GREEの世界市場への挑戦が本格的に始まる! 大手7社のゲームメーカーが参加しての記者会見が開催
2011-12-06 14:59 投稿
●日本のゲームの価値が認められるために
2011年12月6日、都内にてグリーによるグローバルプラットフォームに関する記者会見が行われた。すでにお伝えしている通り、 グリーは世界共通規格のグローバルプラットフォームとして“GREE Platform”を展開していくことを明確にしているが、会見は“GREE Platform”の詳細を説明すべく開催されたもの。カプコン、コーエーテクモゲームス、KONAMI、スクウェア・エニックス、セガ、タイトー、バン ダイナムコゲームスという国内大手7社が参加しての会見は(スクウェア・エニックスはビデオメッセージでの参加)、さながらグリーと日本の大手ゲームメー カーによる、「世界市場へ挑戦する!」というメッセージのようにも見えた。
▲グリーと大手7社のゲームメーカーががっちりとタッグを組んだ。 |
2011年4月に買収したOpenFeintとGREEプラットフォームを統合し、全世界で 1億5000万ユーザー数を擁するようになる“GREE Platform”。会見では、まずはグリーの田中良和代表取締役社長が登壇し、日本における現時点でのGREEの会員数が2700万ユーザーを越え、モ バイルにシフトした2007年以降、急激に会員数を伸ばしていると説明。さらに、今後はスマートフォンにより注力していくとの方針を明らかにした。スマー トフォンへの注力の根拠となるのは、その急激な普及ぶり。2008年にiPhoneが発売されて、いまやスマートフォンは世界で11億台普及。2015年 には47億台まで増加する見込みだというのだ。“GREE Platform”は、加速度的に増えるスマートフォンユーザーを受けて、グローバルプラットフォーム化を推し進めるものだ。「GREEのビジネスモデル はユニークで、SNSとプラットフォーム、ゲームを一手に提供するのは世界でもほかにあまり例がありません。我々にしか実現できないサービスがあるんで す。日本でのGREEの成功をグローバルにもっていくことは必ずできると信じています」(田中氏)と、世界市場への成功に自信のほどを見せた。
GREEとOpenFeintがひとつのプラットフォームになることで、「世界中のユーザーとデベロッパーにとって魅力的なプラットフォームを創出する」という田中氏。田中氏が挙げる、4つのポイントは以下の通りだ。
・グローバル⇒1億5000万ユーザーに対して、容易にアプリの配信が可能
・コスト⇒グローバル市場に向けたアプリの開発コストを最小化
・ノウハウ⇒GREEの技術、ノウハウを世界中のデベロッパーに提供
・ARPU※⇒高ARPUを誇る日本市場に、世界中から配信可能
※ARPU:加入者ひとりあたりの月間売上高
要約すると、“GREE Platform”は世界1億5000万ユーザーに向けてアプリが配信できるスケールメリットがあり、ひとつのプラットフォームであるためにコストの最小 化も図れるということだ。多くのゲームメーカーが、その点で“GREE Platform”を魅力に感じており、今回の大手ゲームメーカー7社との合同発表に結実したのだと思われる。「ゲームを提供していただいて、全世界へ向 けてのプラットフォームを成功させていきたい」と田中氏は語る。田中氏が掲げる“GREE Platform”のユーザー数の目標は、「つぎの1年間で3億を、ここ数年で10億を」とのこと。いまのGREEの勢いを見ていると、実現は難しくない ようにも思われる。
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田中氏についで、グリー 執行役員 メディア事業本部長 吉田大成氏より“GREE Platform”の詳細が語られた。「スマートフォン市場は今年の6月から10月までの4ヵ月間で、655%の成長」、「スマートフォンでの消費が月額 約20億コインとなるタイトルも登場した」など、まずは華々しい数字を披露した吉田氏は、GREEとOpenFeintとの統合に関しては、「それぞれの よさを活かして相乗効果を生み出す」とコメント。グローバルプラットフォームでデベロッパーのグローバル進出を協力支援し、「一度の開発と最小限のコスト で、ソーシャルアプリを世界中に配信可能になる」(吉田氏)とのメリットを語った。
統合によって展開される“GREE Platform”では、アプリポータルやダッシュボード、SNSをひとつに統合し、世界中で共通の体験を実現する予定。サポート言語も拡大され、日本 語、英語、中国語など14カ国の言語に対応していくとのこと。「多くのユーザーにさまざまなゲーム体験を提供していきたいです。スマートフォンの未来が広 がる体験を提供していきます」と吉田氏は力強く語る。今後グリーでは、人気内製ソーシャルゲームのスマートフォン化や、グローバル化、新タイトルの投入な ども予定しているとのことだ。
なお、グリーでは、“GREE Platform”のグローバル対応に先立ち、ゲームをいち早く紹介するための特別サイトを本日(2011年12月6日)より開設(⇒こちら)。アプリの情報は今後随時こちらのサイトで提供されるとのことだ。
記者会見ではこのあと、ゲームメーカーによる“GREE Platform”向けタイトルの紹介が行われた。詳細は別記事(⇒こちら)をご参照のこと。
最後に行われた質疑応答では、グリーの田中社長が自身の思いを語るというひとコマも。「本 日、日本を代表するゲームメーカーの方々にご同席していただいて、本当にうれしく思います。私も、小学校の1~2年くらいにファミコンが発売されて、朝か ら晩までゲームばかりを遊んでいる子どもでした。子どものころから日本のゲームはすばらしいと思っていたのですが、いろんなメディアで“ゲームばかりを やっていていいのか?”と書かれていて、子どもながらに自分の愛してやまないゲームがこんなにバッシングを浴びるのはなぜだろう? という気持ちでいまし た。時代を経て、いまグローバルプラットフォームとして日本を代表するメーカーさんといっしょにゲームを提供できるのは、私個人としてはうれしい出来事だ と思っています。いまでも、“ソーシャルゲームばっかり!”と、私が20年前に聞いたのと同じようなことが言われていますが、“ゲームはすばらしいものな んだ、世界に誇れるものなんだ!”というのを訴えていけるのが、グローバルなプラットフォームを作って、世界中で日本のゲームが遊ばれているという事実を 持って、価値が認められるということを証明していきたいと思っています。それにより、ゲームが日本を代表するすばらしい産業、すばらしいエンターテインメ ント、すばらしい文化だということが理解してもらえるのかなと思っています」(田中氏)とのことだ。
グリーとゲームメーカーによる世界市場への挑戦が始まる!
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