レビュー
投稿日2020.09.13
音色に乗せて描く生命の起源
宇宙に変化をもたらす触媒。
その正体は不活性な存在でありながらも潜在力に満ち溢れ、音楽のチカラをによって命を開花させる不思議な生命体だった。
本記事で紹介する『ララバイ・オブ・ライフ』は、音波に反応する多彩なギミックを操り、音を発する仲間たちを集めて宇宙を切り開いていくパズルアクションゲームだ。
ゲームの見どころ
●音の波長を合わせてギミックを解くパズル
●ステージセレクト画面に記された冒険の意味
音の波長を合わせてギミックを解くパズル
カラフルな惑星に生息するのは音を司る生命の源たち。
それと同じ音の波長を当てて覚醒、仲間と音を増やしながら誰も知らない生命誕生の物語を追っていくのが本作の目的だ。
冒頭、小さなコアの中で音というチカラを手に入れ広大な宇宙に飛び出していく体験は生命の力強さを感じさせる。
プレイヤーキャラクターが奏でる音と仲間たちが有する音。
本作には大きくわけて2系統の音があり、行く手を阻むギミックに記された記号と同じ音波を与えることで解除していく。
また、狭くて通れない隙間でも音波なら抜けられるし、仲間と離れて双方向からギミックを操り壁を突破。1度異なるポイントに音波を反響させるなど、発想力が試される解除方法も多数登場する。
複雑になっていくだけでなく、時差のある音波をタイミングよく合わせていく感覚はリズムゲームのようでおもしろいぞ。
ステージセレクト画面に記された冒険の意味
新たな生命の起源をたどっていく本作だが明確なストーリー説明はまったくない。
しかし1点、この曖昧な世界観を知るための数少ないヒントがステージセレクト画面に記されている。
冒頭、単細胞のような主人公が音を得て覚醒するステージには“創作”。
さまざまな音というチカラを使いこなしていく2つ目のステージ名は“力”、音を弦に響かせ離れたギミックを解く3つ目のステージ名に“調和”とあるように、生命の誕生から進化の過程を感じさせるワードをチョイスしているのだ。
本作のタイトルにもある“子守唄”は何を意味しているのか。
いろいろ想像しながらプレイすると、この世界が何倍にも魅力的に感じられるだろう。
P.N.深津庵
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