【スマホとゲーム機どっちで遊ぶ?#6】フル3Dの空間で謎解きに挑む『The Room』

2022-03-13 13:00 投稿

シンプル、だけども頭を使う

スマートフォン・タブレットとコンシューマー機の両方で配信されている作品を比較していく企画の第6回。

6本目のタイトルは、3Dグラフィックで描かれた空間のなかで謎を解き明かす脱出ゲームの『The Room』だ。

比較に使用したのはiOS版とニンテンドースイッチ版。ゲーム紹介ではiOS版の画像を使用していく。

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【価格】
iOS:無料
※フルゲームプレイ権は250円(税込)
ニンテンドースイッチ:999円(税込)

簡易まとめ

『The Room』とは
・フル3Dの仕掛けに挑む謎解きゲーム
・回数無制限のヒントで謎解きが苦手な人も安心
・しっかりしたグラフィックによる落ち着いた雰囲気

スマートフォン版とコンシューマー版の違い
・スマートフォン版はチャプター1を無料でプレイ可能
・ニンテンドースイッチ版はタッチ操作とJoy-Con操作の両方で遊べる
・ニンテンドースイッチ版のほうが影が薄く、画面が見やすい

さらなる謎に踏み込んでいく脱出ゲーム

『The Room』は机の上に置かれたオブジェクトに仕掛けられた謎を解き明かしていく脱出ゲームだ。

脱出ゲームとは言うものの、ゴールは部屋から出ることではなく、ひたすらにオブジェクトの仕掛けを解いていくことにある。

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▲チャプターごとに挑むオブジェクトは変わる。

謎解きゲームには言葉を置き換えて挑むタイプのものもあるが、本作は基本的に開く、回す、傾けるといった動きで仕掛けを解いていくゲームだ。

悩みはするものの、目に見えるものを動かしていけば解けるので、言語パズルが苦手な人でも挑戦しやすい謎解きゲームと言えるだろう。

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▲仕掛けの多くは指の動きに合わせて動くので、単純なクリック(タップ)操作より動かしている感覚がある。

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▲一部の鍵は先端が回転させられるようになっており、鍵穴に合うように形を変えることもある。

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▲一部の仕掛けや手がかりはそのままでは見えず、アイピースと呼ばれる片眼鏡のようなアイテムを使って見る必要がある。

本作はヒント機能も親切なため、謎解きが得意でない人でもプレイしやすくなっている。

しばらく行き詰まっているとヒントが読めるようになり、仕掛けによっては複数の段階に分けてヒントをくれるのだ。

一部「○○が怪しいようだ」といったヒントがあり、「だからそこをどうするか悩んでるんだって!」となることもあるが、その後に対処法のヒントも表示される。

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▲もちろんヒントを見なくてもクリアーはできるが、見ることによるペナルティや回数制限はないので惜しまずに頼ろう。

また、謎解きゲームはそのシンプルさから簡素なグラフィックの作品も多いが、本作はフル3Dを謳い文句にしているだけあってしっかりとした描写がされている。

そのため、オブジェクトをよく観察すると違和感のある場所があり、そこを触ってみると仕掛けが見つかった、といった発見の喜びもしばしば味わえる。

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▲グラフィックの質感は全体の落ち着いた雰囲気を演出するのにもひと役買っている。

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▲謎解き中に出てくるテキストで語られるストーリーは「なるほどわからん」ではあるものの、グラフィックで描かれる世界と雰囲気はマッチしている(気がする)。

用意されているチャプター(ステージ)は全部で5つ。プレイ時間は当然謎解きのスピードによって変わってくるが、3~5時間程度は遊べるだろう。

手ごろな値段でプレイできることを考えれば、十分楽しめるボリュームだ。

購入形態と操作方法、画面の明るさに違いアリ

スマートフォン版とニンテンドースイッチ版の違いだが、まず謎解き内容はほぼ同様だ(ほぼ、という点については後述する)。

大きな違いは、値段と購入形態にある。

スマートフォン版はチュートリアルになるチャプター1が無料で遊べるようになっており、以降のステージはチュートリアルクリアー後に一括で購入するかたちになっている。

一方でニンテンドースイッチは最初から購入するので、まずどんなものか試してみたい場合はスマートフォン版がいいだろう。

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▲スマートフォン版はチュートリアル後に購入画面が表示される。

操作性に関しては、まずどちらもタッチ操作に対応しているので、プレイの感覚についてもほぼ差異はない。

先ほども“ほぼ”と書いたが、同じタップ操作でもニンテンドースイッチ版はスマートフォン版と若干異なる部分がある。

スマートフォン版では二カ所を同時にタッチ、ドラッグすることができるが、ニンテンドースイッチ版ではそれができない。

ネタバレになるので詳細は省くが、この違いにより仕掛け自体が異なっている箇所も存在する。

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▲ニンテンドースイッチ版は携帯モードで遊ぶ場合タッチ操作のみを使う。

ニンテンドースイッチ版はTVモードで遊ぶ場合はタッチ操作ではなく、Joy-Conを使って操作することになる。

Joy-Con操作はコントローラをレーザーポインターのように使い、操作するポイントを移動し、ボタンで選択やドラッグ、ズームイン/アウトなどを行う。

タッチ操作に比べてやや動かしづらい部分もあるが、ポインターがプルプル震えるのが妙なおもしろさを演出しているようにも感じられた。

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▲画面中央付近の白い点がポインター。ズームインできる場所ではポインターの色が変わり、若干のヒントにもなる(設定で色が変わらないようにもできる)。

なお、使用する場面は多くないが、スマートフォン版では本体を傾けることで仕掛けを操作するジャイロ操作も登場する。

操作性に関しては好みもあるが、ニンテンドースイッチ版は画面が大きいぶんアイテム使用時にドラッグする距離も伸びるため、スマートフォン版のほうが若干操作しやすいように思える。

一方で、スマートフォン版はニンテンドースイッチ版に比べて影が濃く、一部の仕掛けが見づらくなっているので、画面の見やすさはニンテンドースイッチ版に軍配が上がる。

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▲1枚目がスマートフォン版、2枚目がニンテンドースイッチ版。陰になっている部分にある仕掛けの見やすさはかなり異なる。

操作性や画面の見やすさではお互い一長一短だが、2022年3月時点で続編が配信されているのはスマートフォンのみ。

最初から続編までプレイする予定があるのなら、スマートフォン版でプレイを始めたほうが遊びやすいだろう。

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▲続編は3本配信されており、2作目の『The Room Two』は1作目と同様にチャプター1を無料でプレイできる。

タブレットで遊ぶのもアリ

スマートフォン版は値段が安いものの画面の暗さがあり、ニンテンドースイッチ版は画面の明るさで勝るものの通常価格がスマートフォン版の約4倍。

どちらで遊ぶかは迷うところだが、値段と遊びやすさを考慮するなら、スマートフォン版を購入してタブレットで遊ぶことをオススメしたい。

スマートフォン版でネックになっている画面の暗さは本体の明度を上げれば対応できるものの、スマートフォンで明度を上げると目が疲れてしまうが、タブレットであれば明度を上げても比較的疲労は小さい。

画面が大きくなるぶんニンテンドースイッチ版と同じくドラッグ距離が伸びはするものの、膝や卓上に置いて人差し指で遊ぶスタイルであればこれも問題にはならない。

とは言え、ニンテンドースイッチ版のJoy-Con操作も独特のおもしろさがあるので、画面の明るさと併せてこちらを選択するのも十分アリだ。

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