今年も開催“I Love iPhone” サプライズ発表連発のなかでひときわ輝いたのは“ネコミミ”!?
2011-09-16 20:48 投稿
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●各社がサプライズ発表を連発
2011年9月16日、東京ゲームショウ2011のイベントブースで行われた“I Love iPhone in Tokyo Game Show”の模様をお届けする。未公開のタイトルや、今後の予定、さらに未知の技術を用いた製品など驚きの発表が連発した。
タイトー ON!AIR事業部
ゲームデザイナー 石田礼輔氏
石田氏は自身の最新作、『グルーヴコースター』を紹介。「海外のメディアなどでは“リズムゲーム”という表現もされていますが、タイトーとしては新しいゲームジャンル“グルーヴゲーム”として紹介したいと思います。」(石田)
今回はそんな『グルーヴコースター』が近日中のバージョンアップで新曲を追加することを発表した。「追加要素があったときにユーザーさんが気になるのは無料かどうかだと思うんですが、有料も無料も両方あります。このほかにもバージョンアップは予定しています。そういった情報はオフィシャルサイトやFacebookで告知していますので」(石田) 追加楽曲には『ダライアスバースト』人気曲“Hello 31337”などがあるそう。
そして石田氏からは最後にもうひとつサプライズが。「タイトーからは『グルーヴコースター』以外にもいろいろなアプリを出しています。オリジナルタイトル以外にもコンシューマーゲーム機の移植作も用意しています。例えばこんな……」と石田氏の言葉とともにスクリーンに映し出されたのは、ドット絵で描かれた赤い戦闘機。「僕も大好きな作品です。『インフィニティジーン』にもオマージュとして使わせてもらいました。それではこれからもタイトーのiPhoneアプリをよろしくお願いします」(石田)
セガ 源平大戦絵巻開発チーム
悪徳プロモーター キラ★ロッソ氏 平家の末裔 新小田夢童氏
セガは『源平大戦絵巻』ではおなじみのキラ★ロッソ氏と新小田夢童氏のふたりが同作を紹介。キラ★ロッソ氏がゲームシステムなどを丁寧に紹介してくれるのだが、その間新小田夢童氏はステージ中央でポーズを取り続けるだけ。正直、カメラでスクリーンの画像を押さえたい記者としては邪魔でしかないのだが(笑)。
ひととおり紹介が終わると、本作の実績として“日本国内で10万ダウンロード達成”、“9月より全世界で配信を開始”したことなどを発表した。また、毎月の恒例となりつつある無料アップデートをまた予定しているようで、9月末から10月上旬にかけて実施されるアップデートでは新曲、新ステージの追加、さらなるバランス調整が行われるようだ。
ここでセガからもサプライズ発表が。なんと『源平大戦絵巻』の続編を開発中だと言うのだ。新作は『百鬼大戦絵巻』。公開されたのはわずかな点数のスクリーンショットのみだが、インパクトは抜群。ぜひ以下をご覧いただきたい。
キラ★ロッソ氏は「これからも純和風テイストで世界に挑戦し続けたいですね」と締めくくろうとしたところ、突如聞いたことのない声が壇上から聞こえてきた。「平家界のチャングンソクです。今日は暑い中こんなにたくさんの人に来ていただいてありがたい限りですな〜」(新小田) これまでどんなイベントでも声を発することのなかった新小田夢童氏がついにしゃべったのだ。全員があっけに取られる中、キラ★ロッソ氏の「おまえ、しゃべれるんかー!」という突っ込みでセガの発表は幕を閉じた。
ゲームロフト
ビジネス部 PRマネージャー 稲葉芳恵氏
iPhone3Gの発売以降アプリを配信し続けているゲームロフトは、もはやiPhoneアプリ界の大御所と言っていい。現在では世界100ヵ国にアプリを配信し、配信数も90タイトルを数える。そんなゲームロフトのここ最近の新たな方向性が“フリーミアムゲーム”である。その代表作が人気ゴルフゲームの最新作『レッツ! ゴルフ3』だ。アプリのダウンロード料金を無料とし、プレイヤーそれぞれがゲーム内容を自由に選択できるシステムとしているのだそう。もともと多作なゲームロフトだが、タイトル数はこれからも増やしていくようで、今年中に約15タイトルの配信を目指しているようだ。
そしてゲームロフトからもこの秋冬に配信される新作が2本紹介された。1本はFPS(一人称シューティング)『モダンコンバット3』。これまで以上に美しいグラフィックがさらなる臨場感と迫力を生み出していた。また、人気のマルチプレイヤーモードも同時参加人数が増えるなど強化されるようだ。もう1本は『ギャングスター リオ』。こちらも人気シリーズの最新作。リオデジャネイロを舞台にバイオレンスなギャングライフを楽しめる。本作からはナイトクラブや病院などの建物にはいれるようになり、さらに充実した箱庭ライフを送ることができそうだ。最新作の情報はゲームロフトのTwitterアカウントややFacebookページでも告知しているので、気になる人はフォローしてみよう。
コナミデジタルエンタテインメント
SNS事業統括室 樺沢尋之氏
コナミは、“KONAMI×音楽シミュレーション×iOS”として自社の音楽シミュレーションの販売戦略を説明。2010年に配信した『jubeat plus』は現在App Storeで3000件のレビューが付き、その3分の2が★5つという人気アプリだ。樺澤氏はこの成功の理由を3つ挙げた。
1、Free to Play
音楽シミュレーションはアクションやRPGとくらべて見た目のインパクトが弱いが、一度でも遊んでもらえばおもしろさがすぐに伝わりやすい。
2、タッチパネルと音楽シミュレーションの相性の良さ
3、In App Purchaseによる、恒常的な課金導線の確保
アプリ内で新しい楽曲パックの配信を告知するなど、好きな人にどんどん買ってもらえるようなシステムを構築。
『jubeat plus』は今後も楽曲パックを追加して行く予定だが、次回はAKB48のメンバーによるユニット“渡り廊下走り隊7”の“へたっぴウインク”を収録した楽曲パックが配信予定と発表された。
そしてコナミの隠し玉は『REFLEC BEAT plus』。昨年の『jubeat plus』に引き続いてTGSでの新作発表となった。本作に関しては詳細はこちらの記事を参照してほしい。なお、『REFLEC BEAT plus』の配信は2011年内を予定している。
タカラトミーエンタメディア
デジタルメディア部 プロデューサー 森下将和氏
タカラトミーエンタメディアからは社と少し毛色の違う、親子で楽しめるゲーム『ファミリーアップス』が紹介された。「直感的な操作にしたことで子供に学ぶことの楽しさを知ってもらいたい」と語る森下氏。アップデートも子供の成長に合わせて行ってほしいとしている。また、ただの知育アプリと違うのは“仕事”を意識している点。小さいころから“仕事”を身近に感じてもらいたいという森下氏の心遣いから実装したのだそうだ。
現状のダウンロード数は約5万。大丸松坂屋を初めとした企業パートナーも着実に増やしている。ダウンロード数の目標は初年度で20万ダウンロード。国内でナンバーワンのキッズ&ファミリープラットフォームになりたい、と森下氏。
チュンソフト
事業推進部 谷口浩子氏
登場するや否や、「ほかのメーカーさんのアプリがかっこいいなあと思って観ていたんですけど、うちのゲームは動きません(笑)」とおどける谷口氏であったが、持ってきたタイトルは強烈。コンシューマーで人気を博した『428 〜封鎖された渋谷で〜』のiOS版をステージ上で披露した。
「移植に際して、とくに操作感にはこだわりました。通勤電車でも快適にプレイできるインターフェイスを目指して、片手で簡単に操作ができます」(谷口)ステージ上ではデモプレイも行われたが、プレイヤーが緊張のため汗をかいて少しタッチパネルの反応が悪かった以外はじつにスムーズに動作していた。
谷口氏は「『428』で反響があれば、ほかのサウンドノベルもiOSに持ってこれると思いますので、まずは『428』をぜひよろしくお願いします」とかわいらしくお願いして発表を終えた。
Neurowear
加賀谷友典
各社がアプリゲームを紹介する中、いちばんの変り種かつ衝撃的だったのがこの“Neurowear”の発表だった。加賀谷氏が求めたのは未来のコミュニケーション。目や口以外の使っていない部分でコミュニケーションをとりたいと考え、そして生まれたのが“necomimi”、つまり“ネコミミ”だ。
しかしあなどるなかれ、このネコミミは“ニューロコミュニケーションマシン”と呼ばれるもので、なんとそのときの脳波に反応してネコミミがさまざまにアクションするのだ。
このネコミミを作るにあたって、加賀谷氏が行ったことは以下のとおり。あえて箇条書きで流れを説明する。
猫ミミについて調べてみた
↓
購入できるネコミミをすべて入手した
↓
実際に試してみた
↓
動きの検証を行った
↓
でもこれやっていいの?
↓
こんなのうけるの?
↓
よしとりあえず、脳波に反応する機械を作ってみよう
↓
作ってみたらおもしろかった
↓
試作機でのデモ
↓
動く
↓
すごくおもしろい!
このような流れで完成したネコミミだが、なんとまだ発売されていないにも関わらず、応援してくれるクリエイターがすでにいると言うのだ。ひとりはシムシティを手がけたゲームクリエイターのウィル・ライト。そしてもうひとりは作曲家の坂本龍一。ステージ上ではふたりがネコミミをつけ、その動作を楽しんでいる様子を上映。ネコミミ恐るべしである。
気になるこのネコミミ、発売日の問い合わせが世界中からくるらしく、現在は2012年発売予定で動いているとのことだ。そしてスマートフォンアプリとの連動機能も予定しているようで、アプリでは脳波の波形などを見ることができるようになるようだ。
APPLIYA
新城健一
イベントのラストに、司会進行を勤めたAPPLIYAの新城健一氏が、ゲームアプリのランキングをもとに、ゲームアプリのありかたに対しての考察を発表した。
考察のもとになるランキングデータは、App StoreのゲームランキングTOP20に長期間ランクインしていたタイトルと、そのタイトルの開発メーカー、価格、ランクインしていた日数をまとめたもの。新城氏は、このデータを参照しながら、ランクインした海外メーカーの数と日本メーカーの数や、アプリの価格、課金方式などを比較し、ゲームアプリのあり方がどう変化しているかを分析。そして「現在売れているゲームアプリのほとんどは、IAP(In-App Purchase ※アプリ内課金)を採用したタイトルである」とまとめ、国内メーカーにとって有益になるデータを示した。新城氏は、最後に「国内メーカーの応援を第一に考え、これからも活動していく」という旨を述べ、”I Love iPhone in Tokyo Game Show”を締めくくった。
▲新城氏は「ゲーム産業から日本を活性化するというビジョンを掲げ、そのために尽力していく」と力強い意思を表明。
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