スマホ版とスイッチ版、同じタイトルだったらどっちで遊ぶ?『ロマサガ2』や『ネクロダンサー』など5タイトルで違いを検証
2019-08-22 16:05 投稿
意外と多いぞスマホ&スイッチマルチ!
昨今ではスマートフォンとニンテンドースイッチの両方で配信されているタイトルが数多く存在する。読者の中にはどっちで遊ぼうか悩んでいる人もいるのではないだろうか。そこで今回は、スマートフォンとニンテンドースイッチの両方で同じタイトルをプレイし、操作性やプレイ感にどれほどの違いがあるのかを検証してみたぞ。
検証を行ったのは、『Ace Of Seafood』、『クリプト・オブ・ネクロダンサー』、『ロマンシング サガ2』、『クルーズ大紀行』、『スバラシティ』の5タイトルだ。
『Ace Of Seafood』
いわゆるインディーゲームには、人間以外のものを主役に据えた挑戦的なタイトルも多いが、『Ace Of Seafood』もそのひとつ。
【価格】
iOS/Android:無料 ※体験版解除ライセンスは720円(税込)
ニンテンドースイッチ:1180円(税込)
本作は、魚介類たちがビームを放って水面下でアツいバトルをくり広げるアクションシューティング、というかなりぶっ飛んだ作品だ。
プレイヤーは鯖やイセエビ、あるいはホオジロザメなどを操作し、海中で光線飛び交うバトルに飛び込んでいくこととなる。
画面の見やすさはスイッチに軍配
結論から言えば、本作はスマートフォンでもそのおもしろさを味わえるが、筆者の好みで言えばスイッチでのプレイをオススメしたい。
本作に限らず大部分のタイトルに言えることだが、スマートフォンでは操作入力UIが常時表示されるため、スイッチ版のほうが画面の見晴らしがよく、コミカルな画面により没入できるのが大きなポイントだ。
操作性については、ニンテンドースイッチでは射撃と近接攻撃がRボタン、ZRボタンに割り振られており、攻撃行動の操作が右手に統一されている。
一方で、スマートフォンでは画面右側に射撃、画面左側に近接攻撃という割り振りになっており、こちらは左右で遠近を使い分ける形になっている。
ここについてはどちらが優れている、というよりは慣れや好みで選ぶべきポイントだろう。
なお、スマートフォン版は無料体験版をダウンロードし、課金によって制限解除を行えば完全版が遊べるという形式になっている。
ゲーム自体が気になる場合はまずスマートフォンでダウンロードし、遊んでみるといい。
スマホ版 | スイッチ版 | |
---|---|---|
価格 | 無料 | 1180円 |
画面の見やすさ | △ | ○ |
操作性 | ○ | ○ |
独自要素 | なし | なし |
■まとめ
・画面の表示や、シュールな光景を楽しむのであればスイッチ版のほうがオススメ。
・操作性はどちらが劣るということは無く、好みで選んで良さそう。
・スマートフォン版は無料体験版があるので、気になっている人はまずスマートフォンでプレイしてみよう。
『クリプト・オブ・ネクロダンサー』
ローグライクとリズムアクションの融合というまったく異なるジャンルを組み合わせ、2015年にリリースされたPC版から長い人気を誇っているのが『クリプト・オブ・ネクロダンサー』だ。
【価格】
iOS:600円(税込)
ニンテンドースイッチ:2160円(税込)
挑戦するたびにダンジョンの構造や敵などの配置が変化するローグライクと言えば、一手一手の行動を考えるのが定番だろう。
そこに、流れてくる音楽に合わせて移動や攻撃を行うというリズムアクションの概念を導入し、いかにすばやく的確な判断を下せるか、というハラハラ感を味わえるようにしたのがこの作品。
リズムアクションなだけあって、魅力的な楽曲が数多く用意されているのもポイントだ。
iOS版はカスタムミュージック、スイッチ版はふたり協力プレイが魅力!
iOS版とニンテンドースイッチ版にはそれぞれ独自の要素が用意されており、どちらで遊ぶか選ぶ場合には大きな指標となるだろう。
『クリプト・オブ・ネクロダンサー ポケットエディション』と題されたiOS版では、一部のステージでiTunesのライブラリに登録された楽曲を自由に設定することができる。
設定した楽曲のビートは自動的に解析されるので、簡単に好きな曲でのプレイを楽しめるのが魅力だ。
ニンテンドースイッチ版では、Joy-Con™を分け合うことで協力プレイを行うことができる(iOS版でもワイヤレスコントローラをふたつ用意すればマルチプレイが可能)。
グラフィック面では画面の大きさぐらいしか差はないが、操作性については元がPCゲームということもあり、ニンテンドースイッチのほうが若干プレイしやすいように感じられた。
iOS版ではタップやスワイプによって移動、攻撃を行うほか、各種アイテムを使用する際にはそのアイテムを直接タップする必要があり、リズムに乗りつつ移動とアイテム使用を同時に行うのはややたいへんだ。
一方でニンテンドースイッチ版は移動と行動は十字キー、アイテムの使用などにはほかのボタンが割り振られているため、とっさの状況でも慌てずに行動しやすいと言える。
ニンテンドースイッチでは無料体験版も配信されているので、どんなゲームか気になった場合は試しにダウンロードしてみよう。
スマホ版 | スイッチ版 | |
---|---|---|
価格 | 600円 | 2160円 |
画面の見やすさ | ○ | ○ |
操作性 | △ | ○ |
独自要素 | 一部BGMをカスタム可能 | Joy-Con™を分け合って協力プレイが可能 |
■まとめ
・ドット絵ということもあり、グラフィックに差はなし(画面サイズは違うが)。
・操作性については、アイテムなどの使いやすさを考えるとニンテンドースイッチ版のほうが若干プレイしやすい。
・自分の好きな曲で遊びたい場合はスマートフォン版、友だちといっしょに遊びたい場合はニンテンドースイッチ版がオススメ。
・ニンテンドースイッチ版は無料体験版があるので、気になっている人はまずニンテンドースイッチでプレイしてみよう。
『ロマンシング サガ2』
1993年にスーパーファミコン用ソフトとしてリリースされ、その後スマートフォンやニンテンドースイッチなど、さまざまなデバイスに向けてリメイクされたのが、『ロマンシング サガ2』だ。
【価格】
iOS/Android:2200円(税込)
ニンテンドースイッチ:3200円(税込)
プレイヤーが自由にイベントを進められるフリーシナリオシステム、攻撃時に確率で新しい技を習得する閃きシステムなど、オリジナル版が26年も前の作品ながら、かなり遊び応えのあるタイトルとなっている。
全体を通して難易度は高めの作品だが、リメイク版では一部のデータを引き継いだ状態で最初からプレイできる“NEW GAME+”も搭載されているため、オリジナル版で挫折した人が再挑戦するにはもってこいだ。
グラフィック、操作性ともに甲乙つけがたし!
本作はドット絵で描かれている作品とあって、グラフィック面では画面サイズを除いた差はほとんどないと言える。
また、操作性についても明確な優劣はつけがたいものとなっている。
スマートフォン版は画面のどこでも十字キー操作の入力ができるようになっており、片手だけでもプレイできるのが特徴だ。
iPhone Xでプレイしたためか、移動中に画面両端の黒帯(ゲーム画面外)に指がかかると移動が止まってしまうのは気になったが、そこ以外に関しては大きな違和感なくプレイができた。
『ロマンシング サガ2』のスマートフォン版とニンテンドースイッチ版とでは内容に差がなく、グラフィックや操作性の面を見てもほとんど違いはない。
どちらで遊ぶか選ぶ際には、移動時間などでも細かく遊びたければスマートフォン版、部屋で腰を据えてプレイしたければニンテンドースイッチ版、といった具合に自分のプレイスタイルを判断基準にするといいだろう。
スマホ版 | スイッチ版 | |
---|---|---|
価格 | 2200円 | 3200円 |
画面の見やすさ | ○ | ○ |
操作性 | ○ | ○ |
独自要素 | なし | なし |
■まとめ
・ドット絵のグラフィックなので、画面の見やすさに差はなし。
・操作性もどちらが劣るということは無く、好みで選んでオーケー。
・スマートフォン版は片手だけでプレイすることもできるので、文字通り片手間に触りたい人にはスマートフォン版がオススメ。
『クルーズ大紀行』
街の道路や建物を建造して街を育てていく、いわゆる箱庭系のゲーム。その育成対象をゲーム会社やマンガ家といった分野にまで広げて数多くのタイトルを作り上げているカイロソフト。
そのカイロソフトから2019年7月18日にニンテンドースイッチ向けにリリースされたのが、豪華客船の設備を自分の手で作り上げ、乗客を集め、定期的に行われる審査での高評価獲得を目指す『クルーズ大紀行』だ。
【価格】
iOS/Android:600円(税込)
ニンテンドースイッチ:1200円(税込)
カイロソフトが手掛ける大部分の作品と同じく、本作もクォータービュー(見下ろし視点)の箱庭系ゲームとなっており、本作ではクルーズ船にさまざまな施設を建設していくことになる。
ゲームを進めていくことで建設できる施設の種類が増え、船の階層自体も増やしていくことができ、より自由なクルーズ船作りが楽しめるぞ。
スマートフォンは画面が縦横自由、スイッチはスティック操作が便利!
本作もドット絵で構成されているため、グラフィック面における差はなく、操作性もゲームの操作自体がシンプルなため、スマートフォンとニンテンドースイッチとで大きな差はない。
プラットフォーム間での違いのひとつとしては、スマートフォン版では縦画面と横画面の両方に対応しているという点が挙げられる。
縦画面ではいわゆるガラケーについていた操作キーのような上下左右と決定ボタンに相当する疑似パッドを使用することができ、横画面ではクルーズ船を広く見渡すことができる。
ニンテンドースイッチ版は、メニューの呼び出しなどが各ボタン、カメラ操作が左右のスティックに割り振られていることが特徴と言えるだろう。
とくに、左スティックでカメラの移動、右スティックでズームイン、アウトを操作できるのは、細かい点ながら遊びやすいポイントとなっている。
ニンテンドースイッチ版はテレビに出力してプレイすることもできるので、こちらも外で遊ぶか家の中で遊ぶか、という部分でどちらのバージョンを購入するか選択するといい。
スマホ版 | スイッチ版 | |
---|---|---|
価格 | 600円 | 1200円 |
画面の見やすさ | ○ | ○ |
操作性 | ○ | ○ |
独自要素 | 縦画面と横画面の切り換えが可能 | 左右のスティックでカメラの操作が可能 |
■まとめ
・画面の見やすさで差はほぼなし。テレビに出力して遊びたければニンテンドースイッチ版がオススメ。
・操作性にもほぼ差はなく、それよりもいつどこで遊びたいかで選ぶのが吉。
・スマートフォン版のほうが単純に安いので、まずは手軽にスマートフォン版を触ってみるのもアリ。
『スバラシティ』
今回取り上げるタイトルの中で、唯一スマートフォン版が基本プレイ無料となっているのが『スバラシティ』だ。
【価格】
iOS/Android:無料(アプリ内課金あり)
ニンテンドースイッチ:500円(税込)
本作は、建物などが乗ったブロックをタップしてまとめていき、より多くの建物をまとめ、ハイレベルな建造物を作り上げていき、最高ランクの都市である“スバラシティ”を目指していく、というゲーム。
5×5マスの中に敷き詰められたブロックには色が割り振られており、同じ色のブロックは上下左右に隣接するとつながった状態となる。
つながったブロックはタップすることでひとつのブロックにまとまり、建物のレベルが上昇していく。つながったブロックがなくなると、操作ができなくなってゲームオーバー、という仕組みだ。
まずはスマートフォン版で触ってみよう!
画面やゲーム性がシンプルなこともあり、本作はスマートフォン版とニンテンドースイッチ版とで、ゲームとしては大きな差はない。
違いとして目立つのは、やはりスマートフォン版は基本プレイが無料である点だろう。
一応課金要素もあるが、ジャマなブロックを削除する際に使用する市長マークをゲームオーバー直前に購入する際に課金する程度なので、実質無課金でフルに遊ぶことができる(なお、市長マークは100手進めるごとにひとつ獲得できる)。
ニンテンドースイッチ版ではブロックの色数が4色から3色に減ったカジュアルモードが搭載されている。また、スマートフォン版と違って市長マークの購入ができないため、ある意味より緊張感のあるプレイになるとも言える。
本作が気になったらまずはスマートフォン版をダウンロードしてみるといい。
スマホ版 | スイッチ版 | |
---|---|---|
価格 | 無料(アプリ内課金あり) | 500円 |
画面の見やすさ | ○ | ○ |
操作性 | ○ | ○ |
独自要素 | 市長マークを課金で購入可能 | カジュアルモードが選択可能 |
■まとめ
・画面や操作性についてはほぼ差がない。
・外でもいつでも遊びたい場合はスマートフォン版、家でじっくり遊びたい場合はニンテンドースイッチ版がオススメ。
・スマートフォン版は基本プレイ無料なので、気になっている人はまずスマートフォンでプレイしてみよう。
まとめ:どちらでプレイしても大丈夫!
今回5つのタイトルのスマートフォン版とニンテンドースイッチ版を検証したことで感じられたのは、PCゲームやゲーム機から移植された作品に関しては、ニンテンドースイッチのほうが操作しやすいという傾向があることだ。
とくに、アクションゲームなど指の動きが忙しくなりがちなタイトルでは、各ボタンに機能を振り分けられているニンテンドースイッチ版のほうが落ち着いてプレイできるだろう。
しかし『ロマンシング サガ2』のように、スマートフォン版でも大きな違和感なく操作できるタイトルも存在するため、一概にPC、コンシューマーゲームの移植作品ならニンテンドースイッチのほうが遊びやすい、と言うことはできない。
また、スマートフォン用ゲームがニンテンドースイッチに移植されたようなケースでは、少なくとも今回扱った『クルーズ大紀行』と『スバラシティ』に関しては、バージョンによる大きな違いはなかった。
どちらで遊ぶか迷う場合は、たとえばスマートフォンでは別のアプリの自動周回などを動かしたいからニンテンドースイッチで、あるいは電車の中で移動の暇つぶしに遊びたいからスマートフォンで、といった具合に、自分のプレイスタイルに合わせて選ぶといいだろう。
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