人気アプリの夢の共演『パズドラ』コラボについて『太鼓の達人プラス』開発者2名にインタビュー
2012-08-29 21:29 投稿
●太鼓チームも大好きだという『パズドラ』との相互コラボ制作現場
バンダイナムコゲームスのiPhoneアプリ『太鼓の達人プラス』が、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下:ガンホー)から配信中のiPhoneアプリ『パズル&ドラゴンズ(以下、パズドラ)』とのコラボレーションが、2012年8月10日~8月26日の期間中に実施された。今回のコラボは、どのようにして実現したのか? また、ユーザーの反応はどうだったのか? 前回お伝えした『パズドラ』のプロデューサー山本大介氏にインタビューに続き、バンダイナムコスタジオの『太鼓の達人』シリーズのスマートフォン統括プロデューサー西本 泰大氏と、ビジュアルアートディレクターの笹岡 武仁氏のおふたりにインタビューを敢行した。前回記事と合わせて見てほしい!
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※『パズル&ドラゴンズ』×『太鼓の達人プラス』コラボの経緯は? ガンホー山本プロデューサーに直撃
――楽しいコラボになりましたね!
西本:そうですね! 我々としても楽しい仕掛けができてとても嬉しく思います。『太鼓の達人プラス』開発スタッフにはもともと『パズドラ』ファンが多かったですしね。
――ガンホーの山本さんからは「デザイナーの皆さんが『パズドラ』をやりこんでくれていた」とお聞きしました!
笹岡:デザイナーのみんなもそうなんですが、それ以上に私がハマってましてね、通勤中ずっとやってます。電車を乗り過ごしたりした経験もありますから(笑)。
西本:そんな状態でコラボの話がきたら「やらせてくれ!」ってなりますよ(笑)。
――そりゃそうですよね。好きなゲームにご自身が手掛けたキャラが登場していかがでした?
笹岡:嬉しい限りですよ!
西本:山本さんはアツイ方でしたよ。ゲームをおもしく作りたいと言う意気込みが非常に強いかたですね。僕は今までコンシューマゲームを担当していましたが、ソーシャルゲームにもとても興味があって、『太鼓の達人』シリーズのスマートフォン版を担当することになり色々面白いことをしたいなと思っていて。「さぁ、何をしようかな?」と思っていたところ、『パズドラ』が登場したんです。「おい、これちょっとおもしろいよ!」、「操作感が新鮮で指先が気持ちいいよ」という感じで社内にも、あっという間に広まってました。配信されて以来ずっとランキングトップだったじゃないですか? 個人的にすごく注目していましたし、何よりゲームがとても面白くて、開発のモチベーションにも繋がりましたね。
――コラボのお話を受けたきっかけは?
西本:『太鼓の達人プラス』が配信されてから丸2年が経つんですね、だからどんどん挑戦したくて。400万ダウンロード記念という節目があったので、「なにかしなくちゃ!」っていう気持ちがすごいあったんです。スマートフォン向けのゲーム全体で盛り上がっていきたい、っていう思いもあって、他の人気アプリとのコラボが出来ないかな、と思っていました。
――具体的にコラボのお話はどのように進めたんですか?
西本:とってもラフでしたね。「何かをやりましょうか」、「じゃあやっちゃいましょう!」って感じ(笑)。
――そんなノリで決まっちゃうんですね(笑)
笹岡:その代わり、社内調整は大変ですけどね(笑)。
西本:ガンホーさんにはすごくスピーディに対応していただき助かりました。たとえば、『太鼓の達人プラス』を遊ぶと『パズドラ』のほうで“どんちゃん”が入手できるなんてアイデアが出たとき、「ガンホーさんに作る手間が増えちゃうかなぁ?」って思ったんですが、山本さんに話をしたら、すぐにやっていただけて「えぇ!? いいの?」みたいな感じでした(笑)。
――えぇいいの!? ってかんじですね! どんちゃん以外の4キャラは?
西本:今年の夏に出たばかりのニンテンドー3DS専用ソフトの『太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ』に登場する敵キャラクターなんです。“ドラゴン”つながりですし、太鼓の達人が珍しく「ファンタジー」な世界観のタイトルなので、合うかなー、って。太鼓のキャラクタってどんちゃん以外の敵キャラクターも実はとっても個性豊かなので、この機会にちょっと見せちゃおう!ってなりました。
笹岡:そこで問題がひとつあったんです。『パズドラ』ではモンスターが進化をして姿が変わるじゃないですか。『太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ』では進化とかしないので、進化版のイラストを新たに書き起こすことになったんです。でも、デザイナーもノリノリでやってくれて、こんなゴージャスな進化キャラができました。
▲『パズドラ』用に書き下ろした『太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ』に登場する敵キャラの進化版イラスト。この進化版が登場するのは『パズドラ』のみ!
笹岡:これって、オリジナルであるはずの『太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ』には一切でてこないんです。なので、この進化キャラたちは『パズドラ』でしか見られないレアキャラ。コラボならではのことなのでキャラクターデザインも楽しくできました。
――不思議ですよね。『パズドラ』に登場させる際のキャラの属性はどう決められたんですか?
西本:システム要素に関しては、ガンホーさんに決めてもらいました。ゲームバランスの調整もありますしね。
笹岡:もともと『太鼓の達人 ちびドラゴンと不思議なオーブ』にもオーブの属性があるので、敵キャラには属性別っぽいデザインになっています。多少異なる部分もありますが“どんちゃん”の属性に神々しい“光”をあててもらったのはうれしい限りですね。
――『太鼓の達人プラス』側のコラボ内容はどうやって決まったんですか?
西本:『太鼓の達人』シリーズといえばやはり演奏ゲームなので、『パズドラ』の曲を遊べるようにしよう、ってのは決まってました。でも、それじゃまだつまらない。コンシューマゲームのコラボですと、ほかのタイトルのセーブデータを読み込んで連携したりとかがあったじゃないですか? それと同じようなことができればおもしろいなと思ったんです。スマホでも似たような事が可能だったので、今回のような相互コラボが実現しました。
▲『太鼓の達人プラス』でコラボ曲となる『パズドラ』のボス曲をクリアーすると、データを送信する項目が表示される。データ送信後、任意で『パズドラ』を起動できる機能が盛り込まれているのだ。
笹岡:今回演奏できる曲は「ボス曲」なんですが、演奏できる曲を選ぶにあたって、一番盛り上がる曲がいいなと思って「ボス曲」になりました。この曲が緊張感があって盛り上がりますし、カッコ良いですよね。
――実装されたものをプレイしてみていかがでしたか?
西本:しっくりきましたね! しっくり来すぎて、もっと色々やりたくなりました。たとえば、音符がいつものどんちゃんじゃなくて、『パズドラ』のドロップみたいなのにしてみたりね。あとは、探索要素で、音符のないところでも、何かをしたら何かが起こるとか。やり残した事もまだまだあるので、またこういったコラボをしていければいいなと思っています。
――うわー! それはやってみたい! 逆にコラボの開発で苦労されたところなどは?
西本:苦労……苦労かぁ……。ガンホーさんとの連携も含めて、企画もデバックも楽しんでやれましたね。「うぉぉ、どんちゃん出てるよ!」とか騒いだり(笑)。そういった面でいえば、楽しいことばかりで苦労は感じられませんでしたよ。
笹岡:『パズドラ』の画面にどんちゃんが出ただけでスタッフのみんな大騒ぎでしたね。書き下ろしも上がってくるのめちゃ早かったし(笑)ノリノリでした。
西本:強いて苦労話をあげるとするならば……たくさん書類を書いた事ぐらいですかね(笑)。
――コラボ期間を終えて、アプリのDL数とかランキングなどに影響はありましたか? 感想などをどうぞ。
西本:とても出来て良かったと思います。コラボの効果もすごく「良いカンジ♪」で、とくに『パズドラ』楽曲のスコアーランキングが凄いんですよ! 難易度“おに”でフルコンボを叩き出しても100位以内に入れないくらいハイレベルで。ほとんど“良”のタイミングで叩かないとダメで、“可”を取った瞬間終わりっていうレベルです。おかしいなぁ……かなり難しく設定したのになぁ。
――僕もかなりやり込んだのにランキングに入れなかったのは……そういうことだったのか!
西本:『パズドラ』も『太鼓の達人』も小さなお子さんのプレイヤーが多いですし、“やさしい”は簡単にしようっていうのがありましたが、そのかわり“おに”は難しめにしたんです。これまでの曲のなかでも相当難しい部類に入りますけど……。『パズドラ』好きのユーザーさんで『太鼓の達人』ユーザーさんがたくさんいらっしゃったのでしょうか(笑)。
西本:フルコンボは当たり前なんですね。
――ちなみに、おふたりはもちろん100位以内に入ってらっしゃるんですよね?(笑)
西本:いやぁ……なんていうか、すいませんって感じです(笑)。笹岡ならいけるんじゃないかな?
笹岡:えっ? いまやるんですか!? 私も無理ですよ(笑)
▲じっさいに笹岡氏に難易度“おに”をプレイしてもらった。コンボが続くも、カメラの前でのプレイはかなりのプレッシャーがかかってしまいミスを連発。残念!
――コラボ期間が終了しましたが、今後プレイできることはないんでしょうか?
西本:終了してしまうと短かったですねー! ただ、リクエストをしていただければ、「またつぎも!」って考えてもいますので。たくさんお声をいただければ、なにかあるかもしれませんね(笑)。それに、ガンホーの山本さんとも「好評だったら、またぜひとも次をやりましょう!」っていう話をしてますので、チャンスがあればぜひやりたいですね。
――ぜひ! コラボ以外では今後どんな展開をしていく予定ですか?
西本:演奏ゲームの部分に関しては、どんどん新曲を増やしていきたいと思っています。もっといろいろ紅白パックとか、夏パックとか季節や時期に合わせた楽曲パック配信もやってみたいですね。それ以外には今後、ちょっとまったりと長く遊べるものっていうのをやれたらなぁと思っています。
笹岡:本当に楽しかったので、またやりたいですね。つぎは『太鼓の達人』のオールスターキャストで出したいです!
――楽しみにしています! 本日はありがとうございました!
▲西本 泰大氏(左)スマートフォン版『太鼓の達人』のプロデューサー。笹岡 武仁氏(右)『太鼓の達人』の立ち上げから携わり、太鼓に関する製品のアートディレクションを担当。
【パズル&ドラゴンズ】
メーカー:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
配信日:配信中
価格:無料(アプリ内課金あり)
対応機種:iPhone/iPod touch/iPad iOS4.1以降の対応機種
著作権:(C) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
メーカー:バンダイナムコゲームス
配信日:配信中
価格:無料(アプリ内課金あり)
対応機種: iPhone、iPod touch および iPad 互換iOS 3.1 以降が必要
著作権:(C) 2012NBGI
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