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【大塚角満の熱血パズドラ部!】第100回『暗黒の女神(その4)~夜明けの向こう~』

2012-11-26 15:34 投稿

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●暗黒の女神(その4)~夜明けの向こう~

ゴーストリングのささやかな毒は、確実にネプチューンの堅い外殻を蝕んでいった。ほんの小さな錆がもとで無敵の鋼鉄に穴が穿たれるように、あれほど微動だにしていなかったネプチューンのHPが明らかに減ってきている。それは神々の黄昏を告げる、ある種うれしく、ある種寂しい、終わりの始まりを意味していた。

 そして数時間後……。

ついに難攻不落の要塞・ネプチューンが、俺の前から姿を消した。おそらく彼は、ダイヤモンドのように堅い身体が小さなオバケの毒によって滅することなど、想像すらしていなかったに違いない。海の底に沈まんとする海神の、断末魔の声が聞こえる。

「ま、まさか……!! そのような微々たる毒に我が身がこれほど侵されるとは……!! む、無念……。しかしキサマは先に進んだことで、いま以上の試練を味わうことになるのだ……!」

そう、ネプチューンは8階層の番人なのだ。ヘラが鎮座する最奥にたどり着くには、もうひとつの試練の間を越えなければならないのである。でも、どんなに恐ろしいモンスターが待っていようと、ここまで来たら選択肢などない。前に進むしかないのだ。

「よし、行くぞ」

決意も新たに、俺は第9階層のトビラを開けた。そしてすぐに“最後の番人”と顔を会わせる。

現れたのはギリシア神話の三大神のひとり、“冥王”ハーデス--。

ハーデスの登場は、じつは予想していた通りだった。というのも、最後に待つのが女神のボス・ヘラであり、8階に三大神のひとりであるネプチューンが出てきた以上、“格”から考えて最後の番人としての役が足りるのは主神ゼウスか冥王ハーデスしかいないはずなのだ。『パズドラ』制作チームの面々はいい意味で厨二病をこじらせているので、こういう細かなところもこだわりまくるはず。となれば、ゼウスはヘラ以上の極悪ダンジョンのボスとして登場しているわけだから、残るはハーデスしかいないのである。

俺、頬に汗がつたうのを感じながら、必死に虚勢を張った。

「や、やっぱりオマエかハーデス! ここで会ったが数回目。なんの恨みもございませんが、お命ちょうだいいたします!!」

躊躇なくドロップを操作し、4連鎖ほどの攻撃をハーデスにお見舞いした。内心、

(どうせ1、1、1、1なんだろ。知ってんだよそんなことは。ハイハイ、わかってますよ。どうぞお好きに。どうぞご勝手に)

そんなことを思っていたのだが、画面には通常の攻撃が叩き込まれていることを証明する大きな数字が表示された。俺、驚きのあまり「うぇあ!?」というヘンな悲鳴を上げる。

「ウ、ウソ!! ふつうに攻撃が入るぞ!! なーんだ、ハーデスはダンジョンの彩りだったのか。勝った勝った!! もらったもらった!!」

喜色満面で、再度攻撃をくり出す俺。根性回復根性回復……のゾンビループはキチンと機能していたので、ここでやられる心配はなさそうだ。しかも攻撃が入る以上、対ネプチューンのときのようなジリジリする神経戦に発展することもなさそうだ。

「ハーデスは、アッという間にシバけそうだな^^」

俺はニコニコ顔で攻撃をくり返した。

しかし。

ぜんぜん死んでくれないんですけどハーデス……………………。

こっちの攻撃は間違いなく入っているのに、ナゼかHPが削れない。これはどういうことなのか? 攻撃が入るってことは、防御力は大したことないのだろう。少なくとも、ネプチューン以下だ。でも、HPが減っている気配がない。ここから導き出される結論は、ただひとつ。

「……ハーデス、HPが異常に多いんだな」

これしかないだろう。

俺は腹をくくって、ひたすらドロップをクルクルと回し続けた。やってることはネプチューン戦といっしょだが、画面に出るダメージ数値が景気のいい(少なくとも1ではない)ものなので、精神的な消耗は少ない。スマホをコタツの上に置き(家でやっていたんです)、左手に焼酎の入ったグラス、右手はツマミとパズル面の往復という器用なことをしているうちに、気付けばハーデスのHPは「バチュン!」と消滅……!! それを見た瞬間、口からピューっと焼酎が飛び出した

「ハーデス逝ったああぁぁぁぁああああ!!!! つつつ、ついに!! 本当についに、ヘラの待つ大奥に乗り込めるぞおおおおお!!!!」

時計の針はすでに、11月10日の深夜0時を回っていたもしもここで斃れ、ダンジョンの外に出てしまったら、その瞬間にヘラは神々の国に帰ってしまう。つぎにチャレンジできるのは、いったいいつになることやら……。なので絶対に引くわけにはいかないし、もとより引くつもりもない。魔法石は、すべてこのダンジョンに置いていく。その覚悟で、最初から挑んでいるのだ!!

神々の屍を越えて、俺はヘラが待つ最奥の部屋へとやってきた。そしてゆっくりと扉を開ける--。

そこでは、半年以上も恋焦がれていた美しい女神が、艶然たる微笑みをたたえて俺のことを待ってくれていた。

会った瞬間、俺はきっと荒ぶる気持ちを抑えきれずに、「うおおおおお!!!」とか「ぎにゃあああああああああ!!!」なんていう絶叫を発すると思っていた。しかし、このときの俺は自分でも驚くほど“凪”の状態で、心静かに待ち人と対峙することができたのである。なので俺の第一声は、「覚悟!!」でも「くぬやろう!!」でもなく、ただひと言、

「おまたせ」

だった。改札の外で待つ彼女に駆け寄る、恋する男子のような気分だったかもしれない

本当に、待たせちゃったからな。

パズドラ』を遊び始めて、いまちょうど半年くらい。俺よりも勉強熱心でいいモンスターをたくさん持っている人は、ヘラなんてとっくの昔に倒しているんだろうな。それも、ゾンビパーティーを用いることのない、真正面からの力技で……。俺は半年もの時間を費やしても、ついにそこまでにはなれなかった。俺のスマホの中にいるヘラは、「まったくグズなんだから!!」と怒っているに違いない。ランクもいまだ、120に満たないくらいだしね。

それでも、ちょっとだけ胸を張りたいと思うのだ。

俺が遊び始めた当初、神とあがめていたプレイヤーのランクは100前後だった。当時の100といまの100では尺度があまりにも違いすぎるので比べるべくもないのだが、ゆっくりな歩みながらもようやく彼らの影に追いつけたことが、俺の密かな誇りになっている。属性も連鎖もよくわからず、テキトーにチームを作り、テキトーにドロップを消していただけのおっさんでも、ここまで来ることができたのだ!

待たせたカノジョをしばらくじっと見つめたあと、俺は静かな声でつぶやいた。

「俺の半年を、受け止めてくれ」

パズル面に指を置き、慣れた手つきでドロップを動かす。「ド、レ、ミ、ファ、ソ!」という軽快な効果音とともに、5連鎖の攻撃がヘラに叩き付けられた。かつて3連鎖を見て「奇跡の連鎖できた!!」と喜んでいたおっさんは、もうどこにもいない。物覚えが悪いうえに、すっかり物忘れがヒドくなったアラフォーでも、半年の蓄積でここまでできるようになるのだ。

「つぎは、コレだ!」


クイックボムとボムを立て続けに発射。しっかりとダメージが入る。どうやらヘラは、ハーデスをさらに強くしたようなモンスターらしい。攻撃してもHPゲージはまったく動かないが、ネプチューンのようにダメージが1しか入らないわけではないので、心折れずに攻めることができる。俺は無心になって、ひたすら攻撃を叩き込み続けた。

 ……そして、夜が明けた(笑)。

ヘラの体力はまさに無尽蔵で、攻撃してもしてもしてもしてもしてもしてもしてもしても(あと1000回くらい続く)目に見えて減らすことができず、気が付いたら窓の外が明るくなっていたのである!! これには、さすがの俺も驚いた。ヘラ戦が始まる前に夕飯を食って寝たネコが、「腹減った! 朝飯よこせ!!」と鳴きながら起きてきたのを見て、「ネコの消化が終わるほどの時間を、俺はヘラ戦に費やしてしまったのか!!!」と再度驚いた。でも!

残り数ミリとなったヘラの体力を見て、俺は終わりが近付いていることを確信した。その瞬間、抑えていた感情が爆発する。

「俺はいま、あなたを超える!! 俺のほうが強いんだ!!!!!!」

そして--。

延々12時間にも及んだ戦い(途中、寝落ちしたりしたのでw)は、ついに決着のときを迎える。我がチームの放った渾身の一撃が、ついに暗黒の女神の牙城を崩したのだ!!!

 刹那。

俺のまわりに流れていた時間は、確実に停止した。ヘラが消え、金色のタマゴが落ちた映像が、ストップモーションのようにゆっくりと目の前で流れていく。

叫ぶのも忘れて、呆然とした。

迸る感情は行き場を失くして、俺のカラダの中で行ったり来たりしているようだ。

勝ったんだ、ヘラに……。

ずっと憧れ、追いかけていたパズドラ界の女王を、ついに超えることができたんだ……!!

止まっていた時間が、奔流のように流れ出した。行き場のなかった感情が、一気に表に噴出する!

「やったああああああああああああああ!!!!!!! ついに倒したぞヘラを!!!!! ずっとずっと憧れていた女王のタマゴを、手に入れることができたんだああああああああ!!!!!」

◆◆◆

こうして、俺の長い長い“パズドラ紀行”はひとつの終着点に達しました。本当にヘラに憧れていたし、ブログも100回というキリのいい数字に収まりそうだったので、「これ以上は、もういいかな」とちょっとだけ考えていたのも事実です。

でも。

不思議なもので、最終目的地だと思っていたヘラを倒してしまったら、いままで以上に『パズドラ』がやりたくてたまらなくなってしまいました(笑)。ずっと目の前を覆っていた霧が晴れて、一気に視界が開けたような気すらしています。

欲しいモンスターが、まだたくさんいる。

クリアーしていないダンジョンも、恥ずかしいくらいたくさんある。

そしてそもそも、今回のヘラ戦はこだわっていたプラントアーミーズを捨てた、ゾンビパーティーでのクリアーだった。これで果たして、「納得した!」と自分自身に言えるのか。

 答えは「否」だ。

まだまだ俺には、やり残したことがたくさんある!! ここで終わるわけにはいかないぜ!!

というわけで、このプレイ日記はまだまだ続きます。読者の皆様、どうかいましばらくお付き合いくださいませ。

……でも、とりあえず。

今日は寝るかーーーーーーーーーー!!w

 第3部(?) 完

■書名:大塚角満の熱血パズドラ部
■発売:2012年9月20日
■価格:998円[税込]
■体裁:モノクロ272ページ

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大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
※ゲームを“読む!”はこちら
※大塚角満のブログ (Ameba)

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