『Ingress』プロデューサーに聞く!! 大規模イベントKureze Effectの手応えと今年の運営方針

2022-02-05 21:51 投稿

サービスを継続していくという決意

国内外の遠征が困難になっている現代、それに対応するカタチで先月から始まった『Ingress』のKureze Effect(クレーゼ効果)は、3ヵ月にまたぐ約2年ぶりの大規模イベントだ。

そのフェーズ1とされるものが先月22日から24日にかけて開催。

そして今月18日から21日の72時間に渡ってフェーズ2が行われると公式からアナウンスがあった。

そこで本記事ではフリーライター・深津庵がプロデューサーのブライアン・ローズ氏を取材。フェーズ1の手応えや10周年を迎える『Ingress』の今後など、興味深いポイントをインタビュー形式で紹介していく。

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ひとりでも多くのAGが体験できるアプローチ

――久しぶりの陣営バトルということで注目を集めたKureze Effect。そのフェーズ1が終わりました。まずはその手応えを教えてください。

ブライアン・ローズ氏(以下、ブライアン)世界中から多くのエージェントが参加していただいた結果、戦いの対象となったポータル数は想定をはるかに上回るものになりました。ここ数年、インフラの整備や新機能を追加してきたからこそ実現したものだと感じています。

――当イベントの要でもあるバトルビーコンも新機能のひとつですね。

ブライアン 旧来型のXMアノマリーを今回のような規模やポータル数で実行することは不可能だったと思います。特定の都市でかつ数ブロックに限定せず参加できる範囲を広げていく。今回のイベントをKureze Effectのストーリーと結びつけ、ひとりでも多くのエージェントに参加していただくためのきっかけを与えるよう努めました。

――当日の様子を#Kureze Effect や#クレーゼ効果 などのハッシュタグを付けて拡散するエージェントも多かったですね。

ブライアン そうですね、エージェントのみなさんが写真を添えて発信している様子。各地域のファクションを示す旗やバナーを拝見できてとてもうれししく思いました。もちろん、日本で戦っているエージェントのみなさんがシェアしてくれたものも拝見していますよ。どんな体験があったのかを知ることができて、とても感謝しています。

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▲日本はもっとも動きが活発だった国だとブライアン。なかでも札幌と東京は激しいバトルが行われた地域だと当日を振り返った。

今後のフェーズと対象ポータルの選出方法

――今後のXMアノマリーはKureze Effectのようなものになっていくのか。コロナ禍が落ち着けばまた再開されるのでしょうか?

ブライアン 短期的にはこの分散型スタイル、Kureze Effectのフェーズ2と3を進めていく予定です。私たちチームとしては従来スタイルを気に入っていますが、現在の環境ではやはり困難ですよね。そのため、現状ではバトルビーコンを使うことに効果的なメリットがあると考えています。スキャナ上でポータルごとのスコアを追うことができるので、みなさんにはこれまでよりも早く状況を把握できるものメリットのひとつですね。

――10回の参加でメダルが付与される設定にハードルが低すぎたという声もありますが。

ブライアン 世界各地の環境を考え、今回は長距離の移動を必要としないイベントを前提にしたメダルの付与を考えました。また、当日参加するだけで獲得できた従来のXMアノマリー同様、できるだけ参加しやすいバランスを意識しました。

――フェーズ2&3のルールはどうなっていくのでしょうか。

ブライアン フェーズ1と同様に“NIA Section14”のバトルビーコンが設置されますが、フェーズ2と3では起動するターゲットポータルの選択方法を変更。世界を対象に“もっとも活発なポータル”に焦点を当てていく予定です。

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▲フェーズ1では“過去のXM異常発生時に使用されたポータル”を対象になった。選出方法に注目していくのもKureze Effectをたのしむ方法の1つだ。

IngressのAR機能と構築へ

――先日、2022年のロードマップも公開されました。新機能や改修、運営の方向性など今年の抱負をお聞かせください。

ブライアン 現在、11月の“Ingress Year 10”に向けた計画を考えており、みなさんへのフィードバックを見直しているところです。また、今年はもっとストーリー要素を取り入れ、各四半期のアノマリーシリーズ全体でつながりのあるものを考えています。エージェントのみなさんはこれまでリンクやフィールドを形成。人々の心をつなぎ守りながら戦ってきました。そしてKureze Effectはみなさんに心や集合的な記憶、ミスディレクションが導く結果を問いかけています。それがなにを意味しているのか、ぜひ今後の展開にも注目してもらえるとうれしいですね。

――Portal Scan Meshingがどう活用されていくのかも気になります。

ブライアン まず、世界各地のエージェントコミュニティとより多くの情報を共有していきたいと考えています。昨年はNiantic Lightship ARDKを統合。エージェントの方々がスキャンしているものをより見やすくするためのPortal Scan Meshingを開始しました。そしてつぎのステップに考えているのが、みなさんから提供していただいたスキャンデータを利用した“AR機能の構築”、四半期ごとのアノマリーシーズンの継続10年目以降に向けたさらなる盛り上げです。まずは、Kureze Effectアノマリーシリーズを獲得するため、各陣営のみなさんには残る2フェーズを戦い抜いてください。どんな結果になるのか私たちチームも期待しています!!

『Ingress』がAR機能を使ってどう構築されていくのか、いまからさまざまな妄想が膨らんでしまう。

“10年目以降も継続すべく尽力する”

コミュニティマネージャー・ティア氏が公開したロードマップにも書かれているメッセージは、エージェントにとってうれしすぎる決意表明だ。

『Ingress』がどう進化していくのか、今後の展開にも注目していきたい。

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P.N.深津庵
※深津庵のTwitterはこちら

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