“BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)”独自要素満載のユニークなインディーゲームをまとめてリポート

2022-08-07 16:19 投稿

インディーらしい個性豊かなゲームが勢ぞろい!

インディーゲームの祭典、“BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)”(以下、ビットサミット)が2022年8月6日、7日に、京都市勧業館 みやこめっせにて開催された。

ビットサミットはインディーゲーム開発者たちが製作したゲームをお披露目する場で、個人・小規模開発ならではの個性的な作品が多く並ぶことで、コアゲーマーから注目を集めている。

本記事では、そんなビットサミットに出展されたアプリゲームの中から、とくに印象的だったスマホ向けゲーム3タイトルを紹介していこう。

注目タイトル3選
・英単語の始まり エテュモロギア
・TOYFORMING
・Brave Route(ブレイブ ルート)

英単語の始まり エテュモロギア

こんなゲームが学生時代にあればよかった。そう思わずにはいられないのが『英単語の始まり エデュモロギア』だ。

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本作は、英単語の根幹を作る“語根”にフォーカスしたタイトルで、英単語を効率よく学習できる語源学習と結び付けている。

たとえば“見る”という意味を持つspectという語根。このspectをモンスターとして登場させゲーム内で活用することで、語根から派生する英単語(inspect、respect、perspectiveなど)を結びつけて覚えられるのだ。

ゲームを通じて武将の名前を覚えたことで、歴史の授業で役立ったという経験がある人は、ゲーマーの中には多いのではないだろうか。それと同じように、モンスターのビジュアルと英単語を結び付けることで、記憶に残りやすくする狙いがあるようだ。

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ゲーム内容はローグライク風で、1ステージずつ出現する敵を倒しながら仲間を集め、最深部のボスの撃破を目指していくという内容。

戦闘システムが学習と関連しており、バトルが始まると画面下部にはいくつかの英語が表示される。これらをスワイプして結び付け、ひとつの英単語として完成させることで敵にダメージを与えていくのが本作のバトルシステムだ。

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出てくる単語はモンスターによって異なり、最初の1体はチャレンジ時に選ぶ仕組みだった。

またステージ攻略の途中に、コインを消費して仲間を購入して増やしていくことも可能。仲間が増えることでより多くの語根、英単語を扱えるというわけだ。

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実際に遊んでみると操作性もよく、しっかりとゲームとして楽しめる内容になっていた。

語根から学ぶため、そこから派生する英単語も覚えやすく、毎日やっていればかなりの英単語を覚えられそうだ。

ちょっとしたスキマ時間に遊びながら学習できるアプリになりそうなので、配信を楽しみにしたい。学生はもちろん、社会人にもおすすめ!

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⇒エテュモロギア製作者のTwitterアカウントはコチラ!

TOYFORMING

『TOYFORMING』は、自分で絵を描いて惑星を作っていく一風変わったシミュレーションゲーム。

好きな人はドハマりしてずっとプレイしたくなるような、ユニークなシステムが印象的だった。

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ゲームをスタートすると、最初は殺風景な惑星が画面上に浮かぶ。

回してみても周囲にはなにもなく、当然ながら生物なども生息していない。

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この殺風景な惑星を彩っていくのが、プレイヤーの役割だ。

ペイントモードに入ると、自分で好きなように絵を描けるようになる。ここで色や形を自由に決め、惑星に追加したいものを描いていく。

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絵を描き終えると、AIが自動で判定をしてくれて、絵が種類ごとにわけられる。

絵心がなさ過ぎて歪な形となったが、一応は星として認識してもらえたようだ。ちなみに星と月は別分類らしいのだが、筆者のセンスのなさによってまとめて星として識別されてしまった。

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星だと判別された絵は、そのまま惑星に星として浮かんでくれる。惑星と一定の距離を取ったところで光り輝き、絵のセンスはともかく本当の星のように空に浮かんでいた。

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このような流れで、絵を描くとAIが種類を判別し、それが惑星に反映されて独自に動き出すというのが本作のおもしろいところ。

図鑑を見てみると人間だけでなく、さまざまな動物もゲーム中に登場させられるようだ。

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そしてもちろん、描いた絵はただ惑星に出現するだけではない。

たとえば雲を描くと雨を降らせられるのだが、大量の雲を浮かべてみるとなんと惑星に海が出現。殺風景だった惑星が美しく変化していく様子はなかなかに壮観だった。

描いた絵に応じて変化していく惑星で、自分の作り出した生物たちが過ごしていく。まるで神様にでもなった気分で、自分だけの惑星が作れるこのゲームシステムは、好きな人はトコトンやり込んでしまうだろう。

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また、AR機能も搭載されており、自分の作った惑星をカメラ越しに現実世界に映し出すこともできる。

いい惑星が作れた後は、ARで現実世界に映し出して鑑賞してみてもおもしろそうだ。本作のリリースは、2023年2月を予定しているという。かなり個性的なゲームとなっているので、配信されたらぜひとも遊んでみてほしい。

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Brave Route(ブレイブ ルート)

最後に紹介するのは、硬派なローグライクとパズルを組み合わせたアプリ『Brave Route(ブレイブ ルート)』。

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ゲームをスタートすると、まずは職業を選んでダンジョンに突入するのだが、いざ突入するとまずローグライクらしからぬマップが表示される。

一般的なローグライクは先の見えないダンジョンを探検して、つぎの階層に進むためのドアや階段を見つける仕組みが多い。しかし、本作では最初からマップがすべて見えているのだ。

おかげで道に迷うことがないのだが、それではゲーム性が薄れてしまう。そこで登場するのがパズル要素だ。

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ダンジョンでは、いちばん外側のマスのいずれか、好きな場所からキャラクターの移動を開始させられる。ただし、一度進みだすと矢印の向いている方向にしか移動できないため、最初の一歩がなによりも重要。

これがパズル要素となっており、どういったルートを通れば目的地に到着できるか、先を読む選択が求められる。これだけを聞くと単純なパズルでまだまだ弱いと思うだろう。しかし、そこはしっかりとフォローされている。

一度歩いた床が消え、落ち物パズルのように上から下にずれていくという要素があるのだ。このため、パズル要素はしっかりとパズル要素として完成しており、しっかりと楽しめるようになっているのだ。

何度か移動してルートを作り直したり、床が落ちるのを想定したルートを考えたりと、行動の数手先まで読む能力が試されるので、マップが見えていてもローグライクのように迷宮を手探りで進んでいく感が味わえる。

移動方法はやや複雑に感じるかもしれないが、実際にプレイしたり、映像を見てみればシンプルなルールになっている。

 

目標は、マップ内にある宝箱から装備やアイテムをゲットするか、敵を倒してつぎの階層に進むためのカギをゲットすること。

そうなると目的地への最短ルートを考えるだけでよさそうだが、そう簡単にもいかない。というのも、ダンジョンでは歩く歩数によってステータスや、宝箱を開錠する際の成功率が上がっていくため、最短ルート=正解とはならないのだ。

むしろ、できるだけ距離を稼ぎつつ、目的地まで到達する複雑なルートを計算するのが攻略方法としてはベスト。これを完璧にやろうとすると、かなり手強いゲームになってくる。

せっかく長距離を移動したのに、最後の一手で矢印が場外を向いて苦労が水の泡になったときは悔しさのあまり叫びそうになるほどだった。

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▲移動すると右下のステータス、開錠成功率がアップする。ちなみに落下してやり直しになると、この恩恵も失われる。

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▲できるだけ長距離を移動してから宝箱を開錠。成功率が低く失敗すると、ダメージを受けてしまう。

ダンジョンで装備を集め、敵を倒しながら奥深くへと進んでいくベースとなるローグライクらしさは残しつつ、マップの斬新さを加えた一風変わった内容の『Brave Route(ブレイブ ルート)』。

スマホで遊べるタイトルなので、寝っ転がりながらダンジョンに潜って、そのまま数時間没頭しそうな中毒性を感じた。集めた武器の合成によるパワーアップ、歩数に応じて強くなる敵などやり応えのある要素が多く盛り込まれているため、ローグライクファンにはとくに刺さるタイトルになりそうだ。

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