【大塚角満の熱血パズドラ部!】第130回『愛しき人よ、もう一度』

2013-02-01 15:21 投稿

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パズル&ドラゴンズ

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●愛しき人よ、もう一度

今日はサラリとご報告だけしたら、家に帰ってヒンズースクワットを2000回してフテ寝しようと思います。

先日、身内のHがようやく『パズドラ』を始めた……という話を書いたが、順調にこのアプリのトリコとなり、あっという間に彼女のゲームライフ(超ゲーム好き)の中においてもっともヒエラルキーの高い存在になってしまった。しかし、パズドラーの誰もが通ってきた道だと思うがまだ連鎖をうまく作ることができず、2連鎖程度の儚い攻撃力で悪戦苦闘をしているのが現状だ。

そんな、パズル面でのテクニックが身に付く前に頼りになるのが“強いモンスター”である。脳筋的な力技で、少ない連鎖でも強烈な攻撃を叩き込んでくれるからなー。しかし彼女の実力では、良質なタマゴが落ちる可能性が高いスペシャルダンジョンや曜日ダンジョンにはまだまだ歯が立たないので(モノによるけどね)、現状、強いモンスターを手に入れるとなったら“アレ”に頼るしかないのだ。

 そう、“ガチャ”である。

とは言え、友情ガチャで手に入るモンスターには多くを望めないので、ここはやはりレアガチャを回したいところ。そして、できることなら神タイプのモンスターを引き当てたい。

「でもなぁ……」

俺はひとりごちた。オノレのこれまでの歩みを顧みるまでもなく、レアガチャにはモノの見事に見放されている。単行本『熱血パズドラ部』にその歴史が赤裸々に綴られているが、レアガチャの腹からまろび出てくるのはホワイトドラゴンやドリヤードばかりで、心から欲しいと願っているパールヴァティーちゃんやアマテラスなんてのはカケラも出てくる気配がない。引っ越してしまったのかもしれない。

それほど険しいレアガチャの道に、この新人パズドラーを引き込んでいいものだろうか? 虎の子の魔法石をはたいて出てきたのがフレイムゴーレムとかだったら、立ち直れなくなるのでは……?

そんな俺の心配を余所に、Hがこんなことを言ってきた。

「魔法石が5個あるけど、これならレアガチャが回せるんだよね??」

はっ! 気づかれてしまったか! ならばしかたない……。俺、しぶしぶと白状する。

「う、うん、回せる。……回せるけど、いいのが出てくるとは限らないよ」

しかし、Hはいまやすっかり乗り気で、レアガチャルームに入ろうとしていた。彼女は最初のレアガチャでヴァルキリーを引き当てているのだが、そのときの“成功体験”が脳ミソを支配しているようだ。その様子を見ていた身内の大学生・S君が、ニヤニヤ笑いながらこんなことを言った。

「そういうときに限って、アイスゴーレムとかが出るんだよねぇwww」

どうやら彼も、俺と同じことを考えていたらしい。この発言に、Hが噛みついた。

「ちょっと!! そういうこと言わないでよ!!! ホラ、もう回すからね!!」

プリプリしながら、Hがレアガチャのレバーに手をかけた。すると……。

「地味タマゴキタァァァァァアアアアアア!!!!wwwww」

笑いながら叫ぶ俺とS君。このタマゴから出てきたのは……!

「ア、アイスゴーレムwwwwww」と俺。

「ホ、ホントにデタwwwwwww」とS君。

「あんたらが呪いかけたからでしょ!!!!!!!」とH。そ、そんなこと言われたかて……(苦笑)。

これが、3日ほど前の出来事である。

Hはしばらくショックを引きずっていたが間もなく立ち直り、コツコツとダンジョンをクリアーして魔法石を貯めこみ始めた。序盤はダンジョンの難易度が低いので、魔法石も手に入れやすいのだ。

これならすぐに、レアガチャを回せるようになるだろう。

そんなことを思いながら何気なくレアガチャルームに入った俺は、まさにドンピシャのイベントが開催されていることを知った。

 『ゴッドフェス!』(2/1 18時まで)
 レアガチャで、シヴァ(☆5)、ロキ(☆5)を含む
 ☆5の東洋と北欧の神10種と
 フェス限定オーディン(2種)
 的中確率が超絶×3UP!!

ゴッドフェスやってたあああああああ!!!!! これぞまさに渡りに船!!! レアガチャを回すなら、このタイミングしかない!!! 俺はHに言った。

「ちょっと!! 神タイプが出やすくなるゴッドフェスやってるよ!! 24時間限定なので、回すならいましかないぞ!!」

言われたH、パァーと顔を輝かせるも、例のアイスゴーレムショックを引きずっているらしく、いつになく日和った発言をする。

「魔法石もちょうど5個あるので回したいけど、私はどうもレアガチャ運がないみたいで……」

さらに、Hはこう続けた。

「……なので、あんたが回してよ!! 熱血なんでしょ? パズドラ部なんでしょ!?」

えええええええ!! そんな責任重大な!! 俺、慌てふためいて上ずった声で叫ぶ。

「いやいや! 俺のレアガチャ運の悪さは有名だぜ!? いまだに、ずっと欲しいと願っているヴァティーちゃんが手に入ってないんだから!! 無理無理!!」

しかし、Hは引かなかった。「いいよそれでも! ホラ、回した回した!!」

けっきょく勢いに押されて、俺がHのレアガチャを回すことになってしまった。あーあ……。知らねえぞぉ……。

「ホワイトドラゴンが出ても、文句言うなよ……」

ブツブツ言いながらレアガチャに手をかけ、俺は一気にレバーを下げた。すると……。

「うおおおおお!!! 金だ!! 金のタマゴだ!!!! 神きたあああああ!!!」

俺は吠えた。Hも目を輝かせて「うそ!!? やったあああ!!!」と叫んでいる。でも、問題はここからだ。中身が重要なのだ! ヨミか……? それともオーディンか!? 見ると……。

「うわあああああああああああああっっっ!!!!!」

地獄の底にも響きそうな断末魔の叫びが、俺の口から飛び出した。耳をすませば、どこからかモーツァルトの『レクイエム ニ短調 K 626』が流れてきたかもしれない。

「え! なになに?? このコいいの!? 使えるの!!?」

浮き立つHのセリフも、俺には聞こえない。

「ヴァ、ヴァティーーーーーッ!!!! なぜいま!!! なぜここで!!!!>< どうして俺のときに出てくれねえんだあああああああ!!!!」

悔しかったので、俺もレアガチャを1回だけ回してみたけど、

ホントに寝る。

 

大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
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※大塚角満のブログ (Ameba)

 

■書名:パズル&ドラゴンズ モンスター図鑑
■発売:2012年12月19日
■価格:998円[税込]
■体裁:308ページ

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対応機種iOS/Android
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ジャンルRPG/パズル
メーカーガンホー・オンライン・エンターテイメント
公式サイトhttps://pad.gungho.jp/
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