーシャルゲームは、画面の大きさやキーボード、ボタンがついていないなど、いろいろと制限があるのが現状です。ですが、そういった環境でもジャンルが充実し、ここ最近ではおもしろいタイトルや人気タイトルが続々と出てきています。そういったことから、工夫次第でその制限の中でもゲーム性の出しようがあると思えるようになりました。専用機を使ってフルパワーで動かせるコンシューマーゲームに比べると、ゲーム性を出しづらいのではないか……というイメージは、払拭されていきましたね。
―― コンシューマーゲームと比べて、開発や制作する際に違った点、苦労した点などあれば教えてください。
山岸 とにかく開発期間です。コンシューマーゲームだと、どの作品も約2年くらいかけて制作するのですが、ソーシャルゲームはその期間がだいたい6ヵ月間と短い。その期間内に作品が完成できるように、作業の時間を割り振ることにかなり苦労させられました。コンシューマーゲームなら完成させてしまえば、それでおしまいなのですが、ソーシャルゲームは配信したあともいろいろとやれることが残っている。運営をしていく中で、ユーザーの意見や反応を見ながら作り変えていけるというのが、作り手としはおもしろいところです。
―― 『スターオーシャン』シリーズ同様に、本作もSFの宇宙を舞台としていますが、どのようなストーリーが展開されていくのでしょうか?
山岸 ストーリーはRPG色の入ったライトなSF作品になっています。超未来の人類が絶滅の危機に瀕して、ほかの惑星に移住したあとのお話です。そこで仲間どうしでユニオンを結成し、未開惑星のなかで突然変異体などと戦いながら共存していくのが基本の軸になっています。
―― ストーリーも『スターオーシャン』シリーズ同様に、かなり濃密なものと期待しても?
山岸 そうですね。世界観やストーリーなどのバックボーン部分は、かなり作りまれているので期待していただいても大丈夫です。ただ、ソーシャルゲームでは、ストーリー性や世界設定などをあまり表に出せなくて、エピソードごとの表題みたいなものでしか表せません。文字ばかりだとユーザーの方が嫌になってしまいますから。ですので、ゲームの表には出てこない裏設定は、たくさんあります。機会があれば設定資料集として世に出して、そのすべてをみなさんにお届けできたらいいなと思っています。
―― どういった物語が展開されるのか気になりますね。
山岸 現在公開されているPVも合わせてご覧いただければ、期待感がより一層高まりますよ。
―― そのPVなのですが、ソーシャルーゲームでPVを公開するというのは珍しいことだと思います。どうして制作することになったのでしょう?
山岸 「ソーシャルゲームに世界観は必要ない」と言われることが多いので、スクウェア・エニックスらしさを出すという意味で、PVを制作することにしました。事前登録をしてもらって、配信を楽しみに待っている多くのユーザーの方の期待感を煽りたいという狙いもあります。
※『新星のグランドユニオン』第1弾PVはこちらから
※『新星のグランドユニオン』第2弾PVはこちらから
―― 本作では、装備を変化させることによってキャラクターのイラストが変化していくという、珍しいシステムが採用されていますよね。
山岸 既存のゲームだと、同じカードどうしを合成するとイラストが変化するというのが基本だと思います。しかし本作は、ひとつのキャラクターがいて、そのキャラクターに専用の装備をつけかえることでイラストが変化するようになっています。もちろん、付け替える装備によってキャラクターのパラメーターも変化します。
―― どうして装備システムを入れようと思ったのですか?
山岸 やはりRPGっぽさを出したかったというのが大きいです。同じキャラクターに装備をつけかえることで見た目も能力も変わっていく……それだけでRPGっぽいじゃないですか。ただ、そのキャラクターのポージングに合った装備カードをいくつも用意して、イラストを描き起こして……と考えたら、我ながらたいへんな道を選んでしまったと思いました(笑)。でも、Amebaで提供することが決まる前から、このシステムはしっかりとあったので、案外これがゲームの根幹に位置するものなのかもしれません。
――今後のスマートフォンゲームに対する展望などあればお聞かせください。
山岸 今後は、ユーザーの動向を見ながら、創意工夫で販売曲線を上げるスマートフォンのゲームが、ビジネスモデルの主流になってくると思います。そんな中で、『パズル&ドラゴンズ』のようにものすごい勢いで大ヒットするものもこれから増えてくるでしょう。最近だと、『艦隊これくしょん』がものすごい人気ですが、最初はこんなマニアックすぎるゲームが……と思っていました(笑)。それがいまやこれだけ大人気。作り手としては、やられちゃったなーという、思いにさせられました。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします。
山岸 『スターオーシャン』シリーズを作らなくなって久しいですが、久しぶりにSF作品をつくっています。スクウェア・エニックスとしては珍しく、ストーリーだけではなく2Dキャラ推しにかなり力を入れている作品です。ゲームに登場するキャラクターカードはかわいらしいものばかりなので、とりあえず遊んでみてください。そのかわいいキャラクターたちを愛でていただけたらなと思っています。
▲インタビュー終了後に、いままでに提出された仕様書をまとめたファイルを見せていただいた。この分厚さは、既存のソーシャルゲームでは考えられないほどで、コンシューマーゲームに匹敵するという。ぎっしりと内容が詰まった本作の配信が待ち遠しい。
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新星のグランドユニオン
- メーカー
- スクウェア・エニックス
- 配信日
- 2013年8月27日予定
- 価格
- 無料(アイテム課金制)
- 対応機種
- スマートフォン
- コピーライト
- (C)2012 SQUARE ENIX CO., LTD.All Rights Reserved.
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