【超熱血パズドラ部】第1492回:ブライダルガチャの結果は
2024-07-16 11:25
2013-06-21 20:49 投稿
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パズル&ドラゴンズ
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●結果はお察しを
中目黒目黒と、あれほど真剣にゲームの攻略について話したことが、かつてあったろうか? 我々は“鶏肉のコーンフレーク揚げ定食”という、口に入れると衣が口に刺さりまくるランチを脇に除け、超マジメに議論していた。今週の、月曜日のことだ。
「レギュラーメンバーからここに選抜するのは難しいゆえ、余剰人員の中から……ブツブツ」
「難解な計算式になりそうですね……。属性とコストの関係を因数分解で……ブツブツブツ」
いったい、何の話をしているのか? ふだんから小難しくて高度な話ばかりをしている俺たちだが(ホントだぞ)、ここまで鬼気迫る表情で話し合うことは珍しい。俺は、額からタラリと汗が垂れたのを感じながら、意を決した口調で目黒に告げた。
「もう、考え過ぎてもラチがあかない。まずは第一陣として、俺が突っ込むぞ!!」
目黒の目がギラリと光った。
「御意!! ご武運を!!!」
そのとき、俺のスマホにはこんな画面が映っていた。
そう……。
俺たちは6月17日にやってきた期間限定ダンジョン“ドラりん 降臨!”を攻略するために、顔を突き合わせて相談していたのである!
ではナゼ、俺たちは珍しく(前言と矛盾しているが気にするな)マジメに話し合っていたのか? その理由は、このダンジョンに設定された特殊なルールにある。“ドラりん 降臨!”をプレイするための唯一絶対の条件……それは、
“コスト10以下のみ”
というものだ。要するに、激強ながらもコストが高い神タイプとか、究極進化したモンスターとかはいっさい使えない、ってこと。ゼウスもホルスも、アビネプも五右衛門も、このダンジョンには近づくことさえ叶わない。無敵のオーディンですら、
「ハイ、おつぎの方~。……えっ、オーディンさん? ……コストは45ですって? (蔑んだ目で)ちょっとぉw ここはあなたなんかが来れる場所じゃないのよ~。分相応のところに行ってちょうだい。シッシ。はい、つぎつぎ~!!」
なんて受付で言われてしまう。強いものほど疎まれる、カーストが完全にひっくり返ったダンジョンなのだ。
でもこれ、違う角度から見てみるとじつに興味深い設定である。だってコスト10まで……ってことになると上級者は選ぶモンスターを超絞らざるを得ず、結果、初心者と大して変わらないモンスターで挑むことになるのだから……!! なので、俺と目黒はこのダンジョンの設定を聞いたとき、恥も外聞もなくこう叫んだのだ。
「こ、これなら勝てる!! ついに天上人どもにひと泡吹かせるときがやってきたのだっ!!!」
で、冒頭の真剣会議に到ったというわけだ。
いやしかし、“コスト10まで”と口で言うのは簡単だが、これがなかなか頭を悩ませる。使い勝手のいい紅蓮の女帝エキドナやエンシェントドラゴンナイトは、それぞれコストが13、14と切ないところで選択不可だし、アルラウネも“大樹の精霊”になってしまっていると参加できない(コスト13なのよ)。目ぼしい連中はたいがい、この“進化してしまっている”ということが足かせになって除外せざるを得ず、結果、選べるモンスターはかなり絞られることになるのだ。そこで、アレコレとやりくりと熟慮を重ねた末に、最初に導き出したのが上のパーティーというわけ。ちなみに助っ人には、山本大介プロデューサーの“ふらわ~ん ひだまりさん”を指名。やる気のなさそうな顔をしたモンスターだが、高いHPと攻撃力に期待をかけた。しかし。
第1階層は難なく突破したものの、続いて現れたキングヒカりん、キングワルりんに足元をすくわれて万事休す。最初のチャレンジは失敗となった。
「うーん。意外なほどきびしいな……」
俺はため息をついた。このメンバーでは圧倒的にHPも攻撃力も足らないらしく、まったく勝てる気がしない。どうやら抜本的に、パーティー編成をやり直さなければいけないらしい。
「……となれば、こんなのどうだろう」
独り言を言いつつ俺が作った“第二師団”はこんな感じ。
アーマーオーガのリーダースキル“根性”に期待しつつ、サブには限界コストの高級モンスター(?)を4体並べた。助っ人は、レベル最大まで育っているKOBレオンハート。このフレンドは今回のような企画ダンジョンが来ようが来まいが、つねにコイツをリーダーにしている。これまで一度たりとも使ったことはなかったが、ステータスを見る限り、HPも攻撃力もリーダースキルも、コスト10縛りの中では最上級のモンスターに思えた。俺は吠える。
「攻撃もディフェンスも、これで死角はなくなったっ!! 間違いなくイケる!!!」
ところが……。
「ぐはっ!!! またこいつらにやられた!!!!」
第2階層に陣取る2匹のデカりんが、まさかこれほどの壁になるとは……。俺と目黒はこの結果を受けて真剣会議の続きに入り、「●●を組み入れたらどうか?」、「それだったら、××のほうが……」と意見交換し合った。その結果、作られたのはこんなパーティーだ。
御三家がズラリと勢揃いした、ある意味超豪華な顔ぶれである。こいつを見たら、叫ばずにはいられない。
「いつかこんな日が来ると思って、俺はあえて御三家を究極進化させなかったのだ!!! フハハハハ!!!」
御三家は究極進化させると、コスト10を越えてしまう。俺の叫びに、目黒が同調した。
「俺もですよ!!w いやあ、先見の明でわざと究極進化させなくてよかったですねえ!!!ww これで勝てますなぁ!www」
そんな、パズドラの原点に返るようなメンバーで臨んだところ……。
ぐはぁぁぁああああ!!!! いいい、1階のアワりんどもにやられちまったよ!!!!!
驚きのあまり、瞳孔が開ききってしまった目で目黒が言う。
「な、なかなかにして難攻不落ですな……」
目の焦点が定まらぬまま、俺が応えた。
「う、うむ……。し、しかしアワりんどもにやられたのって、いつ以来でしょか……」
それでも俺たちは懲りずに、……というかむしろキャッキャキャッキャとはしゃぎながらパーティー編成を研究し、幾度となくこのダンジョンに挑んだ。今回の縛りダンジョンは、それくらい楽しかったのである。
そして。
俺のスタミナは、底をついた……。
結果はお察しを。
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大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman
大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中 ※ゲームを“読む!”はこちら ※大塚角満のブログ (Ameba) |
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