【大塚角満の熱血パズドラ部!】第189回『負けられない戦い(その1)』

2013-06-07 17:59 投稿

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●負けられない戦い(その1)

昨夜、『パズドラ』の山本大介プロデューサーから「いつ飲むの!?」という連絡が入り、中目黒目黒とふたりで「ナウッ!!!」と応じて、都内某所の飲み屋にヒョコヒョコと出掛けていった。以前、ここで書いたパズドラバーが他メディアに紹介されて以来、我々3人はさらなる隠れ家を求めて夜の街のリサーチを続けている。この日の飲み屋は、その成果のひとつだ。

こじんまりとした、いかにも隠れ家的で居心地のいい店内に陣取った我々は、ビール片手に仕事の話1割、関係ないバカ話9割といういつもの調子でしゃべりだした。話題の中心は、4月半ばに3人で行った富山紀行の振り返りだったのだが、この話の終着点はいつも、「大塚さんが女型の巨人に連れ去られそうになった」「大塚さんがぼったくられて身ぐるみはがされた」というマユツバなものになる(当事者以外、意味不明だろうがご勘弁)。でもけっきょく、

 「遠いし、たいへんだから行きたくないけど……また行かなきゃですねえ^^^^」(山本)

 「ホント、行きたくないんだけどなあ^^ しかたないので行きますかね^^^^」(大塚)

「え、マジですかあ^^ おふたりが行くなら、俺も行かないわけにいかないなあ^^^^ イヤだなあ^^」(目黒)

全力で“行きたいオーラ”を発散させることになるので、富山の皆様、またよろしくお願いしますw

そんな話をしているうちに、この店の常連さんたちが続々と入ってきた。皆、熱心なパズドラーらしく、山本さんの顔を見るなり「!!!!!!!!」となっている。人のいい店長のおかげか、店内にはじつにアットホームな空気に満たされているので、見知らぬお客さんどうしのコミュニケーションも盛んだ。俺たちも調子に乗って名刺をバラ撒き(笑)、彼らとの会話を楽しんだ。

そのうち、常連チームの紅一点と思しき女性が、石川五右衛門のダンジョン“大泥棒参上!”に挑戦し始めた。この方のランクは120くらいで、157の俺より若干低い。その様子を見た山本さんが、俺に向かってこんな提案をしてきた。

 「大塚さん、サタンは持っているくせに、石川五右衛門は倒していないんですよね? どう考えても、サタンのダンジョンのほうがきびしいのにw せっかくあちらの女性も挑んでいるんですから、大塚さんもやっちゃいましょうよ!!」

俺が「えっ!!!」と驚いていると、目黒が山本さんの意見に追随した。

 「そうっすよww 多くのパズドラーがいる空間で、しかも山本さんに見守られながら降臨ダンジョンに挑める機会なんて、なかなかないっすよ!!w」

言われてみれば確かに、この日の環境は、何かを成し遂げるためにパズドラの神が用意してくれた格好の闘技場のように思えた。いわば、テニスで言うところのウィンブルドン、ゴルフのオーガスタ、プロレスのマジソンスクウェアガーデン、高校球児の甲子園、サウザーの聖帝十字陵のようなものである。俺の心臓が、ブルルと奮えた。

 「うーーーん……確かに!!! いまここで倒さなくて、いつ五右衛門を倒すというのだ!!! よーし、俺はやる!! やってやる!!! 俺はそういう人間だ!!!

またまたどこかで聞いたことのあるセリフをぶっ放しながら、俺は“打倒! 石川五右衛門”のためのパーティー選別に入った。ネックとなるのは、火属性の石川五右衛門が苦手とする水属性のモンスターを、俺がほとんど育てていないこと……。つまり基本中の基本ができていないわけで、場当たり的にテキトーなメンツで水パーティーを作っても、五右衛門にたどり着く前にボコボコのケチョンケチョンにやられることが目に見えていた。とは言え、ヤケになってわざわざ火に弱いプラントアーミーズで特攻したり、「もうやだああああ!!!」と泣いてサタンパーティーで突撃するってのも芸がない話である。となれば、採るべき選択肢はひとつだけだ。

 「イシスのパーティーで突撃し、パズル力全開で一点突破するしかないですな」

俺から受け取ったスマホの画面を眺めながら、山本さんは力強く頷いた。

 「いいと思います!! これ、意外なほどサブメンバーも育っているので、コンボしだいではかなり少ないコンティニュー回数でいけると思いますよ!!」

これを聞いて、目黒が「うひひw」と笑う。

 「やっぱコンティニュー前提ですよねえw ま、魔法石は14個もあるようだし、なんとかなりそうですなあw」

俺、気色ばんで吐き捨てた。

「いやいや!! まずはノーコンクリアーを目指す!! ……最悪コンティニューに頼ることになっても、絶対に4個以内に収めてやるぜ!!!」

さあさあ、おもしろくなってきたぞ。

ここで重要となるのが、助っ人の選びかただ。コンボ命のパーティー編成なので、それを後押しする助っ人を頼みたいところ。攻撃力を重視するなら高レベルのホルスだろうが、あいにく助っ人リストに1匹たりともいない。い、いつもはバサバサとうるさいくらいいるのに、こういうときに限ってナゼ……。俺は嘆息した。

 「ホルスを連れていきたいのに、1羽もいないなんて……」

これを聞いて、目黒がニヤリと笑った。

 「だったら俺が、ホルスよりも強いギャンブルメイジをリーダーにしておきますよ。存分に使ってください」

俺、目黒を睨みつける。

「ギャンブルメイジ……って、7コンボ必須じゃねえか! 使いこなせるわけねーだろ!!」

すると山本さんが笑いながら、折衷案を出してきた。

「となればやはり、イシス×イシスでいくしかないでしょう! 攻撃力は多少落ちますけど安定感は抜群ですし、なによりあの微かな回復スキルに助けられるかもしれないしw」

うん、やっぱそうだよな。ここはイシス×イシスしかないよなー。俺はリストを見ながら、あるフレンドのイシスを選択した。

「いま助っ人リストにいるイシスの中で、もっとも強いのは池屋さんのですわw」

池屋さんとはもちろん、我が娘・プラン覚醒プランを描いてくれたイラストレーターの池屋さんのことだ。山本さんと目黒が、同時に「おお!!!w」と言った。

 「そりゃあいい!w 池屋さんのイシスを連れていくってのも、どこか運命的ですね!!w」

山本さんの笑顔が弾けた。

 「こりゃますます、勝たないといけなくなりましたな!!」

そう言って、目黒がうれしそうにビールを飲み干した。

うん、これはまさに運命の一戦だぞ。

この場所で、この人たちの中で、そしてこのパーティーメンバーで挑んで負けるわけにはいかないではないか!!

俺と石川五右衛門の、ガチンコ対決が始まった--。

次回に続く~!

……って、じつは僕、来週は海外出張で1週間まるまる日本にいないのです! なので続きは、早くても6月17日の月曜日ってことになりそう……。

「わざわざそんなときに続きモノを書くなんて!!!」

と言われちゃうかもしれませんが、どうかご容赦を……。

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大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman

大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
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■体裁:モノクロ272ページ

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メーカーガンホー・オンライン・エンターテイメント
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