スイッチ版『ギルティギア』新作の話題も飛び出した!アークシステムワークス×2D格闘ゲーム20年の歩み【NDC18】

2018-04-26 09:00 投稿

アークシステムワークスが語る試行錯誤の歴史

2018年4月24日から韓国で行われているネクソングループ主催のゲーム開発者向けカンファレンスNDC18で、アークシステムワークスによるセッション“アークシステムワークスの20年の歩み~2D格闘ゲームの長期運用~”が行われた。

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本公演の登壇者は『GUILTY GEAR』シリーズのクリエイターであり『BLAZBLUE』ではサウンドディレクターも務めた石渡太輔氏と、『GUILTY GEAR』のメインプログラマーを務めた安倍英之氏。

講演の中では、2D格闘ゲームのアートワークを主眼に、いかにモチベーションと意思決定を改善してきたかが語られると同時に、サプライズでニンテンドースイッチ版となる『GUILTY GEAR』の存在が初公開された。

ここでは、講演内容の大まかなまとめとニンテンドースイッチ版『GUILTY GEAR』の情報をまとめていく。

根性の世界から脱することは出来るか?

講演ではまず、石渡氏と安倍氏両名がアークシステムワークスに在籍してから、アークシステムワークスがどのような変遷を辿ってきたのかが語られた。

曰く『ギルティギア』の開発がスタートした1996年の時点では、『ギルティギア』の開発チームは学生スタッフ3名のみという状態で、ゲーム作りの方法もわからないままにスタートしたのだそうだ。結果、アニメ制作会社から教わってコンテの作りかたを教わったり、攻略本を教科書にして“どのようなゲームシステムがいいのか”などを研究して開発を進めていったという。

当時はこのように右も左もわからないままの開発となったものの、自分たちが若かったこと、そしてゲーム市場も若かったことなどが起因し、根性での開発が成り立ち、2009年まではなんとか進めてこれたそうだ。

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そして迎えた2009年には、『ブレイブルー』をリリース。時代はプレイステーション3が覇権を握る時代となっており、画面のアスペクト比も16:9が主流となった時代。そしてゲーム市場も昔とは大きな変化を遂げており、根性ばかりでは通用しなくなった転換期とも言える時代であったと石渡氏は振り返る。

時代は移れど人員が大きく増えたわけではなく、石渡氏たちは自動化・効率化を目指すことになったそうだ。その結果効率化には成功したものの、クオリティへのこだわりから、「けっきょくまた努力、根性という世界に舞い戻ってしまった」と安倍氏は苦笑いをしながら語っていた。

そして2014年。グローバルを目指し、アークシステムワークスにしか出来ないビジュアルの方向性を追求し、“3Dだけど2Dに見える表現”を模索していくことになったそうだ。

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この模索によって生まれた技術は、大きな効率化を実現するだけでなく、バトルシーンはもちろん、アニメーションシーンでも、ストーリーパートでも、デジタルフィギュアでも、ひとつのリソースですべてをこなせる汎用性を持てる、非常に有用な技術になったという。

このような試行錯誤を経て生まれるアークシステムワークスの安倍氏は、講演のまとめで以下のようなコメントを残している。

「作りたいものは効率化の先にありませんでした。いろいろ模索してわかったことは、やりたいことを求め続けた先には何かしらの挑戦が待ち構えており、そしてそこは、効率ではたどり着けない根性の世界でした」

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いまどき根性論はナンセンスといった論調もある。しかし、根性を積み重ねることでしか生まれないものもあるのだろう、そういった片鱗を感じさせてくれる講演となっていた。

講演の最後にサプライズ!

講演のラストに行われたのは、サプライズ発表! 講演という場の最後に明かされたのは、『GUILTY GEAR XX ΛCORE PLUS R(ギルティギア イグゼクス アクセントコア プラス アール)』をニンテンドースイッチ向けにリリースという内容。

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このニンテンドースイッチ版となるタイトルは、ネットワークモードの強化などの要素を入れ込んだ状態で2018年に配信予定だという。

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